もう我慢できない!今年こそ結果を! 国民大集会全報告6
◆私も「盗人猛々しい」と思った
平野フミ子(増元るみ子さん姉)
いつも、いつも、ご支援ありがとうございます。
重複になりますが、宋日昊のあの言葉に、私は本当に「盗人猛々しい」と、姉弟で同じことを思ったんだなあと思いました。今までこのような言葉を発したことはありませんが、この時のために私はいたんだという思いがしました。
犯罪国家でありながら、誘拐した人たちを返さない。返すには交換条件がいる、と。あのような上から目線で、本当に日本はどこまでなめられているんだろうかと、テレビを見ながら一人で怒っていました。
まさかまた恫喝外交ですか、ゆさぶりをかけてくる。屈することはないと思いますが、心配でなりません。古屋元大臣が、「本当に今が胸突き八丁だ」と言っておられました。本当にこれが始まりなのか。またこれ以上のことを言ってくるかもしれません。私は不安でなりません。
妹が36年前に拉致されましたが、その2年前の友人の結婚式の時にとったカセットテープから妹の声を聞くことができました。拉致されてから初めて妹の声を聞いたんです。でも私が想像していた妹の声と違っていたんです。それだけ長い時間が経っていたんだということをつくづく感じました。
拉致された時に、北の地で、工作員のおじさんに「泣くな」と言われて、布団の中に顔を埋めて声を押し殺して泣いたそうです。その時もう20代後半です。
成人した女性がそのような怖い目にあった。めぐみちゃんに置き換えれば、どんなに怖かったか、驚愕の心境になったかと思うと、想像することもできません。
ですからこの絶好の機会を、対抗措置がある今の時期に、この体制で解決することがかなわなければ、絶対日本は取り戻せないと思います。ぜひ国民の声を政府にどんどん言って、「拉致被害者を助けろ」、「北朝鮮に負けるな」という強いメッセージを言っていただきたいと思います。
先ほどひとみさんに聞きましたら、10月くらいからだんだん寒くなるそうです。酷寒の地、マイナス20度、30度の土地に、もう拉致被害者を置くわけにはいかないんです。
どうぞ皆さん、私たちも歳をとっていますが、拉致被害者はもっと過酷な環境の中で歳をとっていると思います。日本の心ある人たちが全員、「拉致被害者を取り戻せ」と、官邸に強いメッセージを投げかけていただければと思います。
拉致被害者が帰ってくるその日まで、どうぞ応援宜しくお願いいたします。いつも感謝しています。ありがとうございました(拍手)。
◆もうこういう苦しみはたくさんです
斉藤文代(松木 薫さん姉)
みなさんこんにちは。松木薫の母は、今年1月11日、父のもとにまいりました。薫の手を握ることなく逝ってしまいましたが、母が入院していた病院の先生が、「斉藤さん、ちょっと一言話をしておかなきゃならないことがあるよ」と言言いました。
「お母さんの身体はさわるところ全部痛がってもうどこもマッサージができない。どこをマッサージしたらいいかな」とリハビリの先生が言っていたそうです。それで、「薫さんが帰ってきたらと、動く手をずっとマッサージした」ということでした。
手は動いていたんですが、その手も握ることなくあの世に行きました。そしてまた、葬儀の時は、私は薫の代わりに焼香したいと思いましたので、「松木薫さん」と呼んでいただきました。そして私は、「お母さん、必ず帰ってくるように頑張るからね」と母の焼香をしました。
本当にもうこういう苦しみはたくさんです。もう本当に長いこと、長いこと来ましたが、家族も歳をとっております。本当に辛い、辛い毎日です。かわいそうで、かわいそうで、私は何もしてあげられなかったと思いましたが、まだ今年もこれから3か月残っています。何かいい便りが来ればいいなと思って、毎日家事などに励んでおります。
これからも何か私にできることがあれば私もしたいとは思っていますが、どうなるか先は分かりません。これからも皆様のお力を借りて何とか一日でも早く帰ってこれますように頑張っていきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願いいたします。ありがとうございます(拍手)。
◆「会ってやってもいい」とはなにごとか
松木信宏(松木薫さん弟)
みなさんこんにちは。姉が母親のことを言いましたので、私はいつものことながら、よど号メンバーの話をしようと思ったんですが、その前に、地方議員の先生方、国会議員の先生方がそれぞれのお立場で頑張ってくださっていることに感謝したいと思います。
その気持ちがあるということを前提にして、一言申し上げます。「これから先が長い」と言われるのが非常に辛いです。私の母はもう亡くなりましたが、普通であればずいぶん長寿だった、長生きだったねえと、さわやかに送り出せるところでした。
しかし、兄が帰ってきてないということで、よく「待ちきれずに」と言われたり、「待つことができずに」と新聞に書かれたりしました。しかし、十分待ったんです。十分待った上で、帰ってきていない。その点では、家族としては少し気分を害することがあります。
どうか、それぞれのお立場で、これから先が長くなりそうだと思えば、少しでも短くなるような行動を取っていただいて、是非とも早い解決に結びつけていただきたいと思います。
よど号メンバーのことですが、宋日昊と全く同じようなことを、今、言い始めています。北朝鮮でなら、第三国でなら「会ってやってもいい」と。何様のつもりだと私は申し上げたい(拍手)。
先ほど中山先生からお話がありましたが、北朝鮮では自分の意思でものを言うことがなかなかできない状況であることを考えれば、宋日昊大使も、よど号メンバーも北朝鮮の指導者層から、心の中でどう思っているかは知りませんが、言わされているとつくづく感じます。
そう感じながらも、(よど号メンバーは)拉致の加害者と言われるのが「青天の霹靂」などと言っていますが、私の兄が拉致されたということこそ「青天の霹靂」でした。本当に彼らは「日本に帰りたい」と言っていますが、きっと帰ってくることはできないでしょう。
彼らにとっても今がチャンスと思って、一生懸命取材を受けていると思います。
これからも彼らの発言を耳にすることはあるでしょうが、帰ってこれないんだろうなあ、可哀そうだなあと思うようにしています。
この交渉自体は今、生みの苦しみだろうと思います。生むためにはやはり大きな力や小さな積み重ねが合わさって成果が得られていくのだろうと思います。私なども、心の中で色々思うこともあります。自分の考えと違う所があるかもしれません。しかし、大きな目的、被害者の救出、帰ってくること、そのためには呑むべきことは呑んで、やっていきたいと思っています。 今後とも宜しくお願いいたします(拍手)。
◆拉致被害者の方がもっと辛い
松本 孟(松本京子さん兄)
みなさんこんにちは。本日も大勢の方にきていただき、ありがとうございます。
今年の5月の日朝交渉の中で、拉致被害者家族にとっては嬉しい知らせがありました。今年はひょっとして拉致被害者が帰ってこれる年ではないかと期待しました。そして夏の終わりから秋にかけてという話もありました。しかし、9月も段々と過ぎ、もう半ばです。未だに私たちに喜ばしい返事は届いていません。
先ほどから皆さん方が色んなことをおっしゃっています。それもまた事実でしょう。しかし、私たちより、北朝鮮に捕われ今日まで非常に苦しい生活をしている拉致被害者の方がもっと辛いんだろうと思います。
この辛い思いをしている人たちを、一日も早くこの日本に返してあげたい。そのために私たちも、小さな力ではありますが、色々な所に行かせていただいて、講演をさせていただいて、色んなことを訴えてきました。
どうしてもこの年の内に帰ってこれればと思っていますので、是非最後までお力添えをお願いいたします。ありがとうございました(拍手)。
◆「強い日本」にするための政策を
寺越昭男(寺越昭二さん長男)
みなさんこんにちは。先日、9月7日の日曜日に石川でも待望の政府主催の県民集会を開くことができました。飯塚代表、西岡会長にも来ていただいて、講演をしていただき、山谷えり子大臣にも、就任早々お忙しい中来ていただきました。 これも私たちにとっては夢みたいなことです。
石川は、寺越事件という複雑な事件があり、県としてもなかなか力が入らなかったのですが、古屋前大臣が来ていただいてから石川県にも議員連盟ができ、そういう流れの中で石川県が力を入れてくれるようになり、集会をすることができました。古屋前大臣、山谷子大臣に改めて御礼を申し上げます。
寺越事件は今年51年が過ぎました。よく考えてみると、50歳以下の人は生まれる前のことなので、本当に誰も分からないものだと思っています。60代でも石川県で覚えている人は少ないので、そういう事件がどうして今まで解決しないで続いているんだろうと思います。やはり、安倍総理が掲げる「強い日本」ではなかったのではないかと思っています。
「強い日本」にするのはどうするかということですが、政治を変え、憲法も改正しなければいけないのかなと思います。今日はたくさんの議員の先生方がおられます。「強い日本」にするための政策を考えていただきたいと思います。ありがとうございました(拍手)。
◆次は「ありがとうございました」と言える集会に
北野政男(寺越昭二さん次男)
みなさんこんにちは。今日はたくさんの皆さんにお出でいただきました。そして皆様方の貴重な時間を私たち拉致被害者家族にいただいています。これは感謝しても感謝しきれないことです。
そして今度皆様方にお会いする時は、国民の皆様に、「ありがとうございました」と言える時にお会いしたい。櫻井よしこさんのきれいな生の声が、これで最後で聞けなくなる。そういった集会に皆様方に会いたいと強く願っています(拍手)。ありがとうございます(拍手)。
◆平気で拉致を「救助」という宋日昊
内田美津夫(寺越昭二さん三男)
こんにちは。私は2002年10月に初めて親父のことを調べてほしいと声を上げました。丸12年経ってやっと、この問題を解決する日朝交渉が始まって、本当に嬉しく思いました。
9月の第2週を、田んぼをしながらでも、「早く来んかな、早く来んかな」と心待ちにしていました。北朝鮮という国は、今までのことがあるけれども、期待はしていました。だけどこういう結果ですが、「今まで通りの北朝鮮と何も変わらないのかなあ、もっとしっかりやっていかなければならないのかなあ」と思っています。
北朝鮮側で交渉に出てきているのは宋日昊ですが、私が初めてこの宋日昊の顔を見たのが20数年前のビデオの中でした。寺越事件が「救助」としてなら北にいる従兄弟(寺越武志さん)を両親に会わせると、「拉致」と言うたら会わせないということで、従兄弟の両親が北朝鮮に初めて渡った時のビデオの中に宋日昊が映っていました。
宋日昊は、テロ国家北朝鮮の手先となって、嘘を平気でついて、そういうことをする人です。私はこの20数年、日本人を脅し、自分たちの思い通りにしていく、そういう手法をとってきたと思います。
皆さんも覚えておられると思いますが、「北朝鮮の中に拉致被害者はいなかった。第三国にいたことにしましょう」と言ったこともありました。日本は本当に、「拉致被害者を返せ」と強く言えず、北朝鮮の思うままにきたと思っています。
そういう日本人のやり方を見透かしてだと思いますが、今回も、どういう交渉の中身かは分かりませんが、自分たちの思いを貫こうとしているのだと思います。
私は、人の顔で性格を判断するのは失礼だと思いますが、やはり優しい人は優しい顔をしていると思いますし、気の強い人は気の強い顔をしているなと思います。宋日昊の顔を見ると、国のために平気で嘘をついてきたという事情を分かっているので、顔を見るたびに頭に来ます。
みなさんも宋日昊の映像が出ましたら、平気で拉致を「救助」という男だと思いながら見てほしいと思います。絶対いい顔に見えないと思います。
今後とも結果が出るまで、今しばらく応援宜しくお願いいたします。ありがとうございました(拍手)。
◆交渉の過程で一切物を出す必要はない
飯塚耕一郎(田口八重子さん長男、家族会事務局次長)
みなさんこんにちは。本日は皆さんにお伝えしたいことが3点あります。
まず、これは直接的ではないんですが、皆さんのように以前から拉致問題を重視していただいている以外の方が時々おっしゃるのが、「今回の再調査の報告が始まれば被害者がすぐに帰ってくるんでしょう」というふうに理解しておられる方が、結構います。
そんなことないということを皆さんはご認識と思いますが、そんなことはないわけです。この局面はものすごくシビアで、ものすごい嘘つきに対して言い放っていかなければならない協議なんだと、周りのそういう方にもお伝えいただければと思っています。
また、7月の下旬に、「8月の下旬から9月の第1週、第2週にかけて報告が行われる」という報道がありました。しかし、いつなのかについて日本政府の正式な発表はまだありません。
他方、宋日昊が、「報告に向けて協議の準備はできている」と言ったとの報道があり、家族も含め皆さんもそうだと思いますが、一日千秋の思いで被害者が帰ってくることを願う気持ちからすれば焦る気持ちがどうしても先に出てしまいますが、しかし、今焦るよりは確実な回答、誠実な回答を求めることが一番重要かと思います。中途半端な回答なんかいらないということを(拍手)、是非とも皆さんの心の中、そして家族の心の中でも持つべきだと思います。
中途半端な回答ではまた悲惨なことになり、また2002年から12年ですが、また長い月日が経つというような状況は絶対に避けなければいけないと思いますので、改めてその点に関してはご理解をいただきたいと思います(拍手)。
最後に、今日皆さんが宋日昊発言に関する感想が出ましたが、全く私も同じです。制裁の追加解除を求める発言がありましたが、家族の命を救うために一切の譲歩や妥協はいらないんです(拍手)。彼らに物を出す時は、すべての被害者が帰ってきてからです。交渉の過程で一切物を出す必要はないんです(拍手)。そのことを是非とも向こうに突きつけてやりましょう(拍手)。この点でご理解を
いただければと考えています。以上です(拍手)。
(7につづく)
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