世の中は三日見ぬ間の桜井かな
海の向うじゃ13年や17年というのもいたりするらしいが、日本のセミは地中で6年過ごすという。桜井もタイガースに入団して鳴尾浜に潜ってから、地表に姿を現すまでに6年の歳月を要した。一軍デビューを飾ったのは、そう、ちょうど去年の今頃(2007年5月18日の横浜ベイ戦)だったっけ。
桜井がファンの期待を集めるのには理由がある。
・ブランド物
・やんちゃキャラ
関西人はブランド物に弱い。プロ野球界においてPL学園出身は横浜高校出身と双璧で絶大なブランド力を持っている。それだけで他の選手より座布団二枚分、得している。
そして、関西人は「やんちゃキャラ」が大好きだ。少々、アウトローでべらんめえで人情もろい浪花節的キャラを好む。近頃のタイガースの若手は優等生揃いで、桜井以外に「やんちゃキャラ」をイメージさせる選手は見あたらない。ま、桜井の「やんちゃキャラ」が事実かどうかは知らないけどさあ。
ブランドの威力だろうか。デビュー当初は控えめだったこの「ピーエルゼミ」。夏場が近づくにつれて、一段とけたたましい啼き声で存在感を誇示しはじめた頃から、彼のはっちゃけぶりにファンは快哉を叫んだものだった。
世の中は三日見ぬ間 に 桜井かな
それは、ひと夏だけの蝉時雨だったのか?
今、タイガースの一軍ベンチに桜井の姿はない。
4月25日に選手登録を抹消された。
『代打起用を続けるよりも、二軍戦で多く打席に立たせ、調子を上げさせるため。』というのが岡田監督の説明だった。
本当だろうか?
今の好調タイガースを下支えしているのは、他でもないチーム全体に浸透しつつある「走塁の意識」と「守備の意識」だ。もはや、この意識が欠如した選手にベンチの居場所はない。ならば桜井の登録抹消は必然だったのかもしれない。
世の中は三日見ぬ間 の 桜井かな
桜井よ、もう一度、鳴尾浜の地中深く潜ってみて、自分自身を見つめなおして欲しい。
ちなみに5月11日時点での二軍での成績は14試合で打率.186(57打数8安打)だとか。orz
あ、桜井と同じ高校のあの先輩も意識改革してもらわないと、そろそろ…。