【実録】会計事務所(公認会計士・税理士)の経理・税金・経営相談

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消費税の処理には税抜処理と税込処理がある(いずれも利益は同じ)

2018-03-20 17:00:00 | 経理業務(帳簿の作成)
取引を仕訳するに当たっては、消費税に関連する取引をどのように取り扱うかによって、税抜処理と税込処理の二つの方法があり、いずれかを選択しなければなりません。

◆税抜処理

取引に関する消費税額を抜いて、つまり、取引額を本体価格と消費税額に区別して仕訳するという方法です。消費税が間接税であることからすれば合理的な方法です。

税抜処理においては、受け取った消費税は「仮受消費税」、支払った消費税は「仮払消費税」とし、取引の金額から区別して仕訳をします。納税金額は、事業年度合計の仮受消費税と仮払消費税の差額となり、納税後は仮受消費税、仮払消費税ともゼロとなります。

税抜処理においては消費税に関連するすべての取引を、本体と消費税に区分けしなければなりません。しかし、相手先との価格決定の段階で消費税が区分されていない取引もあることから、納税義務者自らが区分する必要があり大変手間の掛かる方法であります。一般に、税抜処理は事務能力の高い会社が採用する方法です。

税抜処理も会計ソフトがあれば容易に行なえます。ほとんどの会計ソフトにおいて、「『税込入力』の『税抜出力』」ができるからです。しかし、価格表示が消費税込みでされている取引の場合、総勘定元帳や試算表(いずれも税抜き)と現実にギャップを感じてしまいます。例えば、交通費(電車賃など)は、現実の取引においては税込みで行われていますが、総勘定元帳や試算表では税抜きとなってしまいますので、実際よりも費用が少なく計上されているように感じます。

このような実情からすれば、一概に「税抜処理は合理的」ともいえないのかもしれません。

【設例】

年間売上高1080(内消費税80)、年間仕入高864(内消費税64)とします(これがすべての取引で、売上、仕入とも1回限り行われたとします)。

(1)帳簿
売上1000
仮受消費税80
売掛金1080
仕入800
仮払消費税64
買掛金864

(2)損益計算書
売上1000
仕入800
利益200

(3)貸借対照表
仮受消費税80から仮払消費税64を差し引いた16が未払消費税(納税する消費税)として表示されます。

◆税込処理

消費税込みの取引額でもって仕訳をする方法です。収益には受け取った消費税が含まれ、費用には支払った消費税が含まれることから、消費税額が利益に影響します。しかし、最終的な納税額を費用として処理することにより、利益は税抜処理と同様の結果となります。

【設例】

上記、税抜処理の場合と同じく、年間売上高1080(内消費税80)、年間仕入高864(内消費税64)とします(これがすべての取引で、売上、仕入とも1回限り行われたとします)。

(1)帳簿
売上1080
売掛金1080
仕入864
買掛金864
租税公課16→納税する消費税(80-64)

(2)損益計算書
売上1080
仕入864
租税公課16
利益200

最終的な利益は、税抜処理の場合と同じになります。

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