魚柄仁之助の食文化情報局ブログ

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魚柄仁之助連載エッセイ 人情的危機管理第4回

2005年06月27日 | 連載エッセイ 人情的危機管理
日本酒バカの喜奇管理

 身の安全を保つという事は、時に「何でこげなとこまで?……」にも注意をはらわにゃならんのであります。6月10日、おいさんは『熱血!日本酒バカ』なる本を出しました。
 これまでにも日本酒のガイド本は山のごとく出とったですが、今回の本のようなのはほとんど類をみなんだ。この本、「食中酒」のみにしぼり込んでお酒を選んだんですね。他の酒本って、どんな基準で選んどりますかの?
 曰く、●専門家の選ぶ日本酒ベスト100 ●とりよせてでも飲みたい酒 ●酒通1000人のアンケートで選んだ酒……こんな感じの本が多いですわ。でもネ、どの酒が良いだのすぐれてるだのって、「何の為に飲む酒か?」がはっきりしないと選べんのです。酒だけで十分に旨く、食べ物をうけつけないのもある。また、食べ物と組み合ってこそ旨い酒もある。だから今回はハッキリと「食中酒」として72銘柄を選んだし、本にも明確に「食中酒」と書いたんですよ。――このあたりが実は危機管理なんですね。
でないと「何でうちの酒がねーんだ?」とうらまれてしまう。ズッシリした旨味のある某酒蔵の酒は、今回はずしましたが、酒蔵さんも、「今回の基準じゃ、たしかにうちの酒は合わないネ」と言ってくれたです。ちょっとした気配りですが、これだけで敵を作らずに済むんですね。それどころか、食中酒として取り上げた酒の蔵元さんが「よくぞここまで理解していただけたっ」と限定○本というようなすんごい酒を、「ぜひ飲んでみてくれいっ」と、送ってくれたんですよ。
酒造りのプロでもない単なる酒バカおいさんでも、トコトン危機管理をした上で本を作れば、結果はかなり安全で得をとれるんですね。
 ちなみに7月16日、GAIA主催の日本酒バトルトークには、そげな日本酒を7~8種類試飲していただけそうですど。参加者が増えれば10種類くらいいけそうです。ただしっ、会場が狭い。40人限定! です。

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