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五冠達成!!

駒澤大学、出雲駅伝・全日本大学駅伝、優勝おめでとう!

改めて、長年応援してきた、このチームの現在の活躍を振り返って、来春の記念すべき第100回箱根駅伝への期待を込めたいと思います。

今期の好調の理由

1.何と言っても選手層だと思います。駒大大八木イズムが築き上げたチーム育成手法はエースを要とする「ピラミッド型」と言えます。かつての藤田(現監督)、中村、神谷、宇賀地、村山、そして田澤といったような誰もが認めるようなエースを"見える化"して育て、そこを目指す二番手、三番手を作っていく方式です。そこで重要なのが、二年生・三年生あたりで成長する中核を担う選手が揃うということです。従来の駒大は、このピラミッドの底辺が10人前後でギリギリの戦いを凌いできた感があります。ここが一気に広がったのです。重厚な大ピラミッドが形成されているのです。逆に青山学院は「だんご集団型」で、横一線で切磋琢磨させて仲良し集団の全体レベルを引き上げる方式。それぞれに一長一短があります。ここ数年、どこかの区間で綻びが出て、失敗してしまうことがありましたが、今回の全日本は修正されています。原監督も、打倒駒澤で燃えているようで、ち密な采配にシフトした感があり要注意です。

2.駒澤から世界へ大きく羽ばたく選手へ。駒大陸上部の練習のグループは、S・A・B・Cの4チームに分けて練習しているそうで、Sチームは、世界を目指して実業団の田澤選手などの卒業生も交えての練習が行われています。Aチームはレギュラークラスのチーム…、といったように目標を定めた練習が積まれ、これらの環境を目指して向上意識の高い選手が入学し、相乗効果でレベルアップにつながっていると言えます。今年度からは、大八木総監督がSチームを専門に見れるようになり、この図式が強まっています。この将来を見据えた効果は、先ほどのMGCパリオリンピック選考会でも、かつての卒業生の其田、二岡、小山、大塚、西山、中西、山下の7名がエントリーされ、7~8年を経てもなお、世界を目指す選手が育っていることを証明してくれています。

3.自らが考えて全体を視野に入れる。駒大のピラミッドシステムは、上に立つほどに自覚と責任が増し、自分の位置が見え、自己の要求を越えて総合力を目指す意識が高まる利点があります。そのために仲間をリスペクトして大きな失敗のリスクが少ないのです。逆に、なかなか上達しない選手は諦めてしまう壁があります。今年度の鈴木芽吹キャプテンは、その壁をなくすように呼びかけ、話し合い、仲間同士で考えて総力戦で戦う意識改革が進んでいるように思えます。青山、並木といった歴代主務のマネージャーの支えも大きく、地道に努力を積み重ねて開花した佃(つくだ)、円(つぶら)、今年の全日本の赤津選手の1区の走りなどは、「やればできる」全員駅伝の象徴とも言えます。

4.細やかに変化を見抜くコーチング。全体の総力の戦いとは言え、走り出せば孤独な世界、過酷な走りの中での心と身体は弱いものと思われます。その変化を見抜く周囲の目が大切です。今年度の選手起用は、特に石橋を渡るような藤田監督、大八木総監督、諸コーチ陣の細心の采配が光ります。全日本の区間エントリーでは、1年生が多数上がっていました。それだけレベルが近づいている表れですね。しかし、結果は4年生の活躍が目立ちます。とても重要な1区に赤津選手を使ったところは、コーチ陣の現場の冷静な眼力の賜物と思われます。藤田監督が「赤津は絶対に大崩れしない」とコメントしています。外部のどんな詳しいファンや評論家も予想出来ない世界です。赤津選手の背後には、ベテランの花尾、唐澤、復活してきた白鳥などの4年生が控えていて、1年生の出番は来季以降に持ち越しの様相です。

ハコネに向けて

以上、見てきたように駒大の総力戦の体制は出来つつあります。この二か月間は、青山のように一端、横一線にリスタートして、当日の心と身体が仕上がったベストな形で、100回記念の箱根を迎えて欲しいと期待します。

 

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