うりぼうのシネ煉獄

映画・ゲーム・テレビ・本の感想をまったり書きます。

相続人

2014年08月27日 | 日記
視聴環境:CS、字幕

 アルトマン監督による98年のサスペンス映画。

 実は黒田硫黄というマンガ家の描いた映画批評本「映画に毛が3本」(2003年)で紹介されていて、前から観たいと思っていた作品で、一度レンタルして観た記憶があるんですが内容をよく覚えておらず、今回初めてちゃんと観た…おそらく割りとオーソドックスなサスペンス映画なんですが、この批評マンガを見てからだとより楽しめました。


 アメリカなどで”弁護士”という職業を悪く言う際のイメージ、「金のためならどんな悪党も無罪にしよとする」みたいなのを体言したような無敗の弁護士(ケネス・ブラナー)が主人公。イヤな奴で当然私生活もボロボロ、離婚して元妻の夫に嫌味は言うは、週一?の子供と会える時間もたびたび遅刻、女たらし…と公私共に共感できる要素なし!というのが序盤で描かれたところで、たまたま出会ったウェイトレスの女性とねんごろになり、彼女のストーカーをしているという頭のおかしい父親を自慢のテクで病院送り(法的に)したが、裏腹に主人公は陰謀に巻き込まれていく…という内容。

 アルトマン監督作らしくキャストが豪華で、主人公はケネス・ブラナー、ヒロインのマロリー役はいま「アメイジング・スパイダーマン」で主人公の母親役をやっているエンベス・ディヴィッツ、主人公の秘書にダリル・ハンナ、元妻にファムケ・ヤンケン(「X-MEN」のジーン・グレイ役)、マロリーの父親役にロバート・デュバル、主人公が雇っている探偵にロバート・ダウニーJrなどなど。

 デンゼル・ワシントンが演りそうな善人の弁護士が女性を助けて…じゅあなくて、イヤな奴がってのがミソ。自分が有利だったはずが気づくと追い詰められている…というのが面白い作品でした。語り口はさすがは巨匠。
 ということで、特にオススメってほどでもないんですが、テレビやCSで見かけたら観てみるのも一考かと思います。


 あ、あとタイトルなにげにネタバレっぽいのがなんでかな~と思います。原題は「ジンジャーブレッドマン」。おとぎ話ですね。「シュレック」に出てきた生きてる人型のクッキーのことです。テリー・ギリアムの「ブラザーズ・グリム」では生きてる泥人形として登場しましたが。


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メリーに首ったけ

2014年08月27日 | 日記
視聴環境:地上波放送、吹き替え

 コメディ映画の名手、ファレリー兄弟による98年の作品。テレビでやっていたので久しぶりに観ました。

 あらためて観るとシモネタ、動物ネタ、障害者ネタなどいまなら日本での劇場公開はちょっと難しいんじゃないかというくらいのきわどいギャグが多いコメディ映画なんですがやっぱり面白い。公開当時包帯でぐるぐる巻きにされた犬の画像がマスコット的に使われてたりしたし(笑)
 「マスク」でヒロインに抜擢されていたキャメロン・ディアスですが、やはり彼女のパブリック・イメージは本作で決定付けられたと言っていいでしょうね~。美人で優しくて男の好みも見た目よりも感性が合うことの方を選ぶみたいな感じ。一方、主人公のベン・スティラーも前年のジム・キャリー主演の「ケーブルガイ」の監督をやったりしているものの、やはり本作で注目されるようになったという点でこの映画はハリウッド的にも重要な作品なのかもしれませんね。

 ラストがストレートなハッピーエンドじゃなくて、ちょっとヒネっているのがいいですね。
 メリーの弟ウォーレン(ちょっと障害があるような設定)は耳を触られるのをすごく嫌うという設定があり、主人公のテッドも高校時代一度知らずにウォーレンの耳を触ってぶん殴られているんですが、ラスト、メリーの元を去ろうとするテッドがウォーレンに、しているヘッドホンをずらして(つまり耳を触って)「じゃあね、ウォーレン」と言うシーンがあるんですね。直後にメリーの顔のアップになるんですが、それはつまりウォーレンはテッドのことを”耳を触られても平気な人”だと思っている(10年以上経ってもテッドのことを覚えていたという伏線もあり、唯一家族以外で心を許しているという意味)のがメリーにわかる、ウォーレン込みでメリーのことを大事に思ってくれているのがテッドだってわかるシーンなんですが、その”耳を触られても平気なウォーレン”のことを特に説明しないのがシャレたところです。あえてそこには触れずにひと笑いあってさらっと終わるのがいい。


 ということで、
 ギャグはともかく最近の映画に比べると抑制が効いててそういう意味では安心して観られる映画ですね。


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POV ~呪われたフィルム~

2014年08月26日 | 日記
視聴環境:地上波放送

 志田未来、川口春奈共演の擬似ドキュメンタリーホラー映画。

 志田未来がホストを務める番組に川口春奈がゲストで登場しているという設定で、心霊動画特集をするが、なぜかそれは川口の母校の映像でしかも動画紹介の際に不可解な出来事が起こる。番組スタッフらは2人を連れて川口の母校へ行くことになるが…

 なんだか全体的に中途半端な作品。
 主演の2人とスタッフ役の人くらいしかほとんど出てこない。2人は番組撮影をしているタレントとしての”外向き”の姿とそれ以外の時の怪異に巻き込まれる”プライベート”な姿を演じ分けなければならないんですが、2人の俳優としての経験のせいなのか監督の演出のせいなのかいかにも演技しているのが丸わかりで、最初はこの下手な演技から次第に緊迫した”演技じゃないリアクション”になっていくというプランなのかな?と思っていたんですが、そんなことは全然なく、ずっと下手なまんまでした…。

 あと番組中スタッフがモメているセリフがずっと番組映像の下にテロップで文字として出ていたり(「用意していた動画と違う」とか「停止ボタンを押しても動画が止まらない」とかそういうやりとり)とモキュメンタリーなのに観客に「これってもしかして本当にあったことかも…?」と思わせようとは思っていないかのような演出も多かったり、とどういう感じで観たらいいのか迷うことも多かったですね。


 タイトルはPOVなのにドキュメンタリーだと信じさせようとしない感じの作風で、かといって「コワすぎ」シリーズのようにフィクションであると開き直っている風でもなく、どっちつかずの印象のホラー映画でした。主演の2人のアイドル映画としてはいいのかもしれませんが、あ、けど登場する心霊動画はまあまあ怖かった。


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アダルトボーイズ遊遊白書

2014年08月24日 | 日記
視聴環境:CS、字幕

 2013年の映画、日本では未公開。
 タイトルは以前から聞いていたので観てみたいと思っていたんですが続編かい!(原題「Grown ups2」)

 この映画の評価は映画ファンの評価サイトで10点満点中2.6ポイント、ゴールデンラズベリー賞9部門ノミネート。なのに興行収入がそこそこいい、というところにあると思います。
 要するに

「幼稚でバカ」

 「ハングオーバー」も相当バカなノリでしたが、「ハングオーバー」が高校生的なバカだとすると本作は小学生的バカ。マンガの「稲中」とか「浦安鉄筋家族」とかあの辺のノリです。ウンチとかゲロとかで笑うような映画ですね。


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コズモポリス

2014年08月21日 | 日記
視聴環境:CS、字幕

 観終わるまでクローネンバーグの新作だということを忘れていた。
 2012年公開の一種の寓話、不条理劇のような作品。ジャンルは強いて言うならサスペンスか。

 主人公パッカーは若くして成功した投資家。ある朝いつもの白いリムジンに乗り込み街を横断して行きつけの床屋へと向かおうと思いつく。床屋へと向かう道中パッカーは様々な人と会話し、出来事に巻き込まれ、やがて自分が破産することを知る。

 ネットでちらっと見た感じでは総じて感想は「よくわからない」というもので自分もそう。なにしろパッカーと会話する人々の多くも自ら「よくわからない」と発言しているし。真っ白なリムジンが人生のメタファーであることはなんとなくわかるげど、それにしても不可解なことも多い。なぜパッカーはボディガードを殺したのか?戦略結婚した奥さんがたびたび出てくるがなぜパッカーは彼女とやたらとセックスしたがり(性的に欲求不満であるようには見えない)奥さんとのシーンは必ず食事のシーンなのか。なぜあのシーンで唐突に話しは終わるのか。

 「人生とはそういうものだ」と言われればなんでもありのような気もする。たしかに人間は自分の生まれた瞬間も死ぬ瞬間も見ることができないし、人生の目的や執着は人それぞれだ。しかしそれにしても…とも思う。


 それでもさすがはベテラン、話自体は不可解ながらも飽きずに見ることができるし、何が起こっていて何を描いているのかわからないにも関わらず見ごたえがあった。主演の人は終始顔色が悪くて不健康そうだったけど誰だっけ?と思ったら「トワイライト」シリーズに出てた人か、どうりて。


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ロックアウト

2014年08月20日 | 日記
視聴環境:CS、吹替

 リュック・ベッソン脚本・製作による2012年公開のSFアクション。主演はガイ・ピアーズで、ヒロインはマギー・グレイス、「96時間」でさらわれる娘さんを演じた縁がありますね。

 とにかくリュック・ベッソンがプロデュースする映画ってのは良くも悪くもハリウッド娯楽作的でジャンル映画、プログラムピクチャーであろうということです。
 本作も骨組みはすごく古臭くて悪党の人質になったお姫様(大統領の娘)をアウトローの主人公が助け出すという内容。
 主人公は無法者でタフでどんな状況でも減らず口を叩いている男で、自分はあんまり観てませんが古き良き西部劇のセオリーなんだと思います。

 本作のいいところは、展開がスピーディで途中耳障りのいいセリフが挟み込まれているという80年代のアクション映画とか好きなら大好物な作りであるところで、その手の作品が好きなら当然本作の”ツッコミどころ”も大好きなはず。
 誰もが気になる「宇宙用のスーツで大気圏突入、パラシュートで地上に着地」シークエンスとか(だったら脱出ポッドなんていらないじゃん)わざとやっているとしか思えない大雑把さ。いまのハリウッド超大作は割りとしっかり脚本とかできているので(マイケル・ベイとかは別)そういう意味では懐かしい感じもします。


 というわけで、
 そこまでヒットはしなかったような気がしますが意外と楽しめるSFアクション映画でオススメ。CGはもちろんちゃんとしてるし変にA級を狙っていないところがまた潔い。


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ダージリン急行

2014年08月19日 | 日記
視聴環境:CS、吹替

 ウェス・アンダーソン監督による2007年公開のロードムービー。

 ウェス・アンダーソンと言えば、かっちりとした構図などが有名ですが、本作ではインドが舞台になっているせいかそこまででもなくドラマ性の方が強めになっているように思えます。
 これを観てから「グランド・ブタペスト・ホテル」を観るとおとぎ話のように非現実的に見えると思います。

 父の死が原因で疎遠になっていた3兄弟がこれまた疎遠なインドに住む母に会う列車の旅をするという話で、インドをキレイでカワイクて素敵なところに過剰に描写しているのが特徴。現実のインドがこうだと思って旅行するとがっかりするかも、というくらいの美化っぷり。

 今回も出てくるこだわりの小道具はすべて可愛い(トイレのイラストすら可愛い)。オシャレな雑貨屋さんとか好きな人にはたまらないだろう。

 そして本作の序章的短編「ホテル・シュヴァリエ」。
 劇場公開時には同時上映されていたらしいですが、CSではやらなかったのでおなじみ某動画サイトで観ました。字幕が付いてなかったのでストーリーはわかりませんが(13分)。3兄弟の一人ジャックの部屋に元カノ、ナタリー・ポートマンがやってくる、という内容で、短編にもかかわらずナタリーは全裸になっての大奮発。あとベリーショートがすごく似合ってます。体にあざがあるのは演出なのか”地”なのか?


 というわけで、
 ウェス作品は好き嫌いが別れると思いますが、個人的には結構好き。観るとインド旅行とか列車の旅に行きたくなりますが、実際はもっとストレスがたまるハズだ、とも思います。


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トーマス・クラウン・アフェア

2014年08月19日 | 日記
視聴環境:CS、字幕

 99年公開、スティーブ・マックイーン主演の「華麗なる賭け」のリメイク作品。

 大好きな作品で、何度観ても楽しめるスタイリッシュなクライムムービー?ロマンティックサスペンス?そんな感じの作品。主演は稀代の色男ピアース・ブロスナン。当時はジェームズ・ボンドも演じていてもっとも油が乗っていた時期。ヒロインはレネ・ルッソ、よく見ると当時40代だったのか!?美人でセクシーなヒロイン役で、邦画だったらこういうのは20代前半の若い女優がキャスティングされるんだろうなぁ。


 NYの成功した実業家、トーマス・クラウン(ピアース・ブロスナン)はまんまとメトロポリタン美術館から白昼堂々モネを盗み出す。保険会社から派遣された調査官、レネ・ルッソは早くもクラウンが怪しいを目をつけ接近。二人は駆け引きを続けるうちに次第に惹かれあうようになっていく。


 すべてがスリルを楽しむためのゲームのような人生を送るクラウンというのがカッコイイ。それが軽薄なんじゃなくてすべてを手に入れた男が唯一本気で取り組むことができるものだっていう感じなのもいいところ。リメイク元では銀行強盗だったのを美術品強奪に代えているのも生生しくないのがいいですね(しかもネタバレですが、クラウンは絵を2日後には美術館に戻している。金だとそういうシャレたことはできないですしね)。
 字幕では唯一クラウンが警察のことを「サツ」と呼ぶセリフがあってそれが気になっているんですが、これは字幕の担当の責任なので仕方ない。


 というわけで、
 大人のシャレたクライム・ムービーというのはいいもんですね。こういう洗練された感じってのはなかなか邦画では観られないのでオススメです。


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マレフィセント

2014年08月18日 | 日記
視聴環境:映画館、字幕

 本作の一番いいところは時間が96分しかないところでしょうな。何しろ「トランスフォーマー/ロストエイジ」なんて2時間45分もあって腰が痛くなったし。あとアンジーファンにとっては作中8割方出ているので満足のいく映画だったと言えるかもしれません(あとアップも多い)。

 
 ディズニーの古典中の古典、「眠れぬ森の美女」の名悪役である魔女マレフィセントを主人公にした”裏話”的実写リメイク作品。

 しかし本家のディズニーが作ったのにもかかわらず本作は「反・眠れぬ森の美女」みたいな話になっているのが興味深いところ。
 そのターニングポイントとなる点は2つあり、1つめにまずアンジェリーナ・ジョリー=マレフィセントがおそらく企画の発端だったであろうというところ。
 もともとはアンジー主演ティムバートン監督で企画がスタートしたようですが、この手の作品で大物俳優や監督の名前を出して企画を通すのは常套手段なのでバートンが抜けたのは驚くことではないでしょう。で、アンジーが主演に加えて製作総指揮に名を連ね、メガホンを握る監督が「アリス・イン・ワンダーランド」や「オズはじまりの物語」のプロダクション・デザイナーで監督自体は初めてという新人になったことで当然現場の実権はアンジーが握ったであろうことは想像に難くない。
 マレフィセントを主人公に「眠れぬ森の美女」を描く上では、「魅力的な悪役としてマレフィセントを描く」あるいは「マレフィセントの事情(本当は悪人ではなかった)として描く」の2つの選択肢があったと思うんですが、本作では後者を選択したのが2つめのターニングポイント。
 一極集中型の悪役であったマレフィセントが悪役でなくなったことで、作品はオセロのように白黒がすべて逆転、結果、娘を想うオーロラの父王や、彼女を匿う3人の妖精、オーロラに目覚めのキスを与える王子にいたるまでが偽善者あるいはボンクラとして描かれるに至り、マレフィセントだけが(自分で呪いを掛けておいて)一人だけ彼女の成長を見守り、愛情を注ぎ、挙句の果てに×××する張本人にすらなってしまうということに…。

 まぁ少女時代のオーロラを演じているのはヴィヴィアン・ジョリー=ピット、まさしくアンジーの愛娘なわけで、そりゃあ母性愛もドブドブ湧くわなというわけですわ。


 というわけで、
 元になっているアニメを知っていればいるほどアニメでの善人のキャラが実は腹黒いキャラだったりして納得のいかない展開になっていたりはしますが、アンジーが楽しそうだからまぁいいか、短いしという見方もできます。実際それなりにヒットしているようですしね。


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トランスフォーマー/

2014年08月14日 | 日記
視聴環境:DVD

 品川ヒロシ監督による3作目の作品。今回は原作付。

 自分は登場人物がお互いをばかし合うという内容がそんなに好きじゃないので、本作のような、

 相手がこう来るだろうから裏をかいてこう→裏をかいてくるだろうからこっちはこう→裏をかいてくるのに気づいて逆にこうくるだろうからこっちはさらに裏をかいてこう→…無限ループ

 というようなのは苦手。わかりずらいし。
 本作はまさしくそういう感じで、中心人物の藤原竜也はとにかく会う人ごとに手の内を見せたり隠したりで誰が何を知ってて何を知らされてないのかわからなくなってくる。

 それを別とすれば、この映画はなかなか面白かったです。最近の芸人=監督の中では一番見られる作品を作る人だと思うし、あんまり品川ヒロシの顔が浮かんでこないってのもいい(逆に松本人志の映画は良くも悪くも、どこまでいっても松本の映画って感じだ)。これで自分がお笑い芸人だというところや仲間のお笑い芸人を積極的に使うってたち位置さえなくなれば普通に面白い作品を作る監督になるのになぁとも思います。


 ということで、
 普通に楽しめました。


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