お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

UPPERCASEから ごあいさつ

2011-01-01 | for the Occasion



Happy New Year 2011!



『お母さんと読む英語の絵本』ブログは、それぞれのいきさつからアメリカに住むことになった私たちが、「英語」と「教育」を通して、見たこと、聞いたこと、感じたことをつづったものです。

「こどもをバイリンガルに…」と育児奮闘中のお母さん、「英語を勉強したいな~」と考えているイマとムカシの学生さん、フツーのアメリカに興味のあるみなさま………そんな読者の方々を思い浮かべながらキーボードをたたいています。

今年もUPPERCASEをどうぞよろしく!

S, Y, J      







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

UPPERCASEから ごあいさつ

2010-12-31 | for the Occasion


いつもご愛読ありがとうございます。

今年も残り少なくなりました。3度目の年変わりを前に、UPPERCASEもお休みに入ります。
来る年の、みなさまのご健康とご活躍を心よりお祈りいたします!

Happy New Year 2011!


UPPERCASE 3人組









コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

えいが と えほん

2010-07-05 | for the Occasion


写真は映画「You've Got Mail(邦題:ユー・ガット・メール)」のひとコマ。絵本やさんのオーナーである主人公キャサリン(メグ・ライアン)が、店内で子どもたちに読み聞かせをしているシーンです。本棚には、お馴染みのドクター・スースの絵本がずらっと並んでいますが、彼女が読んでいるのは「Boy(ロアルド・ダールの自伝的な作品)」です。

映画の中での読み聞かせといえば、共和党支持派の多い地域では上映中止の劇場もでたマイケル・ムーアの映画「Fahrenheit 911(邦題:華氏911)」では、まさにあの9月11日の朝、ブッシュ大統領が小学校を訪問して読み聞かせをする(はずだった)場面が出てきます。大統領が読み聞かせようと携えていた絵本は彼の愛読書「Good Night Moon(邦訳:おやすみなさいお月さま)」だったとか(ブログ記事『原語で読みたい絵本の古典』)。

アメリカでは子どものための『読み聞かせ』が大変ポピュラーです。ブッシュ大統領に限らず、有識者等が学校などを訪問する時には、たいてい自分の好きな本を持って行って、子どもたちに読み聞かせるものとされています(ブログ記事『ホワイトハウスの本棚』)。

家庭での就寝前の読み聞かせ(bedtime story)はほとんど常識ですが、保育園や幼稚園はもとより小学校にあがっても、1-2年生のクラスでは先生や親のボランティアによる読み聞かせ(story time)が頻繁にあります。街の図書館や本屋さんでも毎週定例の読み聞かせの会(story hours)が決まっていて、いろんな大人が読み聞かせをしています。ニーズが多いので、読み聞かせボランティアのためのしっかりしたトレーニングコースもあり、教会や図書館などにプロの声優さん等が来て希望者に教えてくれます。

映画と絵本‥‥といえば、絵本のキャラクターと映画の主人公を暗に比喩的に重ねるというのもよくある手法。最近の映画では「The Blind Side(邦題:しあわせの隠れ場所)」の中で、母親役のサンドラ・ブロックが「The Story of Ferdinand(邦訳:はなのすきなうし)」の絵本を子どもに読み聞かせる場面があります(ブログ記事『アメリカ映画にみる母と子』)。息子の幼い時の愛読書を読んでいるという設定なのですが、実は、巨漢で力持ちなのに滅法やさしい主人公マイクを、飛びきり大きくて強そうな牡牛なのに花が大好き‥‥というFerdinandに重ね合わせるというのが伏線です(ブログ記事『花の好きな牛』)。

絵本が原作になっている映画もたくさんあります。あたらしいところでは今年い封切りの「Where the wild things are(邦題:怪獣たちのいるところ)」。昨年映画化された「Cloudy with a Chance of Meatball」(ブログ記事『映画の原作になった絵本』)は朝昼晩、空からおいしいお料理が降ってくる町の物語です。その前にはロアルド・ダールのちょっと不気味な「Charlie and Chocolate Factory(邦題:チャーリーとチョコレート工場)」がありました。私が好きなのはドクター・スースの「How the Grinch stole Christmas!」です(ブログ記事『盗まれた?クリスマス』)。ひねくれ者のグリンチが村人を困らせようと"クリスマスを盗んでしまう”お話。こうして並べてみると、不思議なことに、映画になってるのはいずれもちょっと風変わりな絵本ばかりですね。映画もいずれも幻想的な作品揃いです。

珍しいところでは、絵本のタイトルがシリアスな会話の中で比喩として引用されるというのもあります。ハリソン・フォード主演のアクション映画「Air force One(邦題:エアフォースワン)」で、ひとたびテロリストに委ねようものなら‥‥と、危険性を語る場面で引用されるのが「If You Give A Mouse A Cookie(もしもネズミにクッキーをあげると‥‥)」(ブログ記事『ぐるぐる回るお話』)。

絵本ってやっぱり国民的教養の書なんですね。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バイリンガル子育ての喜怒哀楽(2)

2010-06-21 | for the Occasion

サンフランシスコの小学校でバイリンガル教育を受けるアジア系の子どもたち

うちの娘は「おうちでは何語で話しているの?」と聞かれると、「ずっと日本語です」と答えます。でも、これは正確ではありません。娘は私が英語で話しかけていたのはいっさい憶えていないと言うのですが、実はアメリカに転居して最初の数年は、家の中でも外でも「英語の場面では英語。日本語の場面では日本語」というのが我が家のルールでした。

うちでテレビで英語の番組を見ているときは私も英語で話しかけました。外で英語で友達と遊んでいるときには私も英語で会話に加わるようにしていました。とはいえ、これが言うは易し‥‥でむずかしい。子どもにさっと理解できるような簡単な英語の表現がわからない! とっさのときに言いたいことが言えない! たとえば公園で遊んでいて「そこのそれ取ってあっちに置いて」みたいなことが、さっと口から出ないのです。ESLの親には毎日が試練でした。

テレビをみていても、子どもの歌は知らないわ、手遊びはわからないわ、子どもの間で交わされるジョークがわからなくて全然笑えないわ‥‥です。(参照:『ノックノックジョーク』)

今となっては何もかも笑い話ですが、当時は真剣な悩み。VHSテープを山のように買いこんできて夜中に観ては手遊びを覚え、ひとりで車を運転する時にはカセットテープを流しっぱなしにして幼児の歌をおぼえました。日本で言えば、それこそ「ちいちいぱっぱ」や「むすんでひらいて」にあたるような、日本人だったら誰でも知っている歌がありますよね? アメリカにもそれに当たるものがたくさんあるのです。なるほど、どこの国にも誰もがほとんど無意識に身につけている"国民的教養”というのが案外しっかりあるのねってあらためて実感したことでした。(参照:『絵本で学ぶ子どもの常識

もちろん、絵本はたくさん読みました。2-3歳くらいだと、おもしろい絵本は英語でも日本語でも気にせずに喜んで読み(聞き?)ます。でも英語のプリスクールに行くようになった当初は、娘に私の日本語アクセントが移ったら大変‥‥と神経質になり、そのせいで読み聞かせも私が読むのではなく、娘を抱っこしてネイティブの読み手の英語を聞かせるようにしていました。当時はCDもDVDもなく、カセットテープ。子ども用のおもちゃのようなラジカセで繰り返し繰り返し聞いて、すり切れてしまった愛読書もありました。
(参照:『ひとつのお話 ふたつの結末

ところが娘の英語がだんだん流暢になってくるにつれ、今度は日本語が心配になるのです。バイリンガル子育てのジレンマ! まったく親なんて因果な商売です。しかも当時は、いつかは娘ともども日本に帰るものと思って育てていましたので、日本の同年齢の子どもたちと同じよう日本語ができなければ‥‥と、内心一生懸命でした。

というのも中途半端に日米両語がわかってくると、子どもは時々、おかしな日本語を使うようになる時期があるからです。

無理もありません。英語ではひとつの単語にたくさんの意味があり、子どもは単純な単語を操っていろんなことを表現しています。たとえば「take」という単語。子どもだったら"Can I eat candies?" "You may take one"(「このお菓子食べていい?」「ひとつとりなさい」)などと、日に何度も使う単語です。この他にも、子どもの日常でtake shower、 take a nap、 take turns、take a job などなど、これ一つでいろんなことが言えてしまう便利な単語です。

では、ひるがえって、これにあたる日本語は?と考えると、ことはそう簡単ではありません。シャワ―は「浴びる」ものだし、お昼寝は「する」ものだし、順番は「守る」ものだし、仕事は「就く」ものと日本語の表現は実に多彩です。

でも、そんなことは外国育ちの子どもには想像の、いえ経験の外‥‥というわけで、ある時期、娘は"take it"(それをとる)で「take=とる」を憶え、以来、日本語ではなんでも「take⇒とる」と置き換えて言っていた時期があります。いわく「シャワーをとる」「お昼寝とる」「順番とる」「お仕事とる」‥‥やれやれ‥‥聞くたびにため息が出ました。一方では「へぇ、こんなに小さくても翻訳するんだぁ」「なんとか頑張って日本語で言おうとして、えらいなぁ」と感心しつつ、でも他方では、このおかしな表現が娘の日本語として定着しては困る‥‥とひどく焦り、娘のプライドを傷つけないようにと一生懸命考えながら、親子関係が悪くならないかしら‥‥とかなり真剣に悩みながら、でもしょっちゅう娘の日本語を訂正していました。それもいまは懐かしい思い出。心配も取り越し苦労で、親子関係も大丈夫でした。

日本語の表現は実に豊かで、それは何も抒情的な場面に限りません。日常のちょっとした動作を表す言葉づかいも豊かなのです。衣服を身につけるときも、英語だったら、靴もドレスも帽子もput on(=身につける)だけで済んでしまいますが、日本語では上着は「はおる」ものだし、靴は「はく」ものだし、手袋は「はめる」もの、帽子は「かぶる」ものです。こんなちょっとした日常表現も"わざわざ教える"必要があるのが『バイリンガル子育て』。親にも子にもなかなかのチャレンジです。でも、しかつめらしい場面ばかりではありません。うっかりしていると、バイリンガルの子どもは『ズボンを着て、上着をかぶり、帽子をはめて、手袋をはいて』出かけたりしますので、要注意! そんな思わず噴き出してしまう場面もたくさんあるのがバイリンガルの子育てです。(参照:『バイリンガル子育ての笑い話』)

* * * * * * * * * * * *



Gift of Nothing
ブログ記事『バイカルチャラルでよかったなと思うとき』
この絵本の詳細を見る


Caps for Sale
ブログ記事『バイリンガル子育ての笑い話』
この絵本の詳細を見る




コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バイリンガル子育ての喜怒哀楽(1)

2010-06-14 | for the Occasion
モンテッソーリの教室で学ぶ子どもたち

親の都合で2歳になる直前にアメリカに転居した娘の嘆きは、まるで姉妹のように毎日遊んでいた二人のお友達と遊べなくなり、会えなくなったことでした。始めこそ、仕事を辞めて毎日家にいるようになった母親と喜んで遊び、引っ越し荷物の片付けなど手伝っていましたが、やがて「友達が欲しい!」「誰かと遊びたい!」と言うのに時間はかかりませんでした。
転居したのが冬だったせいで、カリフォルニアといえどもシリコンバレーは雨季。毎日のように雨が降り、朝からどんより曇り空。近所の公園に行っても人っ子ひとりいなくて、立派な砂場もブランコも、大きいだけに、まるで無人の廃墟のよう。「ねぇ、子どもたちはどこにいるの?」と娘に聞かれ、自分自身も右も左もわからない母親は「ほんと、どこにいるんだろうねぇ?」と答えるしかなく、おぼつかない英語をあやつって子どもの遊び友達を探しに文字通り"奔走"しました。

英語はおろか、日本語もおぼつかない娘が、はじめてプリスクールに通い始めたのは2歳3カ月になろうとする時でした。転居して約4カ月。紆余曲折しながら探し当てた学校のウェイティングリストに載せて3カ月目でした。
送りだす初日、心配で胸がドキドキだったのは娘でなくて私だったと思います。怪我したらどうしよう‥‥、泣いてご迷惑をかけたらどうしよう‥‥、おもらししたらどうしよう‥‥、心配は尽きません。そのうえ娘は英語もできないのです。考えに考えた挙句に、娘に教えた英語は3つだけ。「イヤって言うときはノ―(No)、おしっこにいきたかったらピー(Pee)、ありがとうはサンキュー(Thank you)よ。」(参照:『プリスクール初日のキーワード』)

このプリスクールはモンテッソーリ方式で、「厳密ではないけれど、たいていは満3歳になってから通い始めるんですよ」と説明され、では来年のために見学をと、娘を連れて学校訪問に行ったところでした。スウェーデンのご出身という大柄な校長先生が教室や運動場を案内してくださったのですが、たまたまトイレを覗いた時に、校長先生が突然大柄な身体を丸めるようにして娘のお尻を覗き込み「あら、もうおむつをしていないの?」とお聞きになったのです。娘は1歳半くらいでオムツを卒業してましたので「はい」と応えると、「じゃあ、もういつ入学しても大丈夫。ウェイティングリストに載せましょう。」と急転直下の展開。『個々の子どもの発達に合わせて』というモンテッソーリの考え方が本当に実践されているんだ、と驚きました。
後で聞いたら娘は"史上最年少"での入学だったそうで、これがその後4年間もお世話になることになった、小さくて家庭的でフレキシブルに運営されていたプリスクールとの、実に幸運な出会いでした。

初日は張り切って登校した娘が、毎朝ぐずるようになるのに時間はかかりませんでした。「だって、誰も遊んでくれないんだもん‥‥」。母親の私は聞くだけで「そうよね、何と言って仲間に入れてもらえばいいのかだって、わからないよね‥‥」と内心オロオロするのですが、かわいそうでも本人が自分で頑張るしかありません。そんな娘と読んだ本が、エッツの『わたしとあそんで』でした(参照:『わたしと遊んで』)
読み始めてしばらくしたある日、朝学校につれていったら、向こうから小さなお姉さんが現れて、娘の手をとって"Do you want to play with me?"と聞いてくれたのです!イセラというエキゾチックな名前の物静かな女の子でした。
そうでなくても初めての子育てに戸惑っている新米の母親にとって、頼る人のいない外国でのバイリンガルの子育ては、子どもと一緒に泣きたいような場面のたくさんある経験でした。ですから、幼かった娘はきっと忘れてしまったと思いますが、私は、華奢なイセラがプレイグラウンドの向こうから近づいてきて娘の手をとってくれたあの日の感激を今でも忘れません。

* * * * * * * * * * * *

今週は、外国で、小さな娘を始めての”社会”に送りだした、新米おかあさんの経験をあつめてみました。



Countdown to Kindergarten
ブログ記事『スタートラインは幼稚園』
この絵本の詳細を見る


On My Very First School Day I Met…
ブログ記事『プリスクール初日のキーワード』
この絵本の詳細を見る


The Night Before Kindergarten
ブログ記事『子どもドキドキ、親もドキドキ』
この絵本の詳細を見る


Play with Me
ブログ記事『わたしと遊んで』
この絵本の詳細を見る





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする