情報分析研究促進開発機構

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「はにはに」な「Wind」

2004年07月16日 01時26分42秒 | 世情雑感(サブカルチュア)
 週末地方局深夜枠(最近では、一概に週末と見えないが)においてアニメ番組を放映している事は周知の事実である。もっとも、その視聴率たるや微々たるものではあるし、知名度もキー局がゴールデンタイムに放送しているものに比べれば知っている者なぞ殆どいないと言う状況であろう。しかしながら、この週末地方局深夜枠というものは存続し続けている。何故か?それはそれを満たす需要と言うものが明確に存在しているからであろう(さもなければ資本主義社会において成立し得ないだろう)。
 この週末地方局深夜枠は基本的に13話構成(3ヶ月)である。その中でしばしば出てくるものが年齢制限仕様のゲームをアニメ化したものだ。現在(7月~)においては「アニメ魂」という番組における「月は東に日は西に」(通称、はにはに)と「Wind-a breath of heart-」であろう。無論、このような番組をやっている事にいまさら疑問を差し挟むのも難であろう。遥かさかのぼれば「同級生2」やら「下級生」、「To Heart」、「こみっくぱーてぃー」やらが存在していたし、つい最近でも「グリーングリーン」や「君が望む永遠」、「D.C.~ダ・カーポ~」の存在を指摘する事が可能である(そう言えば「らいむいろ戦奇譚」というものもあった)。
 これらの作品が毎期のように登場してくるのは一重に視聴層がある意味において保障されているという安心感があるのかも知れない。基本的にアニメ化されると言う事は「らいむいろ」のように当初からコラボレーションが考えられていなければ人気があったからに他ならない(アニメ化されるそれらの作品は多くがPSやDCに移植されている)。つまり、それなりの視聴率は稼げる可能性があると言うことだ。もっとも重要なのは視聴率ではない。このようなアニメ作品は後のビデオ化やDVD化によって投資を回収している面がある。このような年齢制限仕様ゲームに没入する人々は得てして、その作品に関連するものすべてに対して購入すると言う性癖を有する者が多い(その作品が持つ「世界観」を全て自分のものにしたいのかもしれない)。是を考えるならば、まさに市場は保障されているといっても良いであろう。
 「月は東に日は西に」そして「Wind-a breath of heart-」それらの作品は既に年齢制限仕様ゲームと言う市場において成功を修めたといって良い。ならば、アニメでも成功するのではないか?至極最もな発想であり、それらが資本主義的な要素と結び付くことによってこの週末地方局深夜枠というもは支えられているのかも知れない。