高野秀行さんの著書 『謎の独立国家 ソマリランド』 をやっと読了した

読了したとか読破したとかに値する本でした

そこに良く出てくる話に、カート宴会やカート居酒屋なんかがあった。
カートというのは、覚醒作用のある植物で、アルコールの禁止されているソマリランドで、男たちがクチャクチャ噛んでいるものです。
食べて飲み込んでしまいます
高野さんの話では、この葉っぱを噛むと、次第に、ハイになって、怖いもの知らずになるし、肝っ玉が大きくなるそうです

だから、カートで宴会をしながら、コミュニケーションをとったりして、気持ちを通じ合わせるのに、有効な葉っぱだそうです
酒の無い国でも、やっぱりリラックスするには、それなりの何か方法があるんですねえ
そのカートはエチオピアで栽培が盛んで、イギリスやオランダにジャンジャン、輸出されているそうですよ
勿論、ソマリランドは、エチオピア産のカートに頼っています。
このカートは、アデン湾を挟んだ向かいの国のイエメンでも、大人気の覚醒植物だそうです
実は、有以もこのカートを食べたことがあった
ことが、この本を読んで分かりました。
というのは、イエメンへ行ったときのことです。

フリータイムで、イエメンの首都のサヌアの、市場のようなとこを歩いていたら、男たちが、クチャクチャと葉っぱを噛んでは、ぺっぺっと吐き散らしているのです。
よくよく見ていると、付近には、その葉っぱを束にして売っている屋台や、花売り娘みたいにして葉束を売っている女性がいるのです。
そこは好奇心旺盛な有以です。黙って通り過ぎたりしませんよ

何々

どうも、覚束ないコミュニケーションから察するに、この葉っぱを噛むと、気分がよくなるといっているようだ
有以は、にっこりと手を差し出して、花売り娘(葉っぱ売り
)から、小枝の先の葉っぱを数枚頂きました。
1枚2枚と、噛んでみました。ガシガシと、硬い葉っぱで、青臭いだけです。マズッ 
まあ、有以がそこで数枚のカートを食べたところで、ハイな気分になったわけも無く、又、結局そのときは何を食べたのかも分かりませんでした。

高野さんの本を読んで、彼がイエメンもカート食いがさかんで、自分はそこでも、嫌っていうほど食べたと書いていたのです。
ちなみに、カートは、日本の何に似ているかというと、神様にあげる榊の葉っぱの束のようにしてます。と、思います。(有以の記憶が正しければ…)
うわーっ、こうして、7年か8年経って、私のイエメンの旅での謎も、一つ解けたのです
このカートは、エチオピアでは栽培するだけだったのに、最近では若者の間に食べるのが流行して、社会問題になっているそうです。
ほら、覚醒植物というのは、過ぎるとやはりいけませんでしょう