お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

子どもドキドキ 親もドキドキ

2009-09-03 | about 英語の絵本

The Night Before Kindergarten

"はじめての幼稚園"を前にドキドキしているのは、入園する子どもばかりではありません。親にとってもまた子どもの入園は、はじめて子どもを手放す、嬉しいような寂しいような"ほろ苦い(Bitter Sweet)"体験です。

たいていの絵本は、子どもの心情と体験だけに焦点をあてて書かれていますが、ナターシャ・ウィング(Natasha Wing)とジュリー・ダレル(Julie Durrell)の絵本"The Night Before Kindergarten(明日から幼稚園)”は、子どもと並行して、親の想いに光をあてて描かれているユニークな絵本です。

明日から幼稚園‥‥子どもたちも親たちも、それぞれ準備に余念がありません。そうして入園の日、親子は一緒に幼稚園に向かいます。幼稚園に着くと、そこには先生がいて‥‥。韻を踏んで詩のように書かれたテキストは実に読みやすく、またイラストは子どもの持ち物から教室の情景描写までを、いかにも現代的で、今の子どもたちの様子をよく描き出しています。親しみあふれるイラストが、読みやすいテキストと相俟って子どもに親近感をもたせるのに成功しています。

意外なのは、子どもを残していくお父さんとお母さんが思わず泣きだしてしまう場面。”おとなは泣かない” と思いこんでいる子どもたちは、「おかしい!」と言って笑ったり騒いだり、なかには「変だよ」と不思議がる子もいるなか、親は思わずもらい泣き‥‥しかねません。

さてお子さんの入園を前に、実はお子さん以上に緊張しているお母さん、お父さんはいらっしゃいませんか? 初めてのお子さんの場合には、幼稚園ってなに? 毎日何をするの? と疑問だらけになっているのは親も子どもと同じです。

そんなお母さん、お父さんに贈りたい一冊は、スーザン・バーナード(Susan Bernard)の、まさにタイトルもズバリ "Mommy and Daddy Guide to Kindergarten(お母さんとお父さんのための幼稚園ガイド)"です。

多くの親たちの実体験と生の声を盛り込んだ、きわめて実用的かつ実践的なガイドブックです。私の友人は、息子を入園させて以来、毎晩読んでいると言っています。この友人は、ふだんは口うるさい批評家なのですが、この本に関してはきわめてポジティブです。



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