La terra dei santi 聖なる者たちの土地
タイトルから一瞬宗教映画かと思ったが違う。ンドゥラゲタの話である。
イタリアのヤクザ的存在と言うとマフィアをすぐに想像すると思うが、マフィアはシチリアの組織のみを指し、1800年代には存在していたので、ある意味歴史的な存在になっている。
マフィアに似たような組織は、他に、南イタリアのナポリ、プーリア、カラブリアにあるが、つながりはなく、カラブリアの組織をンドゥラゲタと言う。こちらは戦後にできた組織なのだそうだ。
先週の映画が、コメディとはいえナポリの組織、カモッラを背景にしたもので、今週はカラブリア。
毎週観る映画を選ぶのはさる委員会だが、2週続けてヤクザ組織が背景のもので、つまり、人々の関心はないわけではない、と言えるかもしれない。
監督のフェルナンド・ムラーカ氏曰く、存在しているンドゥラゲタを取り扱った映画はこれで3本目とのこと。
まだ歴史の新しいンドゥラゲタは、ファミリーが主体になっているという。
映画が良かったのは、ファミリー同士の抗争を背景に、夫、息子が殺されてしまう、妻であり母である女性を描いたからだと思う。
ストーリーは、姉妹の会話から始まる。
姉(カテリーナ)の方は、ある組織のボスの妻である。
妹(アッスンタ)の夫は数年前に殺された。
そして、結婚式。
花嫁のアッスンタはあまり嬉しそうではない。というのは、夫の弟と再婚するからだ。
マフィアは違うらしいが、ンドゥラゲタは、夫が殺されると(もちろん可能ならば、だろうが)兄弟が引き取ることになっているらしい。
北イタリアから来た女性の検察官(ヴィットリア)が、アッスンタと接点をもち、女性の観点から組織の撲滅に手を入れていく。
アッスンタの前夫との子供は18歳、成人して組織に入る儀式をし、その道を進む選択をする。
アッスンタもバリバリの組織の一人の女なので、異議はない。しかし、ほどなく、その子供が他のファミリーに殺されてしまう。
子供を失ったアッスンタが、女性検察官の前で、最後は涙を流す。
アッスンタを演じた女優がかなりいい。ふてぶてしくもあり、可愛いところもないわけではない組織の女を演じている。
(ふてぶてしいだけなのは姉の方)
人物の会話は全部カラブリア方言。仕事で何度も行ったところとはいえ、こんなにすごい方言だったんだ、と改めて関心。
いつも一緒に行く友人はイタリア人だが、わかる?と聞くと、わからないところもある、と。
語学堪能、南イタリアにも詳しい彼でもわからないところがあって、イタリア語の字幕スーパーが欲しいよね、と冗談を言うくらいだった。
とくに、最初の姉妹の会話がかなり難しく、まるで外国語の映画を見ているようだったのだが、そのあたり、流れをさらっと説明してくれて助かった。
方言のこともあり、若干難しい部分があったこともあるが、もう一度最初から見てもいい、と思った。
なお、撮影はカラブリアではなく、プーリアのある町で行われたとのこと。
(カラブリアだったら事件が起こっていたような気もする。。。)
なお、現在まだ一般公開中であるが、一番観客に関心を持ってもらえたのは、今のところカラブリアが一番だそうで、やはり地元の関心は強いようだ。
タイトルから一瞬宗教映画かと思ったが違う。ンドゥラゲタの話である。
イタリアのヤクザ的存在と言うとマフィアをすぐに想像すると思うが、マフィアはシチリアの組織のみを指し、1800年代には存在していたので、ある意味歴史的な存在になっている。
マフィアに似たような組織は、他に、南イタリアのナポリ、プーリア、カラブリアにあるが、つながりはなく、カラブリアの組織をンドゥラゲタと言う。こちらは戦後にできた組織なのだそうだ。
先週の映画が、コメディとはいえナポリの組織、カモッラを背景にしたもので、今週はカラブリア。
毎週観る映画を選ぶのはさる委員会だが、2週続けてヤクザ組織が背景のもので、つまり、人々の関心はないわけではない、と言えるかもしれない。
監督のフェルナンド・ムラーカ氏曰く、存在しているンドゥラゲタを取り扱った映画はこれで3本目とのこと。
まだ歴史の新しいンドゥラゲタは、ファミリーが主体になっているという。
映画が良かったのは、ファミリー同士の抗争を背景に、夫、息子が殺されてしまう、妻であり母である女性を描いたからだと思う。
ストーリーは、姉妹の会話から始まる。
姉(カテリーナ)の方は、ある組織のボスの妻である。
妹(アッスンタ)の夫は数年前に殺された。
そして、結婚式。
花嫁のアッスンタはあまり嬉しそうではない。というのは、夫の弟と再婚するからだ。
マフィアは違うらしいが、ンドゥラゲタは、夫が殺されると(もちろん可能ならば、だろうが)兄弟が引き取ることになっているらしい。
北イタリアから来た女性の検察官(ヴィットリア)が、アッスンタと接点をもち、女性の観点から組織の撲滅に手を入れていく。
アッスンタの前夫との子供は18歳、成人して組織に入る儀式をし、その道を進む選択をする。
アッスンタもバリバリの組織の一人の女なので、異議はない。しかし、ほどなく、その子供が他のファミリーに殺されてしまう。
子供を失ったアッスンタが、女性検察官の前で、最後は涙を流す。
アッスンタを演じた女優がかなりいい。ふてぶてしくもあり、可愛いところもないわけではない組織の女を演じている。
(ふてぶてしいだけなのは姉の方)
人物の会話は全部カラブリア方言。仕事で何度も行ったところとはいえ、こんなにすごい方言だったんだ、と改めて関心。
いつも一緒に行く友人はイタリア人だが、わかる?と聞くと、わからないところもある、と。
語学堪能、南イタリアにも詳しい彼でもわからないところがあって、イタリア語の字幕スーパーが欲しいよね、と冗談を言うくらいだった。
とくに、最初の姉妹の会話がかなり難しく、まるで外国語の映画を見ているようだったのだが、そのあたり、流れをさらっと説明してくれて助かった。
方言のこともあり、若干難しい部分があったこともあるが、もう一度最初から見てもいい、と思った。
なお、撮影はカラブリアではなく、プーリアのある町で行われたとのこと。
(カラブリアだったら事件が起こっていたような気もする。。。)
なお、現在まだ一般公開中であるが、一番観客に関心を持ってもらえたのは、今のところカラブリアが一番だそうで、やはり地元の関心は強いようだ。