goo blog サービス終了のお知らせ 

【実録】会計事務所(公認会計士・税理士)の経理・税金・経営相談

大阪市北区の築山公認会計士事務所(築山哲税理士事務所)です。
身近な疑問の解説と役立つ情報の提供をさせていただきます。

インターネット関連費用(個人事業者の場合)

2012-01-28 10:01:00 | 所得税の確定申告
インターネット関連費用の処理について大変よく質問を受けます。典型的なインターネット関連費用についての処理方法を説明させていただきます。

●プロバイダー(接続)料金
通信費です。なお、プロバイダーを事業用と私用で兼用している場合には按分計算(事業用と私用の配分計算)を行う必要があります。

●レンタルサーバー利用料
青色申告決算書と収支内訳書の勘定科目には賃借料(レンタカーなどを借りた場合の費用)はありませんので、賃借料という勘定科目を新設するか、雑費で処理します。レンタルサーバーを通信手段である(サイトやメールで通信する)と考えるならば通信費、広告宣伝手段である(メールやサイトで広告宣伝する)と考えるならば広告宣伝費でもよいです。

●ドメインの取得と維持に関する費用
青色申告決算書と収支内訳書の勘定科目には支払手数料はありませんので、支払手数料という勘定科目を新設するか、雑費で処理します。なお、ドメインの取得と維持はサイト運営とメール活用のためですので、上記のレンタルサーバー利用料と同じように考えて、通信費あるいは広告宣伝費で処理してもよいでしょう。

●ホームページ制作費用(外部に制作を依頼した場合)
広告宣伝費です。ホームページの中にソフトウェア(システム)、例えば、注文機能などが含まれている場合にはその部分の費用は広告宣伝費ではなくソフトウェアとして扱います(ソフトウェアは10万円以上の場合には減価償却の対象です)。

●ホームページ制作費用(自分で制作した場合)
制作するためのソフトウェアの購入代金が必要経費となります(広告宣伝費、消耗品費、減価償却費など)。当然、パソコンの減価償却費も必要経費です。従業員に制作させた場合には、その従業員の給料賃金が必要経費になります。

●SEO対策費用
広告宣伝費です。

●ホームページの維持・管理費用(ホームページの制作を外部に依頼している場合)
不具合の修正や定期的な更新に関する費用のことです。青色申告決算書と収支内訳書の勘定科目には支払手数料はありませんので、支払手数料という勘定科目を新設するか、雑費で処理します。なお、ホームページ制作費用と同じく広告宣伝費でもよいと思います。

●ホームページの維持・管理費用(自身でホームページを制作した場合)
費用は生じませんが、維持管理のためにソフトなどを購入した場合には費用が生じます。従業員に維持管理をさせている場合には給料賃金が生じます。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

★ホームページの制作から維持管理までを「一括して」特定の業者に依頼している
費用全額を通信費、広告宣伝費、雑費などで処理してもかまいませんし、上記のように費用を分解できるのでしたら分解します。