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日々思ったこと、見たことなどを書いています。

13【馬鹿も利口も命は・・】“親鸞”五木寛之さんNHK「ゆうどき」に

2014-12-04 18:07:05 | 五木寛之さんと親鸞他
「馬鹿も利口も命はひとつたい」
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番組キャスター 「ここからは、リポーター佐伯さんに加わっていただきます。」

佐伯  「実は、「ゆうどき」では五木寛之さんの好きな本、そして魅力、さらに五木寛之さんに伺いたいことをNHKのネットクラブを通してアンケートを行いました。
五木寛之さんの読者の方、NHK「ラジオ深夜便」のファンの方などすごい数が来たんですよ。

その数、370以上の方から回答いただきました。
いろいろご紹介していきます。ありがとうございます。

まずはこちら、五木寛之さんの好きな作品ベスト3です。

1.青春の門

2.親鸞

3.生きるヒント

青春の門は、九州の炭鉱地帯、筑豊に生まれ育った主人公が人生に悩みながら成長していく長編小説。
たびたび、映画やドラマ化もされています。

    

父、繁蔵の言葉  「馬鹿も利口も命はひとつたい」が残っています。

どうしょうもない時、余計な事を一切考えず、がむしゃらに足を踏み出したい時、後押ししてくれる言葉。

五木寛之さん、これ馬鹿も利口も命はひとつたいというのは、どういう意味でお書きになったんですか?」

五木寛之 「僕はもう作品の中で、名文句とか名言は殆ど無いんです。
自分で貧弱だなと思いますが、これは地元で昔から言い伝えられている言葉なんで。

川筋気質といいますけれども、筑豊の労働者や炭鉱で働く人の間で、何かの時に、ふっと出てくる言葉なので私が作った言葉ではありません。

長く生きている言葉というのは何かあるんじゃないかなというふうにね思うところが、ありますけれどもね。」

(続く)
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命と隣り合わせの炭鉱で働く人たちから
言い伝えられている言葉だそうですが
大きな炭鉱事故のあったことを思い出すと、切実な響きに感じます

ですが、今ここに命の危険と隣り合わせでないかに見える私達でも
その限られた時間をどう過ごすかも、
たった一つ与えられた命の貴重さを考えなければいけないのだとは思いますが
私などは、やはり漫然と生きている、というしかない日常です

この言葉の中にあるのは、「人は平等」であると共に
「命あっての物種」ということも含まれているのでしょう
五木さんにとっては、色々含みのある言葉と思いますが
どんな所のどんな人にも与えられた一つの命
粗末に扱われている世界の実情を思う時
それぞれに大切な命なのに、あまりに悲惨な戦場となっている国を思うと
この平和を守ることのいかに大切かを思います

中東のあの逃げ惑う人々を映像で目にする時に
人間の愚かさに、言葉もない気がします
五木さんの心の傷も、戦争がもたらしたものです
何故、戦争がなくならないのか
それこそが、人間の愚かさの証明のような気がします
続く
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12 「お薦めの本は・・」“親鸞”五木寛之さんNHK「ゆうどき」に

2014-12-03 12:07:01 | 五木寛之さんと親鸞他
「学校の教科書みたいに、これとこれが代表作で読みなさいというのはないと思います。」
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五木寛之さんの印象を東京・神田で聞いてきました。

「最近は、教訓的な良い人になってしまって若い頃の反逆精神が随分変わったと思いますけれども素敵な作家だと思っています。」

「82になって、この年齢まで書き続けるエネルギーというか次から次へ新しいテーマを持ってらして・・・」

番組キャスター 「五木寛之さんに、とことん伺います。やはりファンの方よく見ていらっしゃいますね。いきなりですけれども次世代の人たちが読むベスト3は挙げられますか?」

五木寛之 「いや、どうなんですかね。たくさん部数が出たから読まれているということでもないでしょうし。

時間をかけて、長い間にロングセラーになったものもあります。瞬間風速でぱっと売れたものもあります。」

番組キャスター 「若い人に読んでもらいたいとなると、どうなんでしょうか。1冊だったらどうですか。」

五木寛之 「いやー何ですかね、自分ではもう。あれ、ということもね

出来の悪いばかな子どもこそ可愛いというのがあるでしょう。
世間で顧みられなかったような作品にも愛着があるものがありますよ。」

番組キャスター 「いいと思ったものを読みなさいということですか。」

五木寛之 「まあね、これも出会いですから、いろんな機会で偶然に勧められたとか

手に取ったとかいうことでね、出会うこともありますし。
学校の教科書みたいに、これとこれが代表作で読みなさいというのはないと思います。」

番組キャスター 「ということですって。」

(続く)
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「ということ」なんだそうです
お子さんのいない五木さんに取って、
ご自分がお書きになった本は、
「自分の子供のようなもの」なんだそうです
ですから、その中から幾つかをあげろと言われても
「みんな可愛い」という親の気持ちになるのではないかと
後から思いました



今年も花柚子(姫柚子)がなりました
反対側に結構ついています
今年は随分暑かったので、やはり水切れがあったのかもしれません
ですが、今年も道行く人に何度か褒められました
「凄く成ってますね~」と・・・
続く
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その11【誰が悪人か・・】 “親鸞”五木寛之さんNHK「ゆうどき」に出演

2014-12-02 12:07:12 | 五木寛之さんと親鸞他

「1人の人間が生きて行くということは周りの人間に迷惑をかけながら、それを支えてくれる人たちと一緒に生きている訳です」)
         ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

番組キャスター 「正直自分の人生を描いているという意識はないんですか?」

五木寛之 「まあ、自分の人生というものが、果たしてあるのかないのか。自分の人生と言いますけど、人間は人間関係の中で生きている訳ですから

1人の人間が生きて行くということは周りの人間に迷惑をかけながらそれを支えてくれる人たちと一緒に生きている訳ですから

沢山の人たち、例えば背の高い大きな植物が育っていく為には、ススキとか周りの植物を、枯らして生きていく訳ですね。

同じように、一人の人間が、世の中で日の当たるところを歩いて行くということは沢山の人、周りの人に迷惑をかけながら、その人達を押さえつつ、自分が前に出る訳ですよ。

だから、競争社会では、前に出る人は皆、悪人(笑)、
成功したと言われる人は全部悪人だと、心の底では思っていますね。(笑)」



番組キャスター 「今でも?」

五木寛之 「それは、そのとおりだと思います。さっきの孤独死の話に戻りますけれども人に知られず、ひっそりと生きている人たちが正しい生き方なんだろうと思います。世に栄える人はみな悪人だと思いますね。」

番組キャスター 「今日は又この後もおつきあい頂きますがひとまず、ありがとうございます。」

(続く)
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「人に知られず、ひっそりと生きている人たちが正しい生き方なんだろうと思います。」
これは、以前どこかで別の人が言っていた言葉

「一家を一生懸命に支えて地道に働いているお父さんが一番偉い」
というような事なのだと思います
それは、男性に限らずとも、ということでしょうが
こと、悪人云々の話になった場合、悪をなすのは男が多いですから
又、良くも悪しくも男が社会の中心になっているのは
紛れもない事実です

ただ、「世に栄える人はみな悪人」という断定も凄いものだと思います
私などは、そんなこともないだろう、とか思ってしまいますから
まぁ、「栄える」の意味が、経済的なものだとすると
そうなのかもしれませんし

ですが、大学の教授とかも、中身の実力ではなく
社会的実力?そういうことから昇進していくらしいのです
醜い世界らしいです
私の知り合いに某有名W大学の教授の奥さんがいますが
以前そう言ってました
学校の校長なども似たりよったりと聞きました
修羅場を見た五木さんの言葉ですから、
実感を伴ったものなのではないかと思うのです
中島みゆきの「地上の星」みたいなものでしょうか
続く
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その10[何の為に書くか・・] “親鸞”五木寛之さんNHK「ゆうどき」に出演

2014-12-01 13:47:23 | 五木寛之さんと親鸞他
「人は生きていくうえで何か1つぐらいは、こんな人間だから、やらなくてはいけないんではないか、とか思うところがありますね。」
          ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


番組キャスター 「親鸞完結篇」で思いましたのは私には、てれ隠しのように聞こえたんですが「親鸞」を書ききろうというその根っこにあるもの、何なんですか。

五木寛之 「それはやっぱり、いろいろありますよ。やりかけた仕事だからちゃんとやろうとかね。

これ以上書く力はないんだけれども、頑張らなくちゃとか、読みたいと思って待っている人がいるんじゃないか、とかいろいろなことがありますよね。

だから、やっぱり小説を書いたり絵を描いたりすることは自己表現をしたいという気持ちが根底にあるんでしょうけれども、それだけではないような気がします。

人は生きていくうえで何か1つぐらいは、こんな人間だから、やらなくてはいけないんではないか、とか思うところがありますね。」

(続く)
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「親鸞」    2008年9月1日~2009年 8月31日東京新聞連載
「親鸞 激動編」2012年1月1日~2012年12月12日東京新聞連載
「親鸞 完結編」2013年7月1日~2014年 7月 6日東京新聞連載

「作品紹介」より
最初の作品『親鸞』では、京都を舞台に比叡山で修行に励みつつ煩悩に苦しむ、8~35歳の若き日の親鸞が青春群像劇として生き生きと描かれました。
次に前作『親鸞 激動篇』。越後へ追放され、そして関東を流浪する親鸞。土地の人々と交わるなかで、師の教えに追いつき追い越そうと苦悩する、36~61歳の姿が活写されました。
そして待望の第三部では、親鸞は京都へ帰還します。最も多くの業績を残したといわれる61歳から90歳までの、師を超えていく聖人の軌跡が、活気あふれる群像劇として綴られるのです。
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私は、最初の連載から読み始めましたが、
「できれば続編を書きたい」というのが、
最初の親鸞を書き終えた五木さんの言葉でしたが
書き終えた時の年齢が、77才、書けるかな、書いて欲しいな
淡い期待と共に、続編を希望した私でしたが
最初を書き終えた後の五木さんの体力の問題
確か3日位動けなかったとか、
新聞連載は体力との闘いでもあり、希望は希望のまま、と

ところが、続編を書くというので、大変驚きました
そして、それが終わったあと、第三作の最期まで書くと
ウワァ~、というのが正直な感想でした
そして、今年82才を目前にして、完結編を書き終えた五木さん
もう、頭の下がる思いでした
私は色々あって、まだ読んでいません
毎日の新聞連載のページを抜いて保存してあります
これから、暫く経ってから読もうと思っています

五木さんは多くの人に読んで貰おうという意図からか
ネットでも読めるようにしました
又、もう文庫本も出ています
挿絵は「山口晃」さん
素晴らしい細密画を見ることができます
新聞の連載は、毎日の絵がそのまま保存できます
さすがに、単行本はそこまで挿絵を入れることは無理ですので
新聞の切り抜きならではの長所もあるわけです


11月17日
今年やっと咲いた、たった一つの
最初で最後のヘブンリーブルーです
よく頑張った、と 
続く

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