プラチンブリの風 第31章 LOY KRATHONG 2011 By Harry H.
ロイ・クラトーンは、陰暦12月の満月の夜、水の女神(コンカ―)に祈りをささげ、バナナの葉でつくったクラトーン(灯篭)を川に流し、自らの罪を洗い流し、身を清めるお祭りである。今年は11月10日(木曜日)が、その日になる。丁度、雨季から乾季への変わり目でもある。
川に流すクラトーンのほかに、昔から、コム・ローイと呼ばれる気球のようなもの(FLOATING LANTERNF)を空に飛ばす習慣もある。川を流れるクラトーンと夜空を舞い上がるコム・ローイは、幻想的だ。
ロイ・クラトンは、4月のソンクラン(水かけ祭り)と並ぶ、タイの2大祭りの一つだ。今年は、7月からの大雨により、北部・中部を中心に、各地で洪水が起きたことで、例年のような盛大な催しが出来ないところもあったようだ。
9時過ぎに近くのお寺に、タイ人仲間と出かける。境内では、クラトーン売り場を始め、露天(お菓子、タイ料理、玩具等)、ゲームセンターが多数出店しており、多くの人で賑わっている。広場では、舞台が設営され、地区の村や町から選ばれた地区代表が、20数人集まってのBEAUTY CONTESTが開催されているである。これらのスポットに立ちよって、時間をかけて通り過ぎると、川がある。もう、すっかり水は引いて普段の水位だ。クラトーンの蝋燭に火を灯し、お祈りをして、クラトーンを川に流す。50年ぶりの記録的大雨という特別な年のロイ・クラトーンであったが、タイ国民は、そんなことを忘れて、このお祭りを楽しいでいるように見えた。(2011年11月12日記)