うりぼうのシネ煉獄

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バカルー・バンザイの8次元ギャラクシー

2012年04月24日 | 日記
 前から見たかったカルトSF映画「バカルー・バンザイの8次元ギャラクシー」やっと観ました!84年の映画。

 天才科学者にしてロックバンドのボーカルでもあるバカルー・バンザイは時空を越える装置を開発するも、それが原因で8次元に幽閉されている異星人に希望を与えてしまう。
 事態を解決しないと地球が全滅してしまうという状況の中、バンザイは事態収拾のために奔走する。


 隠れた名作ってわけじゃないんですが、マニアの間では有名だと思われる作品で、俺も昔レンタルビデオ時代によくタイトルは見た記憶があります。
 意図的にしろ偶然にしろいろんなSF映画に影響を与えているらしく、いま観るとなかなか楽しめる内容でした。

 たとえば、装置である車両を加速し音速を越えることで次元を越える(元は固体を通り抜ける実験だったのが偶然次元を越えたという設定)というのは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に通じるし、奇しくもドク役のクリストファー・ロイドは本作ではその異星人役で出てます。「BTTF」は本作の翌年85年公開。
 異星人が隠れ蓑にしている会社は戦闘機を作る「ヨーヨーダイン社」という会社で、その後の他作品にも面白がって流用されているようなんですが、「ヨーヨーダイン社」と聞いてなんとなく思い出すのが「ターミネーター」に出てくる「サイバーダイン社」。「~ダイン社」という名前の付け方がオーソドックスなのかもしれませんが「ヨーヨーダイン社」の標語が「明日から未来が始まる場所」とうのもそう考えると意味ありげ。ちなみに「ターミネーター」も同年84年の公開。さらに余談ですがこのヨーヨーダイン社にいる異星人は人間の姿でいるときはすべて”ジョン”から始まる名前という設定で、その一人はジョン・オコナーといい、「ターミネーター」の主人公、ジョン・コナーと名前が近い。

 キャスト面でもクセ者揃いなのが見所で、バンザイ役には後にロボットと合体して「ロボコップ」(87年)になるピーター・ウェラー。仲間の一人にはこちらはハエと合体してしてしまう「ザ・フライ」(86年)「ジュラシックパーク」(93年)のジェフ・ゴールドブラムが。

 そして本作を一番見たかったシーンとしてエンディングの「バカルー歩き」があります。
 最初バンザイが一人で歩いていると一人ずつ仲間が合流、横一列で仲間たちが並んで歩く!という演出法?で、町山智浩、柳下毅一郎の「映画欠席裁判」の「ライフアクアティック」の項で取り上げられていて注目していました。なんというか”バカカッコイイ”感じ!!
 「ライフアクアティック」にもジェフ・ゴールドブラムは出ているので2度も”バカルー歩き”経験者!
 珍しいところでは三池監督の「殺し屋イチ」中盤、浅野忠信演じる垣原が暴走を始めるシーンでも”バカルー歩き”が使われてましたね~

 とまぁいろんな意味で楽しめる作品。
 ユルい内容なので特にオススメではありませんが、80年代のSFの面白さは詰まっていると思います。


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