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M7クラスの首都直下地震が今後4年以内に約70%の確率で発生?

2012-01-23 21:54:10 | 独り言
M7クラスの首都直下地震が今後4年以内に約70%の確率で発生?

先ず最初に、この発表は東大地震研の発表であり、政府の地震調査研究推進本部の公式見解は未だ改められてはいないので、今も尚、首都直下を含む南関東でM7クラスの地震が発生する確率を「30年以内に70%程度」となっている。

南関東でM7クラス以上の地震が発生するメカニズムを何通りか想定されている。

 ・ 関東平野北西縁断層帯 - 群馬県中南部~埼玉県北中部における内陸地殻内地震。
 ・ 立川断層帯(立川断層など) - 埼玉県南部~東京都中央部における内陸地殻内地震。
 ・ 伊勢原断層 - 神奈川県中央部における内陸地殻内地震。
 ・ 神縄・国府津-松田断層帯 - 静岡県東縁部~神奈川県西部における内陸地殻内地震。
 ・ 三浦半島断層群 - 三浦半島における内陸地殻内地震
 ・ 鴨川低地断層帯 - 房総半島南部における内陸地殻内地震
 ・ 関東フラグメントと太平洋プレートとのプレート境界型地震
 ・ 関東フラグメントとフィリピン海プレートのプレート境界型地震
 ・ 北アメリカプレートとフィリピン海プレートのプレート境界型地震
 ・ フィリピン海プレート内部で起こる沈み込んだ海洋プレート内地震
 ・ 太平洋プレートとフィリピン海プレートのプレート境界域地震
 ・ 太平洋プレート内部で起こる沈み込んだ海洋プレート内地震
 ・ ユーラシア・プレートと太平洋プレートのプレート境界型地震
 ・ フィリピン海プレートと太平洋プレートのプレート境界型地震
 ・ 北アメリカプレート内部で起こる内陸地殻内地震


東日本大震災で起きた様な、複数の想定域が連動して動く可能性も含めると・・・政府中央防災会議の想定している18通りよりも多いバリエーションが想定される事になる。

今の時点では、東大地震研が4年以内70%と想定しているM7クラスの首都直下地震のメカニズムは明らかにされていない。特定の地震メカニズムの内の、特定の震源域の切迫度が増したと云う発表ではなく・・・4年以内70%と想定している根拠は「10分の1経験則」と云うモノ。「10分の1経験則」とは、世界中で起こった地震を統計的に分析すると・・・、例えばM5級が10回起こればM6級は1回起きているからと云う経験則に基づく予測方法だ。3.11以降首都圏に於けるM3~M6級の地震発生率が5倍に増えて、凡そ1.48回/日に成っている事から・・・M3級10回でM4級1回、M4級10回でM5級1回、M5級10回でM6級1回・・・そして、M6級10回でM7級1回が起きるのを・・・このまま今の頻度で地震が頻発すれば、統計的に4年以内と予測した訳。だから、首都圏に頻発している地震メカニズム単体毎に「10分の1経験則」を実施した結果では無く、頻発している地震をグロスで捉えて「10分の1経験則」を当て嵌めたと云う訳。(只、実際に、複数の想定震源で同時多発的に地震が頻発している事から、特定の地震メカニズムを最も切迫していると推す事は出来ないカモ)

マスコミ各社は立川断層の断層型地震を推している。(その理由は・・・取材がやりやすいから?)

最悪のシナリオでは、関東平野の特異なプレート構造(マイクロ・プレートも含め4層構造)に拠る首都圏直下で発生するプレート境界型地震が恐れられている。


この図の関東フラグメントと云うマイクロ・プレートは関東平野の地下に、太平洋プレートとフィリピン海プレートの間に挟まっている。


関東直下の栃木県南部から神奈川県北部までの地域の深さ30~100km付近に、厚さ25km、100km四方にわたって存在している。通常、プレート境界型地震と云えば陸地より離れた海底の地下で発生するのだろうが、関東平野の下に複数のプレート境界が存在する為に、プレート境界型地震が陸地直下で発生する可能性があるのだ。このフラグメントは沈み込んでいった筈の太平洋プレートの一部だとされていて、太平洋プレートには多くの海嶺が存在している。恐らく、このフラグメントにも直下の太平洋プレートにも海嶺が在って抵抗となっている筈で、これが砕けて、地殻内地震を発生させた後に、プレート境界型地震の発生させる内陸地殻型からプレート境界型地震への連動地震こそが目下の最悪のシナリオだろうか?

尚、現在の科学レベルでは、地中10Km以下の精細な様子を知る方法が無い。(旧ソ連時代の地下12Kmボーリングが世界一)もし首都圏各所で10Km超のボーリングを繰り返した処で、得られた資料を分析する科学的知見を人類は未だ持ち合わせては居ない。地震学者の夢として、各所の深々度ボーリング調査と同時に、深々度に各海洋プレートの追跡装置を挿入して経時的変化を捉えられれば首都圏直下の地殻内での各プレートの鬩ぎ合いが見えるカモ知れないが実現の可能性は低いだろう。現時点では、各観測地点連携した地震波の解析や、マイクロ人工地震の解析結果から、関東フラグメントは2つの巨大な海嶺を有する亀の甲羅形状の、元々は太平洋プレートの沈み込み帯に位置した切片が、強固な海嶺部が引っ掛かって沈み込まずに上のフィリピン海プレートと下の太平洋プレートの間に挟まっている。南関東に於いてフィリピン海プレートは沈み込みを関東フラグメントに妨げられつつ内陸部に抑え込まれているが、種々の解析画像から、これが引っ掛かっているのが関東フラグメントの亀の甲羅部分となっている。関東フラグメントが凡そ2~300万年前に誕生したのだそうだ。(ここら辺はフォッサマグナ・ミュージーアムの展示で詳しい)東日本大震災後の余震で、糸魚川-静岡構造線周辺で内陸地殻型地震が頻発した事からも・・・日本列島全体が背伸びをしようとしているのカモ知れない。もし、そうなら東海・東南海・南海地震への連動も早まる可能性を排除出来ないだろう。

統計的に見て信憑性の高い「10分の1経験則」が首都圏直下型地震に当て嵌まるか否かは、後の歴史が証明するだろうが、30年以内に70%の発生確率が、4年以内に70%の発生確率に前倒しされてしまったので、地震が発生しない事を願いつつも防災への備えを新たにする意義はあると思う。

先の東日本大震災の復興も、福島第一原子力発電所事故の復興も遅々として進まぬまま、税と年金の一体改革の癖に年金の改革は来年以降に繰り延べして消費税増税がややも確実視されつつあり、増税前の駆け込み需要で首都圏の不動産市場も活況を呈すると思っていたが、この4年以内70%の直下型地震予測で大きく水を差す格好になるのカモ知れない。この不況下にも拘わらず消費増税を前に駆け込みでマンション等を購入しようかと思って居られた首都圏の方々は、4年以内に70%での首都圏直下型地震発生と云うハードルが現れてしまった。放射性物質の飛散の恐怖、と共に、4年以内約70%の直下型地震予測・・・で首都圏にお住まいの方にはWパンチなのだろう。

今後は、真面目に存続を考える民間企業は本社機能の地方への分散を加速するカモ知れない。3.11後の関西での地方自治体首長の不謹慎発言が物議を醸したが、実の処、福岡周辺へのバックアップ拠点移転整備が加速しているのだそうだ。地震国日本に於いて首都直下型地震が現実視される今、企業のバックアップ拠点とする最も安全な地域はドコだろうか?地震・津波・原発事故等々のリスクを踏まえて考えると、先ずは北海道内陸部だろう。そして、次に、岡山県民の私は地元の吉備高原都市をお薦めしたい。

地盤が強固な内陸部で標高が高く、或る程度のインフラ整備がなされている・・・人の居ない田舎だ。標高は200~500mで、中新世(1600万年前)の海侵期に於いても海没しなかった。風水害や、それに起因する土砂災害も少ない。周囲には流量の多い三大河川があり水不足の心配も要らない。吉備高原には活断層は無く、最も近い活断層は山崎断層(岡山県東部から兵庫県南東部)は巨大だが、最も新しい活動記録は868年(貞観10年)の播磨地震とされ活動間隔は3000年、M7以上の30年以内の地震発生確率は1%だ(平成15年報告)。もし、M7クラスの地震が発生した場合の吉備高原都市の想定震度は震度5(尚、周辺で最も発生確率が高い南海地震の場合の想定震度も震度5)であり、今日の防災建築物なら充分に耐えうる筈だ。何よりも過疎地域の巨大で緩やかな丘陵地なので建物の高層化の必要が無い事から長周期地震への備えも不要だろう。歴史的にも、地質年代的にも大災害とは無縁の土地で、日照時間も長く気候も温暖だ。高速道路も岡山自動車道から近く、国際線発着もある岡山空港へのアクセスも良い。

・・・と云う場所だ。大企業の本社バックアップ機能移転に携わる方は、是非御一考を!

#因みに、我が家は5thホイールトレーラーを置いて別荘地とする候補地として30坪程の市道脇の変形土地を只同然で買っているが・・・
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3 コメント

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Unknown (Unknown)
2012-01-25 12:38:12
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/31621
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関東フラグメント (ザール隊長)
2016-04-25 23:48:24
最近、関東フラグメントという名を知りました。
月刊誌ムーで10年ほど前にあったのを覚えています。
安政江戸地震はこれが動いたという説があります。
ブログ、お立ち寄りください。
返信する
Re: 関東フラグメント (軽薄な店主)
2016-04-26 12:26:18
ザール隊長さん、古い記事へのコメント有り難う御座います。

文章力の乏しい私の判りにくい当ブログ記事の書きたかった事は、新たな象牙の塔を築きたい方々が予算を得る為にショッキングなアドバルーン「M7クラスの首都直下地震が今後4年以内に約70%の確率で発生?」とぶち上げたけど、この前提になっているのは地震学の研究進歩ではなく「統計的に見て信憑性の高い『10分の1経験則』」に因るモノと半ば茶化した内容になっています。

恐らく、日本記録を更新中の熊本地震の余震回数にも『10分の1経験則』を当て嵌めると、「統計的に見て信憑性の高い」確率で次の巨大地震の危機に警鐘を鳴らす事になるでしょう。

但し、関東平野が世界的に類を見ないユニークな地形であると同様に、阿蘇山から熊本平野・・・いや、九州全体が世界的に類を見ないユニークな地質構造をしているので、現在までの地震学の知見では、仮説以上の学術的発表が出来ないのでしょうが、引き続く余震の多さには納得がいくモノがあります。(余談ですが、阿蘇山周辺は約30万年前のAso-1火砕流から約8万7000年前のAso-4火砕流までの4層のパイ生地の間に、サージやテラフやシルトや水成堆積物と云ったクリームが挟まったミルフィーユ状の構造をしているので、断層はパイ生地の4層を順次割っていくので余震回数が多いのだろうと予測されます。こう云った風に、特異な関東平野や阿蘇山周辺には、通じない常識を持ち込んだ結果・・・4年以内に約70%と云う学術発表とは言い難い予言レベルの発表になったのだ思います)

私自身は、今の人類の科学力では有効な地震予知は出来得無いと思っている派です。そして、更に、地震を予知出来ても今の人類の科学力では、事前に逃げ出す他に対処方法はありません。地震学の進歩発展に因る恩恵は我々の子孫が享受するとして、今の我々は防災・・・いつ起きるか判らない自然災害から自らと隣人の生命財産を守る備えを常日頃から怠らない事が最良最大の対処法だと考えています。

尚、当記事のエントリーから図らずも約4年が経過している事を今気がつきました。東大地震研の予言は外れていたと云う事ですね。

私は予言を信じていない派なのですが、ザール隊長さんも防災の観点から社会に警鐘を鳴らし続けて下さいませ。
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