トゥルーデは俺の嫁(trudebraut)のチラ裏blog

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劇場版アニメ『映画大好きポンポさん』が構成も含め心にぶっささった(≒面白かった&楽しめた)という話

2022年05月29日 08時32分09秒 | レビュー

・今日の結論

映画大好きポンポさん』は映画好きでアニメの王道展開が好きな人にぶっささる作品だから是非見て!


・結論に至った長ったらしいオタクトーク経緯

先日『映画大好きポンポさん』というアニメ映画を見ました。
作品の名前はCMで度々耳にし、その内容は「ポンポさんが来ったぞーっ!」というオタク向けアニメによく出るような可愛らしい外見の少女の一声から始まるものでした。

でそのCMの第一印象では【『ポンポさん』と呼ばれる少女がそのはつらつさを武器に、アニメ『映像研には手を出すな!』の映像研メンバーのごとく周囲の人物を巻き込みながら映画を作るという作品】

だとばかり思っていたのですが、映画本編の主人公は『ジーン・フィニ』というポンポさんの元で映画制作に携わる映画オタクの青年でした。

舞台がニャリウッドという仮想米国なので敢えて米国風に言うと、青年は『ギーク(≒技術屋)』というよりは『ナード(≒陰キャ)』っぽい典型的なオタク像で描かれています。


まあジーン君は見た目と性格がナードなだけで、映画制作については技術も実力もあるので、ギークの要素もある人物なのですが見た目は典型的なナードです。
見かけが垢抜けないわ映えとは無縁そうなジーン君が主人公だとCMで告知しても、うん…誰も映画を見に行かないだろうからCMではポンポさんを主人公だとミスリードしたのは意図したものでしょうね。

軽く内容に触れますと…映画に対する見識やそれを生かせる能力以外に取り柄がない彼は、自分の居場所はここしか無いと一所懸命に映画制作に打ち込みます。

対する映画好きとされるポンポさんは想像とは違った現実主義者で、視聴者が飽きないようまずは最後まで見てもらう事が肝要だと、キャッチーで売れるようなB級映画ばかりを撮り続ける人物です。
ただ映画に対する思いは本物で自己満足よりも見てくれる人が楽しめるような映画であるべきだという信条に、B級ではあるものの皆が求める映画を確実に作り上げる実力を備えています。

そんな彼女ですが今まで蓄えた予算を使って、B級映画ではなく有名俳優と緻密な設定や描写を必要とする大作を作ろうと思い立ちます。
そこで行われたオーディションから光る女優の卵を見つけ、前述のジーン君やスタッフらと共に映画を作ることになるのですが、その映画の監督をジーン君に任せるというのです。
もちろんジーン君の今までの手腕を見てきた故の人選ですが、当初は戸惑いはするものの尊敬するポンポさんの期待に応えるため、そして自身の中で燻る思いを解き放つかのように生き生きと映画制作に没頭します。

以降はアニメの王道であるように、ジーン君はその才能を遺憾なく発揮し、スタッフなどの協力も得られ、これと言って敵対する人物も出ずに映画制作は順調に進んでいくのです。
もちろん起承転結の転に入ってからは制作に行き詰まったり、ジーン君が苦悩する場面などもあったりするのですが、それもそんなこんなで乗り越え物語はハッピーエンドを迎えます。

そんな感じで内容自体は優しい世界&コテコテの王道作品です。
ですが作中のCM作成で視聴者のミスリードを誘ったり、映画制作において編集や描写など映像を使った視聴者の惹きつけ方が作品内で語られるのですが
その手法を『映画大好きポンポさん』という作品で実際に使い、「あっ彼らのやっているのはこういう事なんだ!」と視聴者が体感できる点が画期的でとても良かったです。(※ここ重要)

作品内の人物らがどんなに高尚で素晴らしい事を言っていたとしても、作品自体が面白くなければ『お前(≒制作者)が言っても説得力ないじゃん!』と軽んじられるだけです。
そうならないように『映画大好きポンポさん』という映画は、作品内で語られる手法を用いて高いレベルの映像美と視聴者を惹きつけるテクニックを魅せてくれるのです。

この作品の映像美は新海誠氏の様な写実的なものではなく、テンポが良くメリハリの効いた動きやデフォルメされた描写など、画面映えする動きのあるアニメ的技巧を尽くした映像美の方です。
『綺麗な映像』ではなく見ていてワクワクする動き』と言えばいいでしょうか?
最近は集中力が落ちてきたため、アニメ実写を問わず1時間を超える作品を見続けるのが難しくなってきたのですが、ポンポさんは早く次の展開が知りたいとのめり込み途中休憩こそとったものの一度も退屈せずに見終えることが出来ました。
こんな感覚は久しぶりです。

何が一番すごいと感じたかと言えば、作品内の登場人物らによって語られる『視聴者がのめり込むような映像作品を作る手法』を実際に我々が体験できるという点で、それがこの作品の最大の魅力です。
予算と制作期間の違いによる作画レベルの高さもそうですが『映画大好きポンポさん』はテレビアニメでは表現できない、正に映画だからこそ体感できる面白さをもった作品だとも感じました。

エンディングロールの映画で良く見る演出も含め、アニメと映画が好きなオタク…あえてナードと言い直しますが、であれば絶対に楽しめる一作だと推しておきます。
視聴後の私の感想は「これ映画館のでっかいスクリーンで見たかったーでした。
というか可能であれば今からでも映画館でお金払って見たいぐらいですね。

えっ?!6月3日~6月9日までEJアニメシアター新宿で再上演?!
さすがに直近スケジュールで新宿まで行くのは無理ー


と、ここまで書いて初めて原作漫画のチラ読みをしてみました。
個人的な感想は「映画愛には溢れているけど…そこまで面白いかな?」です。

えーっと原作とアニメの面白さの違いは『らき☆すた』とか『けいおん!』と同じ感じ…だと言えば筆者と同じアニオタなら通じるでしょうか?
映画はとっても面白いという感想は変わっていませんので、興味のある方は是非どうぞ!



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