私の「認識台湾」

個人的な旅行(写真)の記録を主眼としつつも、実態は単なる「電子落書き帳」・・・・

【反日】馬英九・国民党主席(3)~全国紙社説も反日路線を警戒

2005年12月10日 | 台湾

李登輝前総統の訪日で昨年の今頃、「・・・・春の総統選で〝ゴルゴ13〟を地で行く銃撃事件があったようだけど、結局台湾って今どういうスタンスなの?」と関心を抱いた記憶があります。「一年経つのは早いなぁ」というより、師走がバタバタするのは毎度ですねぇ。

◆台湾株が上昇・地方選での与党大敗で(日経)
◆宋楚瑜氏、国民党と親民党の合併を推進(なる台NEWS)
◆台湾の国民党主席「中台統一は天安門事件見直しが前提」(日経)

「経済・通商面における中台関係は、何だか〝ハリネズミ・シンドローム〟のようだなぁ・・・・」と以前(記事)思った次第ですが、週明けの台湾のマーケットの動向を報じる日経の記事を見てふとそのことを思い出しました。(日本の市場は別の件でこれまた大騒ぎですが・・・・)
「買って兜の尾を締めよ」という殊勝な心がけなのか何なのかは存じませんが、【反日】馬英九主席は海外メディアとの会見で、「有権者が与党・民進党の腐敗を嫌ったためで、(民意が)親中国に振れた結果だとは考えない。台湾人民は現状維持を志向している」という見解を示したのだそうです。
数字を見てみると、確かにKMTの得票率は前回の36%から51%へと躍進したものの、かろうじて過半数超えといった塩梅です。一方与党のDPPは傍目のインパクトは強かったものの、得票率そのものは前回の46%から42%の4ポイント低下しただけ。逆に野党の新党に至っては前回の12%の得票率が1%程度に激減しています。
【反日】馬主席はKMTの躍進を新党や親民党といった野党の票を集めた部分が大きいと解釈したのかもしれませんし、より親中度が強いとされる親民党の党首が引退覚悟で合併協議を視野に入れているというのが実は今回の選挙結果の妙なのかもしれませんね。

◆社説2 台湾政治の潮流に変化(日経)
◆社説:台湾の民進党 民主と反腐敗の初心に帰る時(毎日)
◆台湾 与党大敗が示すもの(朝日)
◆台湾の最大野党副主席、対中重視を強調・日本への配慮も(日経)
◆紀香らが写真無断使用で法的措置検討(スポニチ)

私自身社説というのはほとんど読まないのですが、「何か日経の社説にあったような・・・・」ということで全国紙を検索してみましたら結構話題になっていたようですね。
各紙に共通するのが、「本省人(台湾出身者)で親日的な李登輝・陳水扁の両総統下で良好な日台関係が続いてきたが、馬主席率いる国民党の対日動向を慎重に見守る必要がある。国民党の勝利によって、民進党との対立が激化すれば、いずれ台湾で抗日史観が争点に浮上しかねないことも留意しておかなければならない」(毎日)といった警戒的な論調なのですが、「だから~すべきだ」という踏み込んだ主張が見られないのは望むべくもない(与党のDPPが勝利していたらここまで社説に取り上げられなかったような気も・・・・)でしょうか。

個人的には史観云々の絡みで尖閣の領有権を強攻に主張する動きに注意すべきかと思います。
一方、来日中の江丙坤・中国国民党副主席は、自民・民主の両党を訪問するとともに、対日配慮を意識した記者会見を行ったようですが、先日毎日新聞との会見(記事)「日本では私は『反日派』と伝えられているようだが、違う」という馬主席の発言共々、日本の目を意識している点は何だか興味深いですね。
これが馬KMT流の<現状維持>路線なのか何なのかは現時点では全く不明ですが、この際選挙で写真を無断使用された藤原嬢をイメージキャラにでもしたらいかがでしょう?

※写真・・・・親北投温泉「瀧乃湯」

温泉でのんびりしたいのは日本も台湾も同じということで・・・・

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4 コメント

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中台統一を話し合う余地は無い! (遊爺)
2005-12-10 18:06:03
 国民党の馬主席、江副主席とも大勝の余裕か、現状維持政策との事ですが、私には今までと言うこと違うように聞こえます。



>中国共産党が提唱する「1国2制度」による中台統一にも反対。当面は中台の「現状維持を堅持する」との党の方針



 中国に媚びてきたから可愛がって貰えていたのに、売国奴から転じて台湾の自国の事を主張し出すと、中国に嫌われるのではと、節操のなさにあきれています。





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政治とはそういうもの (むじな)
2005-12-10 19:01:23
> 国民党の馬主席、江副主席とも大勝の余裕か、現状維持政策との事ですが、私には今までと言うこと違うように聞こえます。

>



国民党はもともと共産党による統一にも、台湾独立にも反対という「統一含みの現状維持」路線。

統一含みだから、大中華には賛同するが、かといって、反共もある。



> 中国に媚びてきたから可愛がって貰えていたのに、売国奴から転じて台湾の自国の事を主張し出すと、中国に嫌われるのではと、節操のなさにあきれています

>



いや、統一反対が台湾の民意でもあるから、大勝したがゆえに民意に逆らえなくなったということ。

別に節操がないわけではない。政治とはそういうもの。
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RE: 政治とはそういうもの。 (遊爺)
2005-12-10 19:51:33
むじなさん、こんにちは。



>大中華には賛同するが、かといって、反共もある。



 共産党に追い出されたことは忘れられず、大陸でもう一度復権したい...。



>大勝したがゆえに民意に逆らえなくなったということ。



 権力の座にはしがみつきたい!



>政治とはそういうもの。



 なるほど勉強になりますね。

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Unknown (Unknown)
2005-12-12 12:51:15
>>共産党に追い出されたことは忘れられず、大陸でもう一度復権したい...。



イデオロギーとしての反共はあっても大陸反攻はもはやありえません。

李登輝時代に国民党は北京政府を「大陸を有効に統治している正統政府である」と承認しています。

それに民主化以降、台湾人の望まない政策を掲げていては党の存続自体が出来なくなっています。すでに国民党も「台湾党」ですよ。

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