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Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

郵便局への「監視カメラ」設置と、パプアニューギニア海産のこと

2022-09-27 23:36:06 | ひとから学ぶ

 昨日のヤフーのニュースに“郵便局員の不祥事防止へ「監視カメラ」”という西日本新聞の記事が掲載された。「現金横領など局員による不祥事を防ぐため、全国約2万の郵便局に事務スペースを監視する防犯カメラ設置を計画している」らしい。もはや日本人もここまできたか、という感じだ。常々よく記す車の運転も同じようなもの。世間ではドライブレコーダーが常識化しつつある。自らを守るためには必須品というわけで、そこまで考えない人間は「損をする人間」というわけか。記事では数百億円を見込むというが、金などどうでも良いこと。そもそもカメラを設置しないと自らの不正が明確にならないとは、情けない以前の話だ。

 いっぽう一昨日の“がっちりマンデー!!”では、株式会社パプアニューギニア海産のことが話題になっていた。経営手法として注目されているともいう。株式会社パプアニューギニア海産は、天然エビの輸入・加工・販売を手掛ける水産加工会社で宮城県にあったというが、東北の震災で被災し、大阪に移ったのだという。売上を伸ばしたいために社長の息子だった現在の社長は 「思い通りに人を動かすために、どう管理するか」 と考えたという。したがって、一人ひとり、きっちり曜日と時間を決め、休んだ場合の代替出勤はNGで、有給休暇も早めに申請しないと使えず、工場には監視カメラを付けてサボらないようプレッシャーを与える管理をしていたという。ところが人の入れ替わりが激しい状況の中、震災で大阪に一緒に来てもらっていた工場長も「辞めたい」と言ったという。それではまずいと思い、働いてくれているパートさんと毎日話をしたという。その結果がフリースケジュールだったという。いつ何時に出社して、いつ何時に退社しても良いのだという。そしてその報告も不要だという。ようはストレスを限りなくなくしたというわけである。「気兼ねなく休んでもらうために「メールも電話も、とにかく連絡禁止」にした」という。結果的に「シフトを組むよりも出勤率が増え」たという。

 聞き手が「これは従業員のみなさんを信じているから、実現できた施策なんでしょうか」と聞くと、そうではないという。「組織の理想像は「争っていない」状態をつくること」で、競争をさせてはいけない、というわけだ。こんなことも記している。「例えば、「この作業をこう変えたい」と言われたとします。確かに効率が上がりそうだけど、それを実行したときに、居場所を失う従業員がいる。となると、どんなに効率化できても「争いを生む」から却下です。」と。また、「当社は、パートさんの時給にも差がありません。例えば、1円、10円の差であっても、時給の高い人に対して、低い人は「私は時給が低いんだから、高い人がこの仕事をやってよ」というような感情が出てきてしまう。いがみあいを助長させてしまうんですね。」とも。悪い芽を摘むには、その要因を作らない、というわけで、だからこそ世間で当たり前のことをことごとく禁止しているのである。

 これはあくまでもパートの方の扱いだといい、正社員は違うようだ。

 さて、前段の郵便局とはまったく違う視点である。実はわたしは後者のやり方に納得する。そもそも休みをとる際に「明日休みます」と頭を下げるのは嫌いだ。無断欠勤まで許容するとは言わないが、予定表に休みを入れてくれれば、それで良いとも思っている。もちろん共同で行わなければならない仕事もあるから、これほどルーズにはいけないが、繰り返すが「休みます」「遅れます」、もっと辞めてほしいのは休みをもらった後に「ありがとうごさいました」はいらない。出張もそうだ。具体的に理由を述べて「●●へ行ってきます」は、予定表に記載してくれればそれだけで良いと思っている。当たり前に出張伺いなどというものがあるが、これほど無駄なものはない。それに押印するのが部署のトップの仕事だなどとは、勘弁してほしい。中にはこれ見よがしに「行ってきます」とか「行ってきました」みたいに報告されると、「ご苦労様でした」と返答するのが常識だと思っている。確かにそうかもしれないが、もはやこういうストレスほど無駄はない。わたしは「挨拶は好まないタイプ」である。非常識といわれようと、あまりネチネチと接触したくない、というわけだ。もっとドライに仕事を考えてもらって良い。もちろんお客さん相手とは異なる。


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