「生涯引きこもり」と宣言された私の、超豪華オプション生活

 登校拒否となり、生涯ひきこもりであろうと決めつけられて四半世紀。社会人として生きる記録。#発達障害 #自閉症 #ニート

障害者雇用外注ビジネス農園を見学して。ここは障害者の楽園か、それともゲットーか?

2021-01-27 19:53:00 | 当事者研究

いろいろなところで記事の書かれている、著名な障害者雇用外注ビジネス農園を見学しました。

この会社に関する記事は以下の通りです。検索してみるとほかにもたくさんあります。

 

障害者と関わるのは面倒? 外注ビジネスで露呈した「社会の本音」(山田 奈緒) | 現代ビジネス | 講談社(1/5) (ismedia.jp)

 

金魚すくいにテレビゲームが「仕事」? “虚業”化した障害者雇用をどう変える (1/5) - ITmedia ビジネスオンライン

 

障がい者雇用を農業で実現!|障害者採用・雇用支援の株式会社エスプールプラス (spool.co.jp)

 

社労士が説明する「合法かつ斬新な仕組みで障害者雇用の促進」 | HIFUMIYO TIMES (1234times.jp)

等あります

 

この障害者雇用の外注ビジネス農園について、社会福祉士である毎日新聞の山田記者「外注ビジネスは、障害のある人とない人がともに生きる社会の実現を遠ざけている」 [山田奈緒, 2019]というコメントに共感した一方で、榊社労士による「社会正義に反するようなものではない」「決して悪いこととは言えない」 [榊裕葵, 2019]という感想も、そうだと思っていました。

この度見学に対応された職員様は、プロの営業マン。外注ビジネスの会社に福祉畑の人はととんどいない。とのことです。

営業トークは、美しく装飾していましたが、作物を市場に出して収益を上げる必要はないことや、福祉作業所のように管理と配慮の行き届き作業時間も長くない楽な労働環境である、などとあけすけに言っていました。まさに、とある行政職員が述べられた通り「工賃の高い福祉作業所」 [山田奈緒, 2019]ですね。

きれいにプレゼンされましたが、要するに山田記者の記事内容通りでした。それが日本社会の現実なのだと受け止めるほかありません。悲しいものですが。

現地では大企業のハウスが広がっていました。例えば個人的に大変お世話になってきた大手家電量販店さんの農園もありました。怒号と鉄拳の飛び交う家電量販店の現場にはバックヤードや配送を含め、障害者を雇用する意志がないと表明されているように感じました。そんな厳しい労働環境で精神障害を発症する人々が後を絶たない会社において、その人々を雇用し続けるのではなく、わざわざ外注ビジネスを利用する選択をされている現状を見て、悲しい気持ちになりました。

日本に冠たる企業が連なっていました。説明された営業の方はしばしば、財閥系自動車会社名を出しておられまた。

この会社名を聞いて、私はその会社の元エンジニアで統合失調症を発症し、現在福祉施設の当事者支援者である方を思い出しました。彼は大々的に報道されたレーキの不具合とリコール隠しを看過できず声を上げたところ苛烈なパワハラに合い、重篤な精神障害を患ったと、彼のエピソードなどについて書かれた本 [斉藤道雄, 2010]を読み、施設見学でご本人に偶然出会い、上記の話をしていただけたことが思い出されました。

嘆かわしいやら悲しいやらですが、昨月再びブレーキ制御装置不具合でリコールと相成った、そういう体質の会社は終わるまで変わることは困難で、そういう会社さんが外注ビジネスに依存するのだろうと感じました。

私は自分たちが企業社会から関わりを暗に拒まれているように思えて悲しくなるのですが、一方でこの農園で働き喜んでいる人たちも大勢いることは、営業の方の説明や山田記者の記事にも書かれていています。

障害者に自社では働く環境を提供したくない会社さんが、法定雇用率と国による企業名公表や公共入札禁止の圧力に負けて、外注ビジネスを頼る現状は、障害者との共生を遠ざける。という山田記者のコメント通りの感想を持ちましたが、榊社労士の述べられるとおり、障害配慮してもらえず無理やり働かされたり放置されたり、あるいは障害者雇用を断念し反則金の支払いで済ませる、よりはましであるとも思います。

私はこれら外注ビジネス農園で働く人々には、胸を張っていただきたいと思いました。

自社で障害者を雇用できいない会社が国との付き合いのために外注して、そこで働いてくれる人のおかげで法定雇用率を「達成」して、企業名公表や公共入札締め出しも避けられるのです。

農園でストレスにならない範囲でみんなと仲良くやっていれば、最低賃金がもらえて障害年金も支給停止になることはない。お互いwin-win関係で、企業に対する貢献活動だと思いました。

 私たちは高名なる専門家や大手新聞社記者の描くお花畑で生きているわけではありません。そもそも、社会民主党や共産党は、毎日新聞や朝日新聞は、ご立派な正論を振りかざされる病院で、障害者雇用率を達成しつつ個々の特性に見合った障害者雇用をしているのでしょうか?

もし偉そうなことを言うだけなら、外注している会社やそれをビッグビジネスにした会社のほうがましだと、私は思います。

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※引用参考文献

エスプールブラス. (日付不明). 野菜づくりで障がい者雇用を変える! 参照先: エスプールプラス: https://plus.spool.co.jp/lp/

榊裕葵. (2019年11月18日). 障害者就労できる農園、エスプールプラスの仕組みとは!? 参照先: HIFUMIYO TIMES: https://gendai.ismedia.jp/articles/-/69028?imp=0

山田奈緒. (2019年12月17日). 障害者と関わるのは面倒? 外注ビジネスで露呈した「社会の本音」. 参照先: 現代ビジネス: https://gendai.ismedia.jp/articles/-/69028?imp=0

斉藤道雄. (2010). 治りませんように べてるの家のいま. みすず書房.

 

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