半円形(正確には中心角が270°の円弧)の工具経路を描きながら、1刃あたりの切込みを微少化し、主軸の回転とテーブルの送りを高速化することにより、刃物の負担を少なくしながら、高能率に切削する加工法です。
マクロでプログラミングしているので、引数の値を変えるだけで、溝幅、深さ、長さなどに対応でき、応用性があります。
生産技術科には2台のマシニングセンタがあります。1台は、森精機製(旧日立精機)でVM40。もう1台は、マキノフライス製の立型マシニングFNC74-A。
見た目は古く制御盤も別体型だが、機能的にはこちらのほうが優れているように思う。なんといっても、カスタムマクロプログラムで動作できるのがいい。いままでは、マクロなんて考えもしなかったが、プログラムに発展性を持たせるために、マクロの世界に足を突っ込んでみようかと思っています。
ということで、第一弾がトロコイド切削のプログラム。実は、これ、以前研修に行ったところで使っていたものですが多少編集して、うちのマキノマシニングで実行してみたものです。
二人目の、完成者が出ました。しかし、この加工は心臓に悪い。手前と奥の両サイドが、最も切り込みが入るところですが、材料の厚みに余裕がなく、突き出しギリギリ状態で、必然的にボールエンドミルの刃先が、バイスの口金に接近してきます。
事前のチェック運転で、ぶつからない事は確認しているものの、やはり心臓によろしくない。
いろんな意味で、寿命縮みます!
アーチ加工を発展させたドーム形状の加工です。
分割ピッチを2.5度でやったため、面が粗くなっていますが、全体の形状としては、見事にドーム形状を形成しています。CAD上で座標値をとる時に、かなり頭の中が混乱したようですが、まずは第1号が完成しています。
四隅が最も切込みの多くなるところで、約36㍉です。今回は、木なので強引に削りましたが、本来は、複数回に分けることが必要になります。
思わぬ混乱(詳細は昨日)からスタートしたが、お昼前、ようやく本題の見学がスタートした。
アジア地域では最大の工作機械見本市ということで、内外の機械メーカーや周辺メーカーが多数出展していた。
各社最新鋭の機械が並んでいるが、目立つのは複合機と呼ばれる機械。マシニングセンタとNC旋盤をドッキングした機械で、旋削とミーリングを多軸制御でこなす優れものである。携帯電話にカメラ機能や音楽機能がついているように、工作機械もなんでもありの多機能化の道を歩むのだろうか。
数年前、流行ったクーラントを極力使わない加工法の、セミドライ加工やミスト加工は、今回あまり目にしなかった。この点について、何人かのアテンダー(説明員)に聞いてみたが、人により回答が違っていた。すでにセミドライ加工が定着しセールスポイントでは無くなったという意見や、コスト面などで思ったほどユーザー側に需要が無かったとする意見。完全なドライ加工の実現は、まだ無理なようであるが、環境保護の側面からも、今後さらに開発余地のある分野だと思う。
感動したのは、技能五輪大会の入賞者が行う旋盤作業の実演会。各社が競うハイテク機械の中で、人間が操作するローテク(失礼)の最高技能は、無機質な機械だけでは成り立たないことを証明してくれる。
次回開催2008年の工作機械は、どんな進化や変化を遂げるのだろうか。そしてその時、自分自身はどうバージョンアップしているのだろうか。
連休前の本日、校外実習ということで、ハナのお江戸の東京に来ています。場所は東京湾岸、お台場近くの東京ビックサイト。
目的は、日本国際工作機械見本市(JIMTOF2006)の見学。
2年に1度の開催で、全員初めての見学でしたが、入場前から予定外のハプニング勃発!電車を乗り継ぎ、会場に到着したのは、10時30分ころ。それから列に並び、入場したのは、ナントお昼前。1時間以上も並んでた。
もちろんこんな経験は、はじめて。いや、正確にはディズニーランド以外では初めて。並んでる間、大渋滞の原因をいろいろ考えましたが、①3連休前で客が集中した。 ②その割りに入場ゲートが少なかった。(事前登録者と当日登録者の2ヶ所だけ) ③とくに事前登録者が圧倒的に多く、そちらの列は推定数百メートル ④受付作業が原始的で、一人当たり早くて1分。手間取ると3分近く待たされる。
かくして、大パニックとなった次第である。(事前にネットで登録作業をしていたにもかかわらず、このような事態になってしまったことは、入場システムの見直しを含め、主催者は反省していただきたい。)
苦難を乗り越え、ようやく見本市の見学が始まった。