2021/8/12~8/13早朝にかけて
ペルセウス座流星群が極大を迎えます
今年は8年ぶりの当たり年と言われ
1時間40個も夢ではないなどと言われています
夏の天の川写真家【風】サラリーマン
としては、この夏の天の川と流れ星のコラボ
撮らぬわけにはいきませんよねぇ~
いつものように天の川タイムラプスで撮ってもいいんですが
それでは興を削ぐというもの
今回は流星シャワー写真を目指した撮影方法でいきたいと思います
【考え方】
通常、流れ星は1秒程度で流れます
筆者は10秒、もしくは20秒露光で写真を撮りますが
この間に複数個流れ星が流れなければ
写真1コマ辺り、流れ星は1個しか写りません
しかし、ISO感度を下げ、露光時間を長くすることで
1コマに複数個写る確率は上がります
さらに、多重露光という撮影手法で
最大10枚を1枚に合成することができます
例えば60秒を10枚撮って、半分の5コマに1個ずつ
計5個の流れ星が写ったとすると
10分間の間に流れた5個の流れ星が写った
1枚の写真が出来上がるということです
※ただし、通常長い時間露光すると星が流れてしまいます
従って赤道儀で星の日周運動を追尾し
星が静止しているかの如く撮影しなければなりません
それではシミュレーションをしてみましょう
1枚の露光時間3分×10枚比較明合成=1セットとし
セット間のインターバルは10秒とします
30分10秒の内、30分は撮影しているわけです
これを20:00~5:00までの9時間撮影したとすると
18セット撮影し9時間と3分時間が経過します
9時間は540分で、撮影していない時間は3分ですので
543分中、99.5%の540分撮影したことになります
(朝まで私が緊張感を切らさずに空きなく撮影した場合)
仮に30分間に40個流れた時間があったとすると
10枚撮影しているので、10コマに流れ星は合計40個写っています
これを1枚に合成すると流れ星が40個写った1枚の写真が出来上がるということです
しかも、これはカメラ内で自動で行われるので
私自身は18回シャッターを切るだけで
3分露光を10枚の比較明合成した30分露光の写真が18枚と
3分露光のオリジナルの写真180枚が手元に残ります
では実際に筆者のポータブル赤道儀で
120秒や180秒の露光が可能なのか
星の流れを確認したいと思います
これは14mmで15秒の露光時間で撮影した1枚撮りした写真です
こちらが赤道儀で追尾して120秒露光した1枚撮りの写真
ポータブル赤道儀と言えど極軸をしっかり合わせれば
広角レンズであれば星は流れることなく追尾できることが確認できました
次は120秒で撮影した10枚を比較明合成した写真です
1枚撮りよりも星がたくさん写ってるように見えますが
これは赤道儀のピリオディックモーションや空気の揺らぎで
僅かに星が揺らぎ、それを比較明で合わせるので
より大きくハッキリ見えるようになるのではないかと考えます
明るい大きな星を比較しても星が流れたり
大きく肥大したりしていないことが確認できます
ただし、雲の流れも10枚分合成されるので
雲が大きくなってるように見えます
この10枚分の雲が合成されるのと同様に
複数の流れ星が流れた場合、それを1枚にまとめて表現できるということです
では拡大して比較してみましょう
左が120秒、右が15秒、FHD等倍まで拡大しています
120秒だからと言って星は流れていないことがわかりますね
次は120秒の10枚合成(左)と120秒の1枚撮りを比較してみましょう
10枚合成の方が星が増えてるように見えます
最後に180秒露光の写真も確認します
ポタ赤さえしっかり極軸合わせをしておけば180秒でも星は流れません
(まあ14mmという超広角なので)
さあ、これで準備は万端
あとは当日晴れてくれれば・・・・
皆様も晴天を祈ってくださいね