南部吟遊詩人の写真館

このサイトは2023年3月、容量の不足により更新を断念しました。以後は「南部吟遊詩人の写真館2」に続きます。

和賀岳に登ってきました。

2022年07月06日 03時49分42秒 | 〇〇山に登ってきました。
【本日の山行】  【撮影日:2022/7/3】
6:40ごろ 車を出発
6:55  「通行止め」
7:03  登山口着
7:37  赤沢分岐
7:52  休憩
~8:05 出発
8:19  高下分岐
9:10~25 渡渉
9:55   休憩
~10:08 出発
11:00  こけ平休憩
~11:23 出発
11:55  山頂休憩
~12:16 出発
12:37 こけ平
13:45  渡渉
~14:07 出発
14:42 高下分岐
15:00 赤沢分岐
15:19 登山口
15:40 車に到着

まずは、和賀岳に行く前に、「御所湖」の写真をご覧ください。


早朝の御所湖は静まり返って、本当にキレイです。

特にこの辺は「安庭」のあたりなのですが、


静まり返った湖面(川面も)と、空と、緑の対比が、もうね……。


毎回、通るたびにたまらんのですわ。


特に、最近は暑い日が続いていたので、朝の涼しさで霧が出ています。


湖もやや干上がり気味です。




ちなみに、こんな展望台がありますが、


周囲は木々が高く、伐採もしていないため、全く眺望はありません。





まあ、登るだけ無駄というやつです。(´・ω・`)

この日は、所によっては霧が深く、


面白い感じになっていました。


今回の和賀岳の入り口は幹線道路から右に入っていきます。


看板を見逃さないようにしましょう。


ここから、農道になり、スマホの電波は入らなくなります。


西和賀町ではそれが普通です。


どんどん山の中に入っていきます。


近くには谷川が流れています。


当然、アスファルトはすぐに終わります。


けっこう道がえぐれているところも多いので、普通車でもなんとかなりますが、オフロードカーで行った方がよいかもしれません。


(私は大分手前でギブアップ。早々に車から降りて歩きました。)

そのうち、登山口の大分手前で「通行止め」の標識が出てきます。

ナビでは登山口の方まで車で行けるはずですが…。

歩いていくと、測量の後がありました。


この辺を測量しているっぽいです。


道が削れて崩れかかっています。

これは通れそうにありません。

しばらく歩くと、登山口らしき場所が見えてきました。


案内板がありますが、だいぶ古そうです。

平成10年とありますが、…

「沢内村」とあるのは一体なぜなのでしょうか…??


さて、この登山口では「登山計画書」の代わりに、地図が入っています。


この「高下登山口」は標高530m。

和賀岳までは標高差1000mほどですが、一旦登って、降りて登るのであんまり意味がありません。
それより、この「5.4km」という距離が問題です。
先ほどもらった地図には「登り5時間」などという記載もありました。
マジすか…。岩手山並みじゃないですか…(*´Д`)

でも、まあ、早速登っていきましょう。


始めはスギが中心の針葉樹林帯です。


けっこう傾斜はキツめ。


ちょっと登っただけでこの眺望です。

けっこう高いところまで来たようです。

しかし、ありがたいのはこの登山道、けっこう整備されています。


切り株を利用したこういう場所がいたるところにあるのが嬉しいです。


しかし、山道の斜度はきつく、今日は暑い…。


汗が噴き出してきて止まりません。

それに、いつのまにやら広葉樹林帯に来ています。

本当に、斜度がキツイ…。

見上げるようにして登る坂がけっこうあります。

なにやらポイントらしきところに来ました。


「赤沢分岐」です。

ただ、「分岐」という割には、他の道は一切見えません。どうも潰れてしまったようです。
他の道らしきところは、すっかり藪の中でした。

そこから、少しはなだらかな道になりました。


道の真ん中に大きな岩?らしきものが見えます。


近づいてみると、大きな切り株でした。

かなりの年季が入っています。

倒木もありました。


この倒木に生えた、コケやキノコ?にもかなりの年季が感じられます。


こういう、切り株の椅子がいたるところにあるのは、本当にありがたいです。

腰掛けて休めるのはありがたい。
やっぱり整備された登山道が一番です。
もう未整備の破漕ぎはまっぴらごめんです。

ふと見ると、大木が増えてきました。


大きなブナの木?が圧巻です。


こんな大木があちこちにあります。この森の古さを感じます。

また、ポイントらしきところが見えてきました。


「高下分岐」です。

このまままっすぐ進めば「高下岳」に登れるようです。
寄り道にしては距離がえげつないので、今回は遠慮しておきます。
というか、この時点でかなりゼエゼエ言っています。
暑さと、斜度でかなり体力を削られる山です。

とはいえ、第一段階ではこの辺が最高高度。
あとは山肌を縦走する感じで、尾根道のようになります。
つまり、このあと、急激な下りが待っているのです。
(その辺は地図で予測ができていました。)

山腹を歩いていきます。


多少のアップダウンはあるけれど、この辺は比較的、なだらかです。


木の落書き(ナイフで削ったやつ)を発見しました。こういうのは感心しません(*´Д`)


なにやら、看板が見えてきました。


このへんの山域は「特別地区」らしいです。

まー、ようするに、「秘境」ってことですね。

では、先を進みましょう。


道がえぐれて細くなっています。通行注意です。


だんだん、川の音が近づいてきました。


道が下りになってきます。


目の前に大きな山が見えてきました。

あれが目指す「和賀岳」のようです。

和賀岳に行くには川を渡らなくてはいけません。
その川に降りるにはすごい急な崖を降りていく必要があります。


川に着きました。


ガチの川です。

細い沢とか、小川とかじゃありません。
これをガチで渡らなかいけないのです。
しかも、橋はありません…。(*´Д`)

けっこう、流れが急です。しかも深そう。


川幅もあります。

事前情報を調べて、サンダルを持ってきて本当によかった。

川が浅めのところを狙って、一気にわたります。

(とはいえ、膝まで入るくらい)

なんとか渡り切りました。こっちにもピンクリボンがあるから、正解なのでしょう。

上がったところにキャンプサイトがあります。

火をたいた跡があります。

渡渉で冷えた体を温めたのかもしれません。

ここから、和賀岳への登りが始まります。


結果的に言えば、ここからの登りが相当に辛いです。


斜度はあるし、長いし…(*´Д`)


それでも、整備されているのが嬉しいところ。


ガレ場も少しはあります。

まあ、岩手山の溶岩地帯、柳沢道よりはマシかなあ…。

大分高くまで登ってきたようです。


しんどいですが、登るよりほかに手はありません。


道もけっこうえぐれています。

落ちたら、大変よ、コレ。

遂に、森を抜けました。


灼熱の日差しが照り付けます。


空は最高にいい天気。


眺望が最高!!!


たぶん、遙か北に見えるのは岩手山。

方角によって山容が全然違う。

今までの来た道を振り返ると、西和賀の山々と里が見える。


はるか南には奥州脈。

かつて登った、「焼石岳」もあるやもしれず。

おお、着いた。

「コケ平」です。

遙か向こうに、「和賀岳」が見えます。


さて、この雲の様子から、聡明な読者はお気づきであろうか。
そう、風が滅茶苦茶に強いのです。
ビュービューと強くて冷たい風が吹きすさんでいるのです。
汗をこれまで滝のように流していた自分は、汗冷えを起こします。
すかさず、上着を羽織ります。

それにしても、「コケ平」と言っても、一面、コケが生えているわけではないのですね。


点々と生えた草がコケのようなのだろうか。

それにしても、遠くまで見渡せて、眺望が最高!!!(*^▽^*)

向こうの山にはまだ、雪渓が残っています。


ここまで来れば、山頂はもうすぐ。

山頂に、人の粒が見えます。

このくらいの標高だと高い木が生えていないので、とたんに見晴らしがよくなります。


北側を見ています。たぶん、大きいのは岩手山ではないかと。


逆の、今来た方向を見ています。たぶん、早池峰山とかあるのでしょう。


少し視線を南西方向にずらします。たぶん、西和賀の方面です。


さて、ここから、あと少し。尾根伝いに行けばよさそうです。


目指すは山頂!ですが、この辺にはまだお目当ての花はないようです。


あるのはこんな小さな花ばかり。

いや、小さい花が悪いわけではないのですが。

もう少し歩きましょう。


可憐な花が足元に咲いています。




見つけました!ニッコウキスゲ(多分)です!

黄色い、ユリのような花です。

けっこう咲いていますね。


ところで、登山道としては、ずっと尾根道なのではなく、山腹を歩くコースになります。


すこしずつ近づく山頂。


迫る山肌。


山頂が近づくにつれて、ニッコウキスゲが増えてきます。


けっこう増えてきます。


分かりづらいのですが、黄色いチラホラが、すべてニッコウキスゲです。




花のアップはこんな感じ。

本当にユリみたいです。





山の斜面にいっぱい生えています。




ちょっと山道は藪に入ります。

足元には笹が刈られた跡があります。
手入れされていてありがたい。

山頂へのルートもはっきりしてきました。


山頂に近づくにつれて、ニッコウキスゲも多くみられるようになってきます。


これはツライ山行をやり遂げてきた登山者へのご褒美なのかもしれません。


山頂は見上げるほど遠いですが、チラホラとニッコウキスゲが見えます。


他にも、こんな花が咲いています。


アザミは近づくと、本当に痛いです。


遙か向こうには岩手山。心なしか近づいて見えます。


近くにはニッコウキスゲの群生。


よーく晴れた空。


たくさんの花たち。


ついに山頂にたどり着きました。

登り始めて、実に5時間が経過していました。
なんて長い登山道なのでしょう。

それだけに、感動もひとしお。




命を落とした人がいたのもうなづけます。


和賀岳は岩手と秋田の県境で、この辺りでは最も高い山です。

↑コケ平の方面です。

遙か北、八幡平や、岩手山の方面です。


早池峰山の方面です。遠すぎてどれが早池峰山かわかりませんね。


西和賀の方面です。山の中腹に里のようなものが見えるのは気のせいでしょうか。


遙か東には鳥海山が見えるのかもしれませんが、ちょっとわかりません。


湖らしきものが見えます。

何かのダム湖だと思われます。


山頂の方にもニッコウキスゲが見られますが、こちらはあまり咲いていません。


とにかく、この日は天気が最高だったので、360度のパノラマを堪能できたのでした。




それでは帰りましょう。帰りも急なので、目がくらみそうです。


コケ平までは山頂近辺の尾根の景色が楽しめます。


いや、帰るのが名残惜しい。


行きで5時間なので滅多に来れるところじゃないです。


岩手山より標高が低いのに、とにかく山の中に入って入ってそして川を渡らなきゃいけないんですからね…。
しかも、川の水量がとっても微妙でした。
あれがもう少し多ければ本当に危険で渡れない状態です。
その意味で、私はとてもラッキーだったのだと思います。

コケ平の周辺でヒバリを見つけました。


性格には鳴き声から判断しただけで、姿はろくに捕えられませんでしたが。




和賀岳にはまた来たいような気もします。


帰りは3時間半ほどでした。


休憩時間も含めれば都合9時間ほど歩いていたことになります。
まさに足が棒のようになりました。
おまけに帰りも長い長い急坂を下り、川を渡り、また急坂を登って降りるというえげつないコースですから
今までの山行で一番ハードな部類に入ります。
間違いなくベスト3に入るでしょう。
でも、登山道がしっかりしているので、よかったです。
(あの「ナメトコ山」の破漕ぎ地獄は本当にひどかった…( ;∀;))

終わります。
最後までありがとうございました。


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