初春の山作業の最後の仕事、集めた下草を焼く作業を朝早くに行った。昔ならいくらでも使い道のあった下草も、今では利用価値もなく、焼くことにしている。下草といってもミツバツツジ以外の刈り取った枝が主である。加えて梅の剪定枝や柿の剪定枝、さらには山の間伐されたヒノキの枝などだ。ミツバツツジに比べて、葉が多少小さいものをコバノミツバツツジと言うが、ここに自生しているものがどちらかははっきりしない。前者は中部地方から関東地方に分布するといわれ、後者は中部以西が分布域と言うから、その分類からゆけば前者なのだろうが、後者だという人もいる。
庭木として植えられているものを目にすることは多いのだが、自生しているものはそれほど多くはないともいう。我が家の春先の恒例作業にあたるこのミツバツツジの環境整備は、「今年の山作業」で触れたとおり、ことしは少し長引いてしまった。ちょうど花が咲いているわけだが、そこまで下草の焼却作業が遅れてしまった。このミツバツツジのことについては、今までにも「イワツツジの世界」などで触れた。自生しているものが群生している例はそれほど多くはないようで、絶やすことなく咲かせたいと思い恒例作業となっているが、意外に花の時期は短い。
この季節山の中にぽつんぽつんとミツバツツジの株を見ることができる。群生とちがって、点在するツツジの花も派手さはないが里山らしい光景である。このツツジの株の合間に盛んにワラビが出始めている。さほど好物というわけでもないので今まで採ることはそれほどなかったのだが、ずいぶん目に入るから思わず採り始めた。するとずいぶんたくさん採れた。今は山菜の季節でもある。タラの芽はそろそろ終わり、今はコゴミやヤマウドの季節。食事のたびに山菜が食卓を飾る。他のおかずはいらない、そんな時期である。
註 背景の山は風越山
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