としおんのぺえじ

愛犬パズーとの戯れや日々の出来事などをつらつら綴ります

デビルマン!

2004年09月08日 | Weblog
名古屋に台風が最接近したのは、夕方の7時くらいだったそうです。
ちょうどその頃、僕は試写室にいたので、
映画が終わって外に出た9時くらいには、
風も治まって、なんだか拍子抜けって感じでした。

で、その間、何の映画を見てたかというと、
永井豪の伝説的な漫画「デビルマン」の映画版です。
前評判というか、公式サイトの掲示板が不評の嵐で閉鎖されたとか、
いろいろ噂は聞いていたんですけど、
いやぁ、これが噂に違わぬ酷さで、ちょっとびっくりしました。

※すいません、こっから長くなるので
 映画「デビルマン」に興味のない人
 は見なくて良いかもです。あと、悪
 口を書いてるので、不快になりたく
 ない方はみないで下さい。あくまで
 も僕個人の意見なので、苦情は受け
 付けませんのであしからず(笑


前に会社の先輩から
「映画はどんな糞映画でも、良いところを見つけなきゃだめだ」
って言われて、その通りだな、と思って仕事してるんですが、
いかんせん、それでもこの映画だけは…。

脚本というか、ストーリーは、
ほぼ原作の漫画と同じなので、そこは良かったです。
原作好きなマニアックなファンの人も、そこはOKでしょう。
その他に良いところは…

すいません、見つけられませんでした(汗

全世界がデーモンに襲われる! とか言いながら、
映されるのは、どっかの商店街とショッピングモールだけ。
クライマックスの1,2分くらいになって、
ちょっとだけニューヨークとか出てくるだけなんです。
壮大ぶってるだけで、めっちゃミニマムっつうか、
いわゆる“チャチィ”って言うんでしょうか。

CGと実写を合成したTビュジュアル!
って言われてる凄そうな新映像技術も、なんかショボいし、
しかも途中に1回と、ラストに1回の計2回出てくるだけだし。

きっと制作費がなかったんだろうなぁ、
なんて裏事情を想像してみても、
もう少しどうにかならんかったのか、
って思ってしまう僕なのでした。

しかし、それよりも何よりも、
主演の不動明と飛鳥了を演じる
伊崎央登くん、伊崎右典くんというアイドルさんの演技。
これが凄かったっす。

初主演だし、アイドルだし、多少は仕方ないかなぁ、
とは思うんですけど、どう贔屓目に見ても、
許容範囲を超えるもので、いわゆる“学芸会レベル”
っていう感じにしか見えませんでした。

二人とも、表情は凄ぇ良いんですよ。
デビルマンの苦悩っていうか、怒りを表す表情なんか、
凄く鬼気迫ってて抜群なんですけど、
いかんせん、喋り出すとアララ、ってな感じ。
台詞も只の棒読みならまだ良いんですけど、
中途半端に頑張って感情入れてみました、って感じで萎え萎えだし、
しかも、体がすげぇ貧弱で、全然強そうに見えないとこがまた…。

彼らの他にも、俳優陣はほぼ全滅状態で、
ヒロインの美樹を演じる酒井彩名以外は、
あくまで僕の主観でしかないんですが、ほんと、酷かったっす。
なんで今、ボブ・サップやねん、KONISIKIやねん
ってツッコミをスクリーンにいれたくなったくらいっす。

どれだけショボかろうと、どれだけ制作費がなかろうと、
主演の俳優さんが凄い演技をしていれば、
誤魔化しでしかないのかもしれないけど、
多少は良くなると思うんです。
しかし、この映画では…。

しかも、題材はあの伝説的な漫画「デビルマン」とくりゃ、
マニアックなファンの方々は、当然、作品を汚されたって思うだろうし、
きっと公開された後、スタッフとか大変なんだろうなぁ。
原作者の永井豪さんは、自分もちらっと出演したりしてたんですけど、
これでいいんだろうか?
主演の二人も、あの表情は凄く良かっただけに、
それを生かす仕事が今後ちゃんと来るのかなぁ?
な~んて他人事ながら、心配して試写室を出た僕なのでした。


いろいろグダグダ書きましたが、一番の戦犯は監督さんなんだろうなぁ。
キャスティングも監督さんがOK出したんだろうし、
演出というか、コマ割りも、良い意味でも悪い意味でも、
「ビーバップハイスクール」シリーズの監督さんのクセが
そのまま出ちゃってる感じだし。

でも、その監督さんを抜擢したのは東映で、
「デビルマン」っていう題材を生かせる監督さんは、
他にいっぱいいるはずなのになぁ、
と、いつまでもグルグル回る僕の思考。

実は来週、監督さん、主演の二人の他数名のキャスト陣が
キャンペーンで名古屋に来て、話を聞かなきゃいかんのです。
うぅ、いったい何を聞けって言うんだよ、 
と、真剣に悩んで頭が痛くなってるとしおんでござんした(涙

「デビルマン」
10月9日(土)より、全国東映系にて公開

(C) 2004「デビルマン」製作委員会