プラチンブリの風 第21章 東北関東大震災(#2) By Harry H.
MAGNITUDE9.0という史上最大の地震は、TSUNAMIを伴い、更には,福島原発の放射能問題をも誘発し、正に、トリプルでの自然災害となっている。3月27日現在で、死者は1万人を超え、行方不明者も合わせると、27000人以上にもなり、更に、この数字は増えそうだ。こちらでも、NHKテレビを見ることができるが、毎日、被災地の報道を見るたびに、心が痛む。
まだ、余震は多発しており、福島原発も、修復の目処がたっていない状況で、予断を許さない。放射能汚染は、野菜に限らず、牛乳や水道水にまで及び、対象品目だけでなく、対象地域も拡がる様相だ。
放射能に関しては、海外への影響も大きい。日本のような安全基準の厳しいところで起きた原発事故で、多くの原発計画を持っている国への影響が出てきている。また、放射能汚染への対応から、日本より輸入する野菜類を、輸入禁止にしたり、税関での検査を強化している国もある。
日本に来る外国人観光客は、殆どいなくなり、先週、大阪から上京したアンクル・サムによると、春休みに時期なので、普段であれば、込み合う新幹線も、各車両数名の乗客しかいなかったとのこと。放射能が飛び交う関東へ、いや日本を訪れる人が居ないのは、やむをえない。
こんな最中、3月24日、ミャンマー北部で、MAGNITUDE6.8の比較的大きな地震が起き、74名の死者が報道されている。また、震源地に近いタイ北部の都市・チャンライでは、55歳の女性が、倒れて来たコンクリート塀の下敷きになり死んだ。首都のバンコクでも、高層ビルでは、揺れを感じ、建物の外に避難した人もいたようだ。この地震で、タイでも、地震に対する関心が、にわかに高まり、アピシット首相も、早速、国内の災害防災計画の見直しを指示した。(2011年3月28日記)
(参考)
・タイには、国中に活断層線(FAULT LINE)が13本あり、その断層線に沿って、MAGNITUDE5-7の地震が起きる可能性があるとの報告がなされている。
・2005年~2011年(3月)までで、MAGNITUDE4.0以上の地震は、7つあり、最大のものは、2006年12月13日に、チェンライで記録された5.1である。
・2007年改定された建築基準法(BUILDING CONTROL ACT)では、高さ23メートル以上、且、10000ヘイホーメートル以上の建物は、最低MAGNITUDE5.0の耐震性を有することが規定されている。 〆