お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

街角のクリスチャニティ

2009-07-13 | from Silicon Valley


アメリカのアマゾンのサイトなどで「子どもむけのノンフィクション」を検索すると、出てくるのは
● 動物や植物の本(なぜかアメリカは動物の方が多いというのが実感。そして、日本は逆のような気がします。今度調べてみましょう)
● 理科の基礎にかかわる本(宇宙、天文学、化学、鉱物、物理学、もちろん昆虫等の生物学も)
● 乗り物や機械などの絵本
● 語学の本(多いのはスペイン語です)
● 算数/数学の基礎にかかわる本
● アートの本(子どもだとなぜか音楽系よりも美術系の本が多いようです)
● 歴史の本
……となります。

さらに、実は、これらにまじってたくさん表示されるのが、
● クリスチャン・サイエンスの本
これには、はじめ、ちょっと驚きました。

アメリカには、今日でも、クリスチャン・サイエンスの書籍を扱う「書店兼図書館 Christian Science Reading Room」がかなりあります。ここでは、クリスチャンサイエンスの書籍を借りたり、買ったり、また読んだり、内容について質問したりできます。写真は私の住んでいる町のダウンタウンのはずれにあるリーディングルーム。銀行と不動産屋さんに並んできれいなお店(?)を構えています。

リーディングルームは、世界中に2000程度あるそうです。アメリカでは町の風景に溶け込んでポピュラーで、例えば『探偵事務所は、靴の修理の店と中華料理店に挟まれたクリスチャンサイエンス・リーディングルームのあるビルの2階にあった』などと、ミステリー小説の風景描写などにもよく登場します。

犬の散歩の道すがらに通りかかるたび、いつも店内に穏やかなで優しげなお年寄りのライブラリアン(?)がいて、親切で丁寧な物腰で対応している様子が垣間見えます。リーディングルームの裏庭にはパラソル付きのテーブルと椅子が出してあり「どなたでも歓迎!ご自由におかけください」と書かれた控え目な看板が出ています。

宇宙旅行がSF小説でも夢でもない現実になり、クローンも体外受精も代理出産もほぼ常識になってしまった現代。しかも、そうした先端技術を世界に先駆けて研究し、けん引し、且つ"大衆化"しているアメリカという国で、今日もなお依然としてクリスチャン・サイエンスの書籍が大量に発行され続け、読まれ続けている・・・アメリカとは?アメリカ人とは?と改めて考えさせられることがらのひとつです。



コメント
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