うりぼうのシネ煉獄

映画・ゲーム・テレビ・本の感想をまったり書きます。

私の優しくない先輩

2013年12月31日 | 日記
視聴環境:地上波放送

 川島海荷、はんにゃ金田共演の青春ラブコメディ。2010年の映画。


 まず、本作いろんな意味ですごく損してますよね。


 カルピスウォーターに二人が出ていて、そのノリで映画化したものだと思っていたんですが、最初からコラボ企画だったんですね。
 なので、どうせテレビ局とか広告代理店あたりの企画なんだろうとたかをくくっていたんですね。
 そして実際今回観始めると、どうやら主人公は心臓に病を抱えていて余命いくばくもない話ってことじゃないですか!ははーん、どうせまたよくある「難病もの」みたいな、愛しい人が死んで彼が悲しいみたいな話なんだろう?って思ってました。

 しかし。

 最後まで観てみると、けっこう面白い。よくできてる。

 話はたいだい予想通り、清潔感のある先輩に恋をしている女子高生の主人公・川島海荷とおせっかいでうざい先輩・はんにゃ金田との掛け合いがメインのラブコメなんですが、そこはキャッキャウフフで終わらないし、よくある「余命わずか」設定もただ”泣ける映画”にしたいというだけの小道具じゃなくて良かったですね。


 ということで、
 本来ならばこの手の中高生ターゲットの青春ドラマや「難病もの」は苦手なんですが、本作はそのへんうまく出来てて思ったよりも楽しめました。あと川島海荷のアイドル映画としても良かったと思います。ラストもジーンとしたし。おそらく原作の小説もいいんだろうなぁって思います。


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ウルヴァリン SAMURAI

2013年12月31日 | 日記
視聴環境:ネット配信、字幕

 今年劇場では観損ねた映画で、実際のレンタルは来年1月8日からですが、Playstation storeのビデオで先行配信されているのでPS3でさっそく観て見ましたよ!


 X-MENの主要キャラクター、ウルヴァリンのスピンオフ映画第2弾。今回はウルヴァリン日本へ行くという内容ですが、このストーリーはオリジナルでもなんでもなく(脚色はしている)ちゃんと原作にあるエピソードなんだから驚き。

 いまさらこの手の映画の日本観を指して「ここが違う」とか言ってもしょうがないので書きません。キルビルでも「地理的にこのルートはありえない」とか書いたりされてましたが、そもそも同じ日本人でもそんなこと知ってるのは東京に住む一部の人間だけだっつーの、ということで。

 「47RONIN」に続き、本作も真田広之共演。あとヒロインのモデルTAOさんが美人でしたね~色っぽくてよかったです。ウルヴァリンをサポートする福島リラさんもモデルらしいですが、こちらは「シンシティ」のミホ(デヴォン青木)的な役回り。


 X-MENシリーズを観ていないとウルヴァリンのチートっぷりが面白みにかけるかもしれませんが(ウルヴァリンは圧倒的な治癒能力と不随する不老、超金属アダマンチウム製の骨格と爪を持つ)、来年公開される新作の前哨戦としては面白く見られると思います。

 今回の配信は普通のレンタルよりはちょっとお高め(SD600円、HD800円くらい)ですが、お正月に一足先に観られるという意味ではいいかもしれませんね~。


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フッテージ

2013年12月30日 | 日記
視聴環境:ブルーレイ、字幕


 2012年のサスペンスホラー。

 警告!!

 この映画、一見「8mm」みたいなサイコサスペンスっぽい感じなんですが、後半はオカルトホラーになってます。なのでホラーオチが納得いかない方は見てはいけません。


 引っ越す時にその物件に以前、事件や事故がある場合はちゃんと通告しておかないといけないというのがありますよね。人が死んでいた家なんて怖くて住めないって人ももちろんいるからですが、まして屋根裏部屋に事件の8mmなんかあった日には…!!

 それを正当化するのが主人公。
 主人公は実際に起こった事件を取材するライターで、10年前にベストセラーを出したけど、そのあとはイマヒトツという男。次の作品で売れないとヤバいという状況なんですね。で、奥さんや子どもにも内緒で一家惨殺事件のあった家そのものにこっそり引っ越してくる。前の家もお金がなくて維持できないし取材も家でできるしで一石二鳥ってわけです。
 ですが、なぜか引っ越した日に屋根裏部屋でその家どころかいろんな家族が惨殺されるシーンを撮影したフッテージを見つけてしまう。犯人が残したのか?そもそも誰が撮影したのか?
 主人公は今度はベストセラーになるかもしれないという期待と身に迫る危険に恐怖することになるのでした。


 途中まで、サスペンスでなぜ8mmが置かれていたのか?とか家の中に不穏な空気が、とかなるんですが、後半一気にオカルトオラーが前面に出てきます。
 悪霊とか悪魔が犯人ならある意味なんでもありだしなぁ、というのもあり、ちょっとだけ興ざめかも。


 ということで、
 個人的にはそれなりに楽しかったんですが、オチがオチだけに賛否両論そう。


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ブランデッド

2013年12月30日 | 日記
視聴環境:DVD、字幕

 モスクワを舞台にした近未来SF映画。2012年。


 他のDVDの予告編を見て面白そうと思ってレンタルしてきたんですが、予告編だけ見るとバリバリのSF映画っぽいんですが、実際はけっこう違ってました。

 モスクワの広告業界の寵児である主人公は、とある出来事がきっかけで失脚するんですが、メディアの一切ない場所での神秘的な出来事を機に”人には見えないものが見える”ようになります。
 それは広告が怪物の姿となって人の欲求を本人には制御不能なまでに肥大させている姿。現実の裏の真の姿を見た主人公はなんとかこの事態を収拾しようとするのですが…


 予告編で見ていたSF的な映像はこの主人公が見る”真の世界”の姿なんですが、公式サイトでも「広告に未知の生物を混入させることで人間をマインドコントロール」とかって書いてますが、そうなのか?
 これって主人公が単に過激な広告によるマインドコントロール、というか印象誘導という戦略を幻覚として視覚的に見られるようになっているだけなんでは?だから実際そういう生物が広告に刷り込まれているというわけじゃないような気がするんだけどな。

 まぁ解釈はともかく、正統派なSFアクション映画ではなく、広告業界の表も裏も経験した主人公の戦いという一代記的な話がメインです。それはそれで面白いんですが。あとヒロインのリーリー・ソビエスキーが魅力的でした。なんとなく見覚えがあるような気がしますがニコラス・ケイジ版「ウィッカーマン」の時の記憶があるのかも。
 というわけで、それなりに面白いんですが予告編の印象ほどSF映画じゃないので注意。それこそ広告による印象操作か!笑


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16ブロック

2013年12月30日 | 日記
視聴環境:地上波放送、吹替

 ブルース・ウィリス主演のサスペンスアクション。2006年の映画。

 中年で昼間から酒を飲んでいるようなダメ刑事のブルース・ウィリスが臨時でまかされたのはたった16ブロック先の裁判所まで証人を護送すること。
 その証言は地元警官の汚職に関することで、悪徳警官たちは証人を殺そうとするが、思ったよりブルースも頑張った…という映画。


 ダメ警官とあなどっていたために楽勝と思われた計画が、主人公の頑張りによって阻止されるという内容は、かつてスタローンの「コップ・ランド」にもありましたね。本作ではブスール・ウィリスがいつもより3割り増しで気だるげに演じます。

 ブルースにとっては「ダイハード」同様巻き込まれパターンですが、そこを演じ分けるのが俳優としても楽しいところなんでしょうね。これは今度はトム・クルーズが「ナイト&デイ」や「アウトロー」で正統派のアクション主演映画とは違ったキャラクターを演じているのに通じます。


 護送される証人の”ケーキ屋”ネタ”が最後まで伏線として効いているのが良かったですね。あとこの手の映画には珍しく主人公の恋人や妻にあたるヒロインが出てこないというのも珍しい設定です。


 日本では割と宣伝されましたが、本国ではおそらくそれほど予算の掛かっていない中篇程度の扱いなんでしょうね。だからか肩の力が抜けたような作品で観ていて疲れないもいいです。思えば先ほどのヒロイン不在やちゃんとしたカーチェイスシーンがないところもハリウッドアクション映画の定型からはちょっと外れていて楽しめました。


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エディ・マーフィ ライブビデオ2本

2013年12月29日 | 日記
視聴環境:VHS、字幕


 今回はかつてダビングした秘蔵VHSを久しぶりに観賞。


 エディ・マーフィといえばもちろん「ビバリーヒルズコップ」が代表作で、口の減らない明るいキャラで有名ですが、実は真骨頂はこのライブにあると言って言いと思います。
 ビデオは83年に発売された「LIVE!LIVE!LIVE!」と87年の「ロウ」です。どちらもマイク1本のみであとはひたすら喋りのみというスタンダップのライブ。

 いやー面白い!!

 久しぶりに観直しましたがやっぱり面白いですね~エディ・マーフィはしゃべりの人だな、って思います。
 ネタは「ライブライブライブ」が一般ウケしやすく、芸能人ネタとかオカンネタとか。「ロウ」の方は下ネタがけっこう入っているし、女性が観ると首をかしげるようなところもあるかもな過激ネタがメイン。
 黒人・白人・イタリア人、女性・男性、政治家、芸能人や家族までありとあらゆる人をネタにしていて楽しめます。もちろん知らない人とかモノも出てくるし、文化的にわかりにくいあるあるネタもあるんですが、それでも笑わせるだけの力量がありますね。たとえば「ミスターTがホモだったら怖い」みたいなネタが出てくるんですが、ミスターTが「特攻野郎Aチーム」に出てくるマッチョな黒人の人(モヒカン)だと知ってればなお笑えます。


 残念ながらDVD化していない作品。「ロウ」のみツタヤが復刻版でセルDVDにしているようですが。このほかにもサタデーナイトライブのスペシャルビデオとかでエディ・マーフィ特集があったのでこれも面白かったです。
 本当にハラを抱えて笑える作品なので、これからでもいいから新作を出して欲しいなぁと思うくらいですね。オススメ。

妖怪天国

2013年12月29日 | 日記
視聴環境:VHS

 86年、手塚真によるオリジナルビデオ。邦画の妖怪映画です。
 ずっと前に観て気になっているシーンがあり、どの映画だったんだろうと思っていてようやくこの映画のシーンだと突き止めてレンタル落ちVHSを購入してやっと観ることができました。満足満足。


 ビデオ自体50分と短く、中に3つほどの短編が入っているだけなんですが、普通の妖怪映画とは一風変わっていて今観てもなかなか面白い内容ですね。

 まずは伊武雅刀扮する浪人が病気の妻のために河童を釣りに行くという話し。
 次に神社の賽銭箱の中になぜかおでんが入っているおでん神社でそのおでんを盗もうとする泥棒の話。
 そして3つめは盲目の面職人の娘を悪徳のおかっぴき?が殺してしまい、なぜか職人が連れ帰った妖怪に復讐される話…

 3つとも変な話で、記憶に残っていたのは”おでん神社”の話のことでした。モノクロの8ミリフィルムのようなタッチで、しかも賽銭箱がおでん鍋になっているというよくわからない設定(結局なんでそうなのかは明かされない)のも妙にオカしい。


 ということで、
 短いながらも買ってよかった掘り出しものでした。残念ながら単品としてはDVD化していないようで、手塚真のDVD-BOXに収録されているのみのようです。物語のストーリーテラーとして網浜直子が出ていたりして時代を感じさせますな。


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不安の種

2013年12月27日 | 日記
視聴環境:DVD


 公開劇場数が少なかったので観られなかった…ということでレンタル化を楽しみにしていたホラー映画です!
 原作は少年チャンピオンで連載されていた同名マンガ。


 ちょっと期待しすぎたかな…笑


 レンタル開始日の朝にさっそくレンタルしてきんですが、まずまずの出来。
 話は不条理な怪奇現象が起こる街で様々な出来事に巻き込まれる主人公たちを描くホラー映画で、テイストとしては昔あった「うずまき」に近いですかね。
 個人的にはこういうのが大好きで、単なる幽霊談とか因縁話よりも都市伝説や得体の知れないモノに遭遇する話の方が好みです。
 予告編からして大好物臭を出していたんですが、いかんせん監督の腕なのかキレが悪かったような気はしますね…と思ったら「放送禁止劇場版」とか撮ってる人なのか。この映画も擬似ドキュメンタリーっぽくすればよかったのに。
 なんでかこういう作品が映像化すると大げさというかいかにもな演出になってしまうのは残念ですね。もっとそっけない方が怖いのにな。


 ということで、
 「クロユリ団地」よりは面白いホラー映画でした。好き嫌いは分かれそうですが。


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クロユリ団地

2013年12月25日 | 日記
視聴環境:DVD

 メリークリスマース!!
 ということでサンタも大忙しのクリスマスイブの夜になんでか邦画ホラー「クロユリ団地」観ましたよ。


 正直、中途半端な!

 まずうとうとしながら観て途中寝てしまい。何度かチャプターを戻して見直すという観方をしてしまいましたが、決してそれが面白くなかった原因じゃないと思います。

 もう原案・秋元康、製作委員会に電通が入っているところで暗雲が立ち込めるバブリーな、外面重視のパッケージであるという予感はしていて劇場には見に行かなかったんですが、やっぱりね。一応「リング」の中田監督なんだけどな~。

 秋元康企画にありがちななんでも盛り込んじゃう感じで、どこがどう怖いのかの焦点がボケてますな。見方によっては単に前田敦子がアレで一人で周りに迷惑掛けただけにも見える。そもそも冒頭から”家族と一緒に”引っ越してきてるしね。
 前田敦子のアレや呪怨みたいな少年幽霊、向かいの部屋の件や成宮くん関係の話などいろんなのが絡みすぎてどれがどれだかさっぱりわからない。こうなると「クロユリ団地はヤバイ」っていうタイトルにもなった要素が一番印象薄いとも言えます。クロユリが咲いてるだけじゃねーか、「弟切草」か。


 そもそもと言っちゃうといろいろツッコミ要素は多く、爺さんはなんであんな体勢で壁をガリガリやってたのか?とか隣の部屋から聞こえた目覚まし時計ってなんだったのか?とかまぁいいか。
 Jホラーブームが去って正統派の邦画ホラー映画は面白いのがないんですが「貞子3D」とかね。白石晃士とかほん呪シリーズとか劇場未公開系の方で面白いホラーが多いので怖いの好きな人はそっちがオススメですよね~


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ゼロ・グラビティ

2013年12月24日 | 日記
視聴環境:映画館、2D、字幕

 前回はIMAX3Dしかも試写会でタダという最高の環境で観たのですが、試写会だったので満席だったのと少しだけ前だったということもあり、今回は2Dのすきすきで快適に座れる環境で観てきました。


 やっぱりタイトル問題。

 邦題は「ゼロ・グラビティ(無重力)」ですが原題は「GRAVITY(重力」ですよね。
 やはりストーリーを考えると原題の方がしっくり来ますよね。宣伝としてのタイトルは”無重力”(映画ですよ)というのが合ってるんでしょうが。
 娘の死を乗り越えられずにいる主人公のサンドラ・ブロックは宇宙空間のサバイバルを通して生まれ変わります。
 あからさまに胎児のようなポーズをとったり、ヒモで命がつながれているようなところもありますが、宇宙空間の出来事は主人公にとっては一種の臨死体験で、ラスト、地上に戻ったサンドラが再び大地に足を踏みしめて歩き出すのは、重力のように”避けられないいろいろなもの”を受け入れて生きていく、という決意でもあります。だからこそタイトルは無重力じゃなくて”重力”こそふさわしいとやはり思います。
 そういう意味合いでは終始お気楽に振舞うジョージ・クルーニーは天使のような役回りで美味しいですよね。美味しいもなにもほぼ二人しか出てませんが。

 かつてアンジーやナタリー・ポートマンが主演の案があったらしいですが、いまとなってはサンドラでよかったんじゃないかなと思います。いい意味で普通の女性という感じ(ちゃんと悩みをひきずるような女性という意味で)がするし。
 あとこの映画は驚くほど非現実的なシーンがないというのもすごいですよね。”あるシーン”を覗いてはすべて実際に起こってもおかしくないことだけで構成されていて、そういう意味ではフィクションなのに「アポロ13」に最も近い映画なんじゃないでしょうか。


 いろんなところで今年のベスト1にあげられている本作。
 やはりこの映画を家のモニターで観るのは惜しいです!興味があるならぜひ1度は映画館で観て欲しいですね~。できれば3Dで、それほどでなければ2Dでも。プラネタリウムを観に行くよりこの映画を見に行く方が正直宇宙の美しさ(というか地球の美しさか?)を堪能できますよ!


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