魚柄仁之助の食文化情報局ブログ

食文化研究家・魚柄仁之助さんに密着取材した、公認ブログです。ここでしか手に入らない、お酒や食べ物の情報を満載!

魚柄仁之助 自著を語る 『台所リハビリ術』

2005年04月28日 | Weblog
若い人もトクする、ボケる前に読む本

魚柄仁之助

えー魚柄のおいさんも、49歳となり、ついに「隠居」暮らし突入ですわい。
隠居→やる事なし→ポケーっと暮らす→ボケやすい。あたしゃそう考えちょる。ま、元々ボケた人生をやっちょりますんで、“何をいまさら”でもありましょうが、そこはそれ、人間誰だって、ボケず、体も自由なままでおむかえ時を待ちたいもんです。
人間、必ず老いちゃう訳じゃし、いつか?は分からんが、必ず死ぬごとある。しからばできるだけ健康を保ったまんまで死をお迎えしたいもんじゃなかろーか?

●『台所リストラ術』のころから思っていたこと

そーなんス。このおいさんが『台所リストラ術』を書いたのが1993年でして、すでにその頃、家事、特に料理は脳の活性を促し、それがボケ予防にもなると考えとったです。料理屋(大正7年創業)に生まれたこのおいさんは、子どもの頃から年配の料理人をよーく見ながら育ったですよ。10~13歳にして、70歳位の老職人と話をしとったし、大人になってからも「いい仕事をする老職人」が好きで、注意しながら見とったとです。
毎日の仕入れ・買出し・下ごしらえ・調理・客あしらい・後片づけ・翌日の仕込み――などを、毎日毎日うむ事なく繰り返しておる。同じ事の繰り返しのごと思えるのは素人なのよ。その日その日の素材の違い、天候の違い等を考えながら包丁を握っとるんですネ。
つまり、体以上にオツムをフル回転させとるとです。ただ体を動かすより、はるかにボケ予防になりゃせんじゃろうか? あたしゃそう確信したとです。

●フェミニズムじゃないのよ

そう確信したおいさんは、今まで以上に家事、特に料理をブンブンやり続け、食日記もつけ続けたとです。しかし、世間のマスコミさんはおいさんの事を“カリスマ主夫”だの「こんな家事に理解のある人って女性の味方ですネー」とはやしたて、人をフェミニストみたいに言う。やめちゃりっ!! こちとら自分の為にやっちょるだけですがな。ゴミ捨てくらいしかしない夫を嘆く主婦に、“うらやまし~”とか、“一家に一人、仁ちゃんがほしいですネー”なんちゅうコメントを言わせる企画が多かったです。

●ケーモーじゃなく、利益で行こう!!

男も包丁を持とう!! みたいなケーモーでは人はそうそう動かない。料理をする事で ①ボケを予防でき、②人とコミュニケーションが持て、③旨い物を食べられ ④家計が安上がりとなり ⑤体調も良くなって ⑥妻や友人にほめられる……これをやらん手はあるまいて。やりたかない人にはなーんも言わん。外食や妻の食事を食べて、ポケーっと一日を過ごして下さいまし。それも人生。でも、おいさんは嬉々としてやっちゃうもんネ。
今日は特売の椎茸を干して干椎茸を作り、いただき物のサヨリの干物を酒粕に漬け、地粉でうどんを打つ片手間でピザ生地を作り、昼は釜玉うどんでズズーっ。
夜はねかせたピザ生地をホットプレートで焼き、そいつをほおばりながら、炭酸ガスがピチピチの自家製ドブロクをくぴっとやる。
おっ、そうじゃそうじゃ、明朝の味噌汁はひとつこってりとしたさつま芋、ベーコン入りとするかあ……と、鍋に昆布・煮干・干椎茸を入れて準備OK。ふっふっ、朝めしはこの味噌汁にしらすおろしと糠漬けの……きゅうりだあな……。
てな事を考えながら、食日記に記入をし、本の原稿の校正を済ませ、フロに入るおいさんなんでありました。
『台所リハビリ術』って実は若い人が早く読むと人生得する本なんです。倒れてからのリハビリでなく、倒れない為の生活リハビリを実践して欲しいとです。
(タイトルは食文化情報局・早川)

「智恵美人」杜氏・漆間久雄さんと呑む

2005年04月27日 | Weblog
あの大分の銘酒「智恵美人」の蔵元(有)中野酒造さんの杜氏・漆間久雄さんと魚柄仁之助さんが、東京・神田光寿で熱いコラボレーション! 日本酒の未来と呑兵衛の将来について、醸造現場から・呑み手の立場から語り合う楽しい2時間でした。同じ九州人として、「いかに九州人はマラソン・駅伝を愛しているか」「南九州の高校剣道部はどれほど怖かったか」というお話も飛び出し、漆間さんは終始ニコニコ顔。この日のメニューは……まずは 智恵美人純米吟醸→辻善兵衛純米吟醸→東一うすにごり……あとは酔っ払っておぼえてませーん。(早川記)