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2022年出雲駅伝 結果感想

 駒大が9年ぶりに出雲で優勝しました。おめでとうございます。私の中では、母校びいきということもあり、早い段階から期待も含めて優勝の予想はしていました。巷の評価では、優勝を予測する声は少なかったように思いますが、鈴木芽吹選手のエントリーとともに関心が高まり優勝候補の筆頭になるまでになっていました。それでも距離が短く、少しのミスでも優勝を逃す出雲駅伝の怖さがありますからヒヤヒヤものでした。近年は、持ちタイムが良くて前評判の割には、失敗することが多かった駒大ですので、楽観は許されません。けれども、4区に入ったあたりからはかなり確信が持てました。

 成功の理由を私なりに挙げて見ます。

1.鈴木芽吹選手を6区に使ったこと。・・・これについては、私が想定していた理由は間違っていたと反省しています。「箱根を見据えて、ここで逃げていては(箱根で)勝てない」のではなくて、大八木監督のコメントで、「(芽吹が)6区に不安を伝えてきたが、「何言っているんだ。世界を目指してそんなことでどうするんだ」と激を飛ばした」と言っていました。単なる自校の勝利という目先の私利私欲ではなく、学生の将来に向けた夢と努力をここで伝え、そのことから、他の選手にも感動と努力の大切さを教えていたのだと思いました。このことは、芽吹選手の涙と、メンバーの歓喜の姿から伝わりました。そういえば、昔、藤田敦史選手が貧血で調子を崩していた時、2区を回避して4区に回り、初優勝を逃しましたが、その後、マラソンで日本記録を更新し、代表的なランナーになりました。自重と積極性とは真逆のようですが、世界を見据えていたことは共通です。中村選手の時もそのようなことがありました。モチベーションや気力が自らの身心を強くすることがあるのだと思います。

2.念には念を入れた配置に徹したこと。・・・ともすると、最近の成績の伸びなどから起用して結果が出ないことがよくありました。今回は、かなり慎重に石橋を叩いたように思います。各種大会で百戦錬磨の選手を重要区間に配置して、悪くても最低限の結果を望んで配置された役割を、それぞれが完璧に果たしたと思います。第一に1区の花尾。本来ならば短距離型でスターター向きの選手を当てそうですが、敢えて、緊張しやすく臨機の対応が要求される1区にベテランを使い、大成功でした。2区の佐藤圭汰、3区の田澤も同様の働きでした。4区山野、5区安原も安定した期待通りの走りをしました。全員が区間1位・2位であったこともすごいことです。

3.厚い選手層ができたこと。・・・今回の補欠2名は1年生の伊藤と山川。4年生の円、中嶋、東山らの活躍も目覚ましい。実績のある2年生の篠原、佐藤条二、吉本ら。3年生も、唐沢、白鳥、東山、赤星、赤津、青柿、金子・・・と多く控えています。これらの底上げがあり、その中から上記のメンバーに抜擢されていますから、安定した強さがあったのだと思います。一年の伊藤は地元出身で前評判も良く、伸び盛りで起用したかったところでしょうが、堅実に回避していました。次は出るでしょう。

 他校も強かったと思いますが、駒大のパーフェクトに近い総合力が上回ったのだと思います。中央は期待通りの強さを発揮しましたが一歩及ばず。国学院の粘りはすごかったです。東京国際はヴィンセントが欠場したのが響きました。エースが複数いて、プラス総合力が問われる出雲になってきました。

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