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【実録】会計事務所(公認会計士・税理士)の経理・税金・経営相談

大阪市北区の築山公認会計士事務所(築山哲税理士事務所)です。
身近な疑問の解説と役立つ情報の提供をさせていただきます。

元入金・事業主貸・事業主借、昨年末と今年の関係(弥生会計の場合)

2011-03-31 17:00:00 | 所得税の確定申告
個人事業者の方は確定申告が終了し会計ソフトの繰越処理をされたことだと思います。繰越処理直後の元入金・事業主貸・事業主借の各勘定科目の金額についての質問をよく受けます。この件について、弥生会計10を前提に説明させていただきます。

■事業主貸、事業主借がゼロになっている?
事業主貸は元入金の引出し、事業主借は元入金の追加であると考えられますので、事業主貸は元入金の減額、事業主借は増額として処理されます。

■元入金が昨年末の貸借対照表の金額と違う?
上記の事業主貸、事業主借による増減のほか、昨年の「青色申告特別控除前の所得金額」を加算するからです。青色申告特別控除前の所得金額は事業による儲けであることから事業の正味財産である元入金に組み入れられるのです。

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★個人事業者の純資産(資本、正味財産)
個人事業者の場合には会社の場合の資本金(登記により公表された出資額)のようなものはありません。しかし、資産-負債=純資産(資本、正味財産)という考えは個人事業者にも当てはまります。それが元入金です。元入金は、事業主が事業に対して提供した資金(創業時+事業開始後)+創業以来の儲け-事業資金からの生活費など事業と無関連の支出です。