PDAのひとりごと

黄昏時、携帯情報端末は薄闇の向こうに何を見るのか

スモコン製作プログラム

2005-05-07 09:59:34 | Weblog
このタイトルだとPDAを作るみたい(苦笑

『スモールコンパイラの製作で学ぶプログラムのしくみ』を読み終わりました。
ケータイ用コンパイラということで面白そうだったので読んでみたのですが、なんとも読みにくくて苦痛でした。

何が嫌って、コンパイラをリンゴ農園に喩えようとしているので意味が分からない。
コンパイラ関連について知っているので、内容は理解しているのですが、リンゴがあまりにも無意味で、リンゴが登場するたびに頭の中で別のものに変換しながら読むから疲れます。

これ、コンパイラの入門書というコピーにつられて本当の初心者が買ったら理解できるのだろうか?

最大の問題は、コンパイラとリンゴの概念が重ならないことです。
その為、説明に無理があり、比喩が逆に理解の妨げになっていると思います。

プログラムを料理に喩えるのは良いと思います。
材料をそろえ、調理し、美味しい料理を作ります。
プログラムの場合、材料はデータ、調理はアルゴリズム、出来上がる料理はプログラムと言えるでしょう。
この本では、リンゴを調理するのではなく、別のリンゴに交換して、それをもとに料理を作ります。ハァ?って感じです。

要は、ソースコードをマシンコード(この本ではバーチャルマシンコード)に変換するということをリンゴの交換で表現したのでしょうが、この概念がリンゴ料理と重ならないので、比喩が不自然すぎます。

ということで、文系のセンスで書かれた本という触れ込みは、非論理的思考ができる人が書いて、非論理的文体に拒否反応を起こさない人が読むための、論理的思考を要求される本、ということになり、到底私には許容できない文章でした。

その割には全部読んだから、まだ某小説よりはましなのかも。