お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

絵本で学ぶ 子どもの常識

2010-01-26 | about 英語の絵本

Five Little Monkeys

アメリカで古くから歌われている童謡を集めた本とCDです。標題になっている"Five Little Monkeys((5ひきの子ザル)"はもともとはマザーグースから。でも出典など知らなくても、アメリカ人なら誰もがどこかで聞いて知っているはずの、小さい時に耳から聞いて覚えたようなものばかり。歌にはたいてい"手遊び"もついています。いわばアメリカ人の国民的教養とか、子どもの常識とかいうべき性格のもの。日本の「むすんで、ひらいて」みたいなものだと思います。

海外で子どもを育てるESLの親泣かせなのは、実は、こういう”(その国の人なら)誰でも知っている”歌やお話です。幼い子を連れて海外に転居したら、自分は子どものときに習ったこともない、でもほかの親は誰でも知っている、その国の「むすんでひらいて」にあたる子どもの"常識"を、大急ぎで意識的に身につけなければならないからです。こういう"常識"をクリアすると、子ども社会に溶け込むのが圧倒的に楽になります。でも、それには正しい情報と、ちょっとした時間が必要。今はインターネットが私たちの強い味方ですが、これに比べて、振り返ると10年、15年前の私の"手探り"子育て時代はまるで石器時代のようでした。

さて、"Five Little Monkeys"にもどりましょう。お話はいたって単純です。

5ひきの子ザルを寝かしつけようと、お母さんがみんなをベッドに入れました。ところが!5ひきはおとなしく寝るどころか、大興奮。ベッドの上で5ひき一緒に飛び跳ね始めました。お母さんがとめても叱っても聞かないで跳ねまわっているうちに、あらあら、1ぴきの子ザルがベッドから落ちて頭を打ってしまいました。お母さんはお医者様に電話しました。すると、お医者様が言うには「もうこれ以上ベッドで跳ねちゃいけませんよ!」

それでも子ザルはべッドの上で跳ねるのをやめません。残った4ひきで跳ね回っているうちに、あらあら、また1ぴき、子ザルがベッドから落ちて頭を打ってしまいました。お母さんはお医者様に電話しました。すると、お医者様が言うには「もうこれ以上ベッドで跳ねちゃいけませんよ!」

それでも子ザルはべッドの上で跳ねるのをやめません。残った3びきで跳ね回っているうちに、あらあら、また1ぴき、子ザルがベッドから落ちて頭を打ってしまいました。お母さんはお医者様に電話しました。すると、お医者様が言うには「もうこれ以上ベッドで跳ねちゃいけませんよ!」

本当はあと2回まるっきり同じ繰り返しがありますが、文字でこの繰り返しを追うのはいささか・・・なので、ここでは省略します。が、5ひきが4ひきになり、4ひきが3びきになり、3びきが2ひきになり、2ひきが1ぴきになり・・・最後の1ぴきが落っこちて頭を打つまで繰り返して終しまいになります。

さて、歌ではなくお話の場合は、5ひき揃って頭を打ってしまうと、子ザルはようやくおとなしくなり、そこでやっとお母さんは5ひきをベッドに入れて寝かしつけることができ、お母さんもようやくベッドに入って寝ることができました、で終わります。

大人には、こういう何度も何度もの繰り返しは、正直なところ内心(やれやれ・・・)とため息です。でも、子どもは繰り返しが大好き!毎日毎日何回も繰り返しせがむので、いったい何匹の子ザルを転落させれば気が済むの?と叫びたくなるくらい。ひところ娘がこの歌に凝っていて、毎日毎晩5匹が全部転げ落ちるまで一緒に歌っていたときには、一緒に大声で歌いながら(・・・こんなことしていて私はおとなの知力を維持できるのかしら?)と心配になりました。これも今はなつかしい笑い話です。

ところで手遊びですが、片手を立てて5本の指を5ひきの子ザルに見立て、もう一方の手を横にしてベッドに見立てて、歌いながら立てた方の手を上下させてジャンプに見立てて遊びます。1ぴきの子ザルが・・・では指を1本たてて強調し、それがころげ落ちて頭を打ちました・・・と言うところでは、自分の頭をたたきます。指に小さなお猿のパペットをはめて遊んだりもします。手遊びはDVDもありますが、ところ変われば・・・の若干の地方色?があるようですので、幼稚園などで皆がやっているのを見てローカライズしてください。

さて、インタネット時代の恩恵をこのブログでも活用しましょう。以下はYouTubeに上がっているアニメ付きの5ひきの子ザルの歌です。




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