【地方自治法】
第百条 普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共団体の事務(自治事務にあつては労働委員会及び収用委員会の権限に属する事務で政令で定めるものを除き、法定受託事務にあつては国の安全を害するおそれがあることその他の事由により議会の調査の対象とすることが適当でないものとして政令で定めるものを除く。次項において同じ。)に関する調査を行うことができる。この場合において、当該調査を行うため特に必要があると認めるときは、選挙人その他の関係人の出頭及び証言並びに記録の提出を請求することができる。
条文は続く
★ 地元紙はどう考えているのだろうか。
原因や事実関係を確認しないで再発防止策を立てることはできません。
県議会議員の皆さん、大変ですけど県民の代表なのですから仕事をしてください。
西日本新聞 社説から
記事引用
疑念は晴れるどころか深まるばかりだ。このまま幕引きをさせてはならない。 不祥事のもみ消し疑惑を巡り、鹿児島県警は記者会見を開いて原因分析と再発防止策の報告書を公表した。 枕崎署員によるトイレ盗撮事件について、前生活安全部長=国家公務員法(守秘義務)違反罪で起訴=が「本部長の隠蔽(いんぺい)指示があった」と内部告発していた。野川明輝本部長は会見で、改めて隠蔽を否定した。
しかし報告書や野川氏の説明は依然として不自然な点が多く、説得力に乏しい。
報告書によると野川氏は昨年12月、この事件について「署員が犯人の可能性がある」と報告を受けている。
野川氏は捜査の継続を指示したというが「万が一その署員が犯人だった場合、同様の事案が起きるようなことはあってはならない」と考え、この署員を含む全枕崎署員を対象に、盗撮などをテーマにした不祥事防止の研修を急きょ実施させていた。
問題の署員に「疑われているぞ」と教えるようなものだ。証拠隠滅の恐れさえある。この不可解な対応に野川氏から納得できる説明はない。
霧島署員によるストーカー規制法違反事件では、防犯カメラの映像に署員の車が写っているのを捜査員が確認し、一部を静止画に残して映像を消去した。県警は証拠として保全しなかった不手際を認めつつ「隠蔽の意図はなかった」と繰り返すだけだ。 県警は警部補以下が本部長に直接提言する組織を設置するなど再発防止策を示したが、真相究明なしに再発防止などあり得ない。 野川氏は会見で被害女性に「不安な思いをさせ、おわび申し上げる」と謝罪した。しかし数日後の県議会総務警察委員会では「当事者間で行われるべきものだ」と謝罪を拒否した。報告書を出せば終わりとでも思ったのか。不誠実で一貫性のない対応は怒りとともにむなしさを覚える。
もはや県警に自浄能力は期待できないのではないか。
県警によると県民から2400件以上の意見が寄せられ、多くは県警への怒りや失望という。
県議会は一部会派が調査特別委員会(百条委員会)の設置を提案している。強い調査権限を持つ百条委で真実を究明してほしい。行政機関のチェックは、県議会の重要な機能である。 信じ難いのは警察庁の対応だ。不審点だらけにもかかわらず、特別監察で「隠蔽なし」と早々に結論付けた。
野川氏には、現場へのきめ細かい確認と指示を怠ったとして、警察庁長官訓戒の処分を出しただけだ。健全な組織を願い不正を暴いた前部長は逮捕されたのに、である。 国民の目には、警察庁も隠蔽に加担していると映っていよう。警察組織全体に不信感が募っていることに気付くべきだ。再調査を強く求める。