Trips with my RV.

RVでの小旅行。

体外離脱? (2)

2012-02-25 00:13:32 | 独り言
体外離脱と云えば、世界的に有名なのが「ロバート・モンロー研究所」だろうか?創設者ロバート・A・モンローは、体外離脱の研究家だった。「だった」と過去形にした理由は、ロバート・A・モンローは95年に亡くなっているから・・・と、ロバート・モンロー研究所で開発した方法では体験者全員に体外離脱体験を体験させる事が出来なかったので、最近では体外離脱体験は単なるステージの1つとして軽視しようとしている様だ。又、モンロー研究所の公式見解では、体外離脱は「変成意識状態」であるとして・・・意識の状態をチューニングして空間的移動を伴わなわず異なる様々な次元へ行く・・・中の1つのバリエーションとしている。ロバート・モンロー研究所での各種滞在型プログラムに参加すれば、守護霊と対話したり、死者の魂を救出したり、透視やスプーン曲げ等の超能力を使ったり、宇宙旅行に行ったりする等の超常現象が体験出来るのだそうだ。

私が高校2年生の頃、失った体外離脱能力を取り戻そうと辞書を頼りに手紙でやり取りしていた頃のモンロー研究所とは、全く様変わりしていて正直驚いている。ザッと一通りのモンロー研究所のWebページを走り読みしてみたが・・・、確かに私自身が(勝手に確信している)世界観に非常に近い世界観を使っている。だが・・・、私が勝手に確信している世界観は、別次元にあるのでは無く・・・(恐らく)ヒトなら誰でも自分自身の中に内包されているプログラムが見せる幻想に過ぎないと思っている。

例えばFOCUS23は、私が愛用している言葉では「世界の終わり」と云う世界で、出典は「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」と云う村上春樹の長編小説だ。作中の「私」が「老博士」に依頼された「データ」を「人間の潜在意識を利用した数値変換術『シャフリング』」したと同時に、「私」の脳内に埋め込まれた装置に依って思考システムが「第三の思考システム」に切り換わり、「私」はゆるやかな死を迎えてしまう事に成り、外界から切り離された「世界の終わり」と云う世界に、「私」から記憶を担う「影」を引きはがされた「僕」が閉じ込められてしまう・・・と云う話。(詳しい粗筋は、Wikiで御確認下さるか、お暇な方は御一読下さい)

「世界の終わり」=「死後の世界」であるが、天国や地獄と云う別次元ではなく、ヒトは自分の心の中に、自分専用の死後の世界を造り上げていき、特定のトリガーが引かれると、その自分自身の潜在意識が造り上げた「世界の終わり」と云うバーチャルな世界の長い夢を見ると云う風に私は確信している。(長い夢・・・と云っても、例えば「こうして500年が過ぎた」と夢で見れば、500年経った事に成ってしまう夢の世界なので・・・。外的時間では血流が途絶えた脳幹部が完全に死滅する迄の短い間かも知れない)

臨死体験は、「自分が死んだ事が理解され、静けさと心の安らぎが訪れる。その後、耳障りな音ブーンと云う振動音が聞こえて霊体が肉体から引き剥がされ(自分の死んだ肉体を見たり、周囲の状況を認識しながら体から離れていき)、暗いトンネルの様な筒状の中を通り抜けて、明るい場所に出る。(その時に、死んだ筈の親族や知人と会ったり、光の生命に会ったり、人生回顧体験をする)死後の世界との境界を認識してから肉体に戻る」と云う多くの場合、似通った体験が語られている。実際に、魂が肉体から離脱するのではなく「脳への血流が途絶えた意識障害中に見る夢にある種の共通性が報告される現象」と科学的にはされつつあり、脳への血流云々に限らず、脳の特定部位に電気刺激を与える事で臨死体験を再現出来る。

臨死体験は単なる錯覚? 「幽体離脱」も「お迎えの光」も脳が再生するムービーの可能性- ロケットニュース24(2011年11月5日10時00分)

東京大学教養学部  石浦博士のオドロキ生命科学 第2回 脳科学研究のターニング・ポイント

脳の特定部位に電気刺激を与えた疑似臨死体験の時には脳波は消失しないのだが、病院で確認されている本物の臨死体験の際には脳波フラットが確認されている。しかし・・・救命救急の現場で測られる脳波測定では頭皮の上に脳波測定用の電極を設置しているだけなので雑音も多く感度を絞り大脳表面から1~2cmの範囲の脳波測定が大部分で、脳幹部も含む脳全体の活動をモニターしている訳でないので、脳は霊体との通信装置だと云う事を確認する為には、せめてABR(聴覚脳幹誘発電位)位はモニターすべきだろう。別次元の幽体と通信装置である「脳」を経由して体が繋がっている方が夢があるのカモ知れないが・・・、恐らく、脳だけで総てが完結していると私は考えている。

この臨死体験の際に多くの証言者が証言する、体外離脱感覚と呼ばれる幻覚は側頭頭頂結節点を電気刺激することで誘発できることが知られている(第三者視点からみた自分と周囲の位置関係を聴覚情報などから推測する機能であると考えられている)。この幻覚は、聴覚が恰も3次元のパッシブソナーとして働いて、聴覚から周囲の空間認識を行っている現象だとも考えられている。他にも、臨死体験に於ける暗いトンネルの様な筒状の中を通り抜ける感覚を誘発する部位も見つかっている。

冒初に紹介した「ロバート・モンロー研究所」では滞在型プログラムに参加できない人の為に、Hemi-Sync(ヘミシンク)と云う特殊な音が記録されたDVDやCDが売られている。Hemi-Sync(ヘミシンク)とは・・・左右のヘッドフォンから聞こえてくる波長のズレた音と瞑想の指示を使い、脳波を変更することで達成するのだそうだ。原理はバイノーラルビートという音響技術(唸りの技術)に基づいている。例えば、脳波のアルファ波である10Hz程度は、ヒトの可聴周波数20Hz~ より低いので音響として脳に伝える事が難しいので(と当時のロバート・A・モンロー氏は思って)、可聴周波数400Hzと410Hzを左右それぞれの耳から聞かせる(バイノーラル)と、差分である10Hzの唸り音(ビート)が発生するので脳に同調を採らせ・・・脳波の周波数をアルファ波である10Hzに合わせさせると云う技術。人の精神状態毎に優位となる脳波の状況がそれぞれあるので、その周波数をビート音で発生させる事で、音響に依って人の精神状態をチューニングしようと云う訳。一種の音響療法だと云えるだろうか?

横浜国大・1SLIS大会で体脱時の脳波測定を発表2010年 03月 21日 タオ内丹作舎に依ると体外離脱時の脳波は、安静時はα波が通常大きくなる後頭部のみならず前頭部にも出ている。瞑想に入ると、後頭部のα波はむしろ減り、前頭部に目立つようになる。完全に意識が抜け出ると、α波は極端に小さくなり、θ波が前頭中央部から頭頂にかけて、連続的に出現した。と書かれているので、それが事実だとすれば、お仕着せのバイノーラルビートCDは、指示音声で、全頭をα:8.0~12.8Hzにし、次に前頭のみα:8.0~12.8Hzにし、体外離脱のタイミングに合わせてθ:4.0~7.8Hzに切り換えるのだろうが・・・指示音声のタイミングで体外離脱が出来るのはベテランの人だけだろう。もし、Hemi-Sync(ヘミシンク)の音響技術に依ってヒトの有意な脳波を切り換える(チューニング)する事・・・を可能とする為には、バイオフィードバック等の技術に依って、自分自身の脳波がHemi-Sync(ヘミシンク)の音響技術で変わる事を確認した方が・・・例え、直ぐには達成できなくても、その後パブロフの犬の様に実際に優位な脳波波形を得られる可能性が高いだろう。

但し、α波がリラックスした状態ときに出る脳波だとは判っているが、リラックスしたい為にα波に脳波を誘導すればリラックス出来ると云う訳では無い様だ。(バイオフィードバック装置等で、自らがα波優位となったと知るとリラックスした気分になれるのは一種の催眠状態の産物だ)α波とは大脳皮質が休んでいる時に出る脳波であり、バイオフィードバックに依って意図的にα波を出す訓練を重ねると、強制的に大脳皮質を休ませる事は可能になるだろう。セッセとバイオフィードバックに精を出し「パブロフの犬」が加速すると、α波の電位も上昇する事が知られている。だが、通常50μV近辺である筈のα波が150μVを超えて電位が上昇した場合は高振幅α波と呼び脳の機能障害をも疑われる状態である。尚、α波優位の状態では、ヒトの被暗示性は高まっているのだそうで、バイオフィードバック装置の効能は当にその点にあるのだろう。

モンロー研究所のHemi-Sync(ヘミシンク)日本語CDかDVDを体験して体外離脱体験が出来た人・・・って、どの位居られるのかは私は判らないけど、日本でHemi-Sync(ヘミシンク)日本語CDかDVDを販売しているサイト以外にも多くの個人サイトで体外離脱体験へのノウハウが公開されている。これらのWebページで体外離脱「体験」を実現出来た方も居るのだろうし、こうした個人サイトを開設した方は少なくとも成功しているのだと思う。

だけど・・・、私って天の邪鬼のひねくれ者なので、モンロー研究所の記述も、個人サイトのノウハウを読んでも、ナンダカ強引に自己催眠を掛けろって云っている風にしか思えない。Hemi-Sync(ヘミシンク)の音響技術で脳波をα波優位にしたら被暗示性が高まる=催眠に掛かりやすくなる訳だ。モンロー研究所の記述では、宗教とは無縁だとしながらも、物質世界を超越した世界の仕組みを説明していて、もし、被暗示性が高まっているが故に、その世界観を信じるなら、それは一種のマインドコントロールでは無いのだろうか?

そう云う私も、困った事に・・・物質世界を超越した世界の仕組みを信じている。
過去記事「Wake up, Neo. The Matrix has you. 2010-11-05 21:44:59 | 独り言」に書いた様に、「3D映像が2次元記録のBDから表示されるように、3Dの音響が2次元記録のCDから再生されるように・・・」「我々が存在を疑わない3次元の世界は、2次元情報の単なるホログラフィックなバージョンに過ぎない」・・・横軸に実数、縦軸に虚数を組み合わせた複素面と云う2次元上に有限の帯域幅で「コーディング」された情報が投影された3次元空間を我々は物質世界だと認識している・・・と云うホログラフィック宇宙論の方を信じている度合いが高い。そもそも11次元(更に、それ以上の次元)とやらの高次元を想定しないと数学的に破綻する宇宙論よりも観測されている宇宙の実態に近しいと思う。光子が量子である事は現宇宙論でも説明が付くが、素粒子と比べて超巨大な分子(フラーレンC60)も量子として振る舞う事が報告されている事や、ダークマターやダークエネルギーと云う架空の存在をデッチ挙げないと説明不可能な宇宙の構造が、小規模モデルとして近似値では正しくても、アインシュタイン宇宙論から継ぎ接ぎでパッチ当てを繰り返し続けた現在の宇宙論は、宇宙の巨大構造と云う極大環境や、素粒子と云った極小環境では破綻を告げている。だが、ここ(複素面と云う2次元上に有限の帯域幅で「コーディング」された情報)に、我々人類を超越した知性体や神を見出す事は宗教であっても科学では無い筈だ。極大に拡大投影された物質世界の我々の側に、我々人類を導く知性体は居なくても、2次元の複素面上には我々人類より高度な知性体のコードが書かれているカモ知れないし、我々より(物質世界での時間軸上では)遙かに未来の子孫が2次元の複素面の隣りにコード化されているカモ知れないと思いを馳せるのは許される「夢=妄想」だと思う。しかし・・・、2次元の複素面上にコード化された(物質世界の空間座標では)超遠距離の知性体や(物質世界での時間軸上では)超未来の知性体とコンタクトを取る事は、我々3次元の物質世界に囚われた存在には不可能だと思っている。このホログラフィック宇宙論は釈迦の説いた宇宙論であり、釈迦の時間論である。だが釈迦は、高位な存在と意思疎通は出来ないと断言している。もしも時間空間を超越して2次元の複素面上のコードから直接コンタクトが在ったとしても我々人類には認識する事は不可能だ。なので・・・だったら良いなぁ~と「夢=妄想」を懐きながら我々の認識出来る空間座標・時間軸の中で精一杯に生きる事が、我々の使命なのカモ知れない。そして、自らの死に瀕して解脱(2次元の複素面上のコードのみの存在へ戻らない=輪廻転生しない)事が・・・理由は判らないけど釈迦の教えに従う者の務めなのだ・・・と私は人生の意義を理解している。


因みに催眠状態とは、被暗示性の高い状態(暗示を受けやすい)変性意識状態の事を云うのだが、催眠はTVショーで見世物にするだけではなく本来の催眠は心理学、脳科学、そして体の構造を利用した「技術」である。 そして、催眠とは「人を思いのままに操る」技術と云うより「その気にさせる」技術である。しかし、人を「その気にさせる」事で自発的に「他人に思いのままに操られる」事となるのだ。

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