お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

わくわくボールゲーム!

2009-07-28 | about 英語の絵本

Let's Go To A Baseball Game

友人のチャックが父上のお葬式で披露したエピソードです。

小学校3年生のある日、授業中にお父さんが迎えに来ました。日頃から無口なお父さんはいつも以上にむっつりした表情。「どうしたんだろう?」と思っていると、担任の先生が「チャック、歯医者さんに行くそうだね。お父さんが迎えにいらしているから、早く行きなさい」。(え~!いやだなぁ・・・)とグズグズ出ていくと、待っていたお父さんは「早くしろ!遅れるぞ」と怖い顔で、チャックが助手席に乗り込むや急発進!ところが、数ブロック走って赤信号で止まるや、お父さんはいきなりチャックにジャイアンツの野球帽をかぶせ、どなるような大声で言いました。「チャック、誕生日おめでとう!今日はドジャーズ戦だぞ!でも、先生や友達には絶対に言うなよ!」

アメリカ人はボールゲームが大好きです。フットボールもバスケットボールもホッケーもサッカーもそれぞれに熱狂的なファンがついていますが、言うまでもなく、野球も大人気!ベイ・エリアでも、サンフランシスコ・ジャイアンツのホームゲームのたびに、4万人以上収容できるAT&Tパークをファンが埋めつくし、試合前後には野球場周辺の高速道路を大渋滞させます。

今日の絵本は "Let's Go To A Baseball Game"(野球観戦に行こう!)です。お父さんと野球観戦に行く男の子のわくわく体験ルポ。Weekend Fun Series(週末のお楽しみシリーズ)の一冊です。

野球観戦のユニフォームはTシャツにスウェットやウィンドブレーカー、それから野球帽!もちろん贔屓チームのロゴ入りです。ホームラン・ボールをキャッチするためのグローブも忘れてならない必需品。ベンチに敷くクッションもあれば快適だし、寒い時は膝かけ毛布もほしいかも。もちろん全部にチームのロゴが入ってれば言うことなしです。

遊び上手なアメリカ人のこと、仲間と誘いあって試合開始時刻よりもずーっと早く着いて、駐車場でバーベキューして盛り上がったりするのも得意です。球場近くのスポーツバーで落ち合っておしゃべりとビールや食事を楽しんでから球場に向かうことも。子どもたちは客席でアツアツのガーリックフライ(ガーリックオイルのかかったフライドポテト)をほおばったり、ホットドッグやハンバーガーにかぶりつくのが大好き。もちろん、おやつに細長いチュロスやチョコレートのかかったアイス久リームを買ってもらうのも楽しみ!

ゲームが始まる前にはみな起立して"Stars and Stripes Forever"を歌います。試合中は、選手がよいプレーをしたら大いに騒ぎ、ひどかったら""Go Home!"とブーイングを飛ばし、とにかく楽しく騒いでストレス解消します。また、最近は日本でもおなじみのようですが、7回表が終わったところで "Take Me Out To The Ballgame(野球に連れてって)"の曲が演奏されて、観客は大声で歌いながら、立って思い思いにストレッチします。これはseventh inning stretchといわれる慣例で、一説には1910年にワシントンDCでの公式戦で、ハワード・タフト大統領が7回の攻撃時に立ちあがって伸びをしたのが最初といわれていますが、出どころはともあれ、今では野球観戦に欠かせない慣習なので、歌詞を憶えておいて大声で歌うと、隣席の人と思わぬ一体感が出て盛り上がること請け合い!入場料を払ったからには徹底的に楽しんで帰りましょう。

さて、このWeekend Fun Seriesに取り上げられている野球以外の「週末のお楽しみ」はというと、動物園、美術館、水族館、カーレース、フリーマーケット、ピクニックなど。いずれも"地元再発見"的な身近な場所ばかりで、ちょっと遠出でも日帰りで行かれるところばかり。身近な場所やイベントをいかに親子で最大限楽しむか、の知恵袋絵本は、このブログでもご紹介した”ステイケーション staycation"にも大いに役立ちそうです。



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