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雪化粧、畢竟如何

立春の雪化粧。
ゆうべは、二つの会合をかけもち。慌しく移動して、会場から出たら雪が降った模様。しかし、路面は溶けて雨のあとのようになっていました。街中では雪の跡が残っていませんでしたが、寺に戻ると一面の銀世界。
雪はうっすらとお化粧したように白く綺麗でした。もくれんの蕾もこれでふくらみ方がにぶることでしょう。
今朝は坐禅会の日。寒い中でしたが、23名の参加。ほんとうに熱心です。
本日の禅語紹介は「畢竟如何(ひっきょういかん)」です。

それでどうした? つまるとこ何?

生きる意味、人生の目的、…。曹洞宗宗務庁発行『禅の友』2月号の安藤嘉則師の文によれば、五木寛之氏は、「人生の目的とは、自分の人生の目的をさがすことである」と述べているそうです。目標を目指す過程の中にこそ目的そのものがあると言えるのです。
そして、安藤師は、澤木興道老師の言葉を最後に引用されています。

「如何如何と追い詰められて、雪隠詰めに会うたら、どこにも行くところはない。自己ぎり、今ぎり、ここぎり。刹那の完全であり、誰でも今すぐその踏みしめている処で十方世界を尽くさねばならぬ。」…『禅の友』2月号15ページ

私は、このことが、「知足」のほんとうの意味だと、前から思っています。逃げ出せないほんとうの現在の現実把握、これこそが「知足」の原意であると考えます。ともすると、清貧の思想として有識者から批判の対象となる、足るを知ると解釈する知足の意味は、核心をついた解釈ではないと思っています。
「踏みしめている処」を知った時、安閑としていられない高い向上心に目覚める力こそ知足なのだと思います。
雪化粧の境内の参禅会、完全な刹那を大切にされる皆様の思いが感じられました。
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (kenryu)
2006-02-05 14:21:40
ご無沙汰してます。相変わらず忙しそうですね。こちらも節分・立春寒波に見舞われ、積雪15センチの銀世界に。これまでがひどかったので、さして気にも留めてません。今月は7日から「大般若会」が市内で順番に始まります。まだ、春の足音も遠い!かと思ったら、陽だまりでは蕗の薹が顔を出しているそうです。先日、末寺会の年賀拝登で祖山へ行きました。閑散としておりましたよ! 賢
 
 
 
→kenryu兄 (tera)
2006-02-05 16:33:00
お久しぶりです。その後、どうかと思っていました。相変わらず続きますね。祖山も大変なようですね。大般若、ご苦労さまです。
 
 
 
Unknown (kenryu)
2006-02-06 09:31:51
こんにちは、実はしばらくコンタクト出来ませんでした理由は、ウィルス汚染(インフルエンザではなく)されてしまい、一部使用不能になっていたため、保存データを除いて初期段階に設定しなおしてもらった為です。

 さて、世は受験シーズン真っ盛り。先日、受験生の間で「ゆめが丘」から「希望が丘」区間の切符が大変な人気を博しているというニュース。貴寺の近くの駅名、どことなく親近感を覚えました次第です。 賢
 
 
 
→kenryu兄 (tera)
2006-02-06 15:21:21
ウィルスには困ったものです。私も経験あり、多くの方に迷惑をかけてしまいました。大変でしたね。現在はスパムメールが多くて困っています。



ゆめが丘駅のこと、そんな話は聞きましたが、全国ニュースでやったのですか。

早速、駅に行って取材してきました。情報有難うございました。
 
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