VOL2 わ・た・し流

おとぼけな私ですが 好きな本のことや 日常のなにげない事等 また 日々感じたことも書いていきます。

GYAO!を惜しみながら

2023-02-14 20:36:32 | ドラマ

もう~ い~くつ寝~る~と~♪

GYAO!とお別れ(´;ω;`)ウッ…

で、色々タイトルとレビューを見ては

ちょこちょこ視聴。

今、「ブラッシュアップ・ライフ 」 アニメの

「魔道祖師」「最強陰陽師の異世界転生記」

中国ドラマ「陳情令」視聴中。

それから、韓国映画「8番目の男」「王の預言書」

を見ました。

韓国映画はGYAO!あってこそ見る事が出来たと

感謝に堪えません(^O^)

この二本は  私好みのジャンルではないけれど

良作だと思いました。

「8番目の男」は ほぼ有罪が決まっている被告の

裁判に、初めて 民間から選んだ陪審員を呼び

簡単に陪審員制度のデモのつもりで行なう・・

予定だったのに  思いもかけないハプニングが

おこり  ついには・・・というどんでん返しが

おもしろい作品。

はっきり言って 内容を聞いても そんなに

興味をひかれない類の作品だったけど、

レビューを信じて 視聴しました。

韓国映画は 見終わった後 じんわり心にしみる

作品が多くて 私は好きです。この映画も

見終わった後  劇中のキャラクター一人一人を

好きだな~~と思いました。心地良い余韻が

残ります。

 

「王の預言書」は 衣装と風景が強く印象に

残りました。

あと、劇中劇の見せ場が取り分け素晴らしい。

一般庶民の衣服は生成りで  再現がとても

実際の朝鮮時代の衣服っぽいけど  生地が

木綿ではないのかなあ?

風合いがとても美しいと思いました。

どちらの映画も  出演者のお一人が  撮影後に

亡くなられている  追悼の作品でもあるようです。

 

話は変わりますが  Wi-FiでauTVが見れるのを

思い出しました。

2階で主人が見ていたけど、足を悪くして

もう2階にはほとんど行きません。

だから TVを買ってきて 線を繫げば見られる。

Wi-FiのauTV契約がそのままになっているので

ちょっとトライしてみます。

ちなみにWi-Fiは 娘の口座から電話も含めて

落ちているので、それも問題無しです。

 

うまくいくといいな🤗


桃花徒然 その92

2023-02-13 12:36:39 | 永遠の桃花

枕上書 番外編より

 

三年前 魔族の始祖 小かんが羽化して後、魔族は

七つの支族に分かれた。小かんの配下にいた

七人が それぞれ 自分の一族を引き連れて、南荒の

一画に住み着き  そこを統治するに至る。以後26万年

の長きにわたって 七君並立時代となった。

しかし 小かんという求心力を失ってしまった為に

この時期 魔族は結束を欠いていた。B上神勢力に

加担して 何らかの利益を得ようとの思惑があったに

しても 支族同士が 境界線で揉めていて

それどころではないというのが現実であった。

そして、ようやく内部抗争が落ち着き、

すわ 参戦を・・・と思った時には 戦争は終わっていた。

しかも、戦後の「責任追及」の扱いについて

帝君は 彼らに極めて深い教訓を与える事になった。

反乱の中心になったB上神一派は一人残らず誅殺された。

鬼族と妖族のうち  参戦した者も 戦いを支持した者も

一族はすべて誅殺され、たった七日のうちに

反乱軍とその加担者一族の血で 西荒の大地が染まった。

 

その 残虐極まりない行為は  魔族を震撼とさせた。

反乱への動きはこうして 息をひそめていった。

噂によれば、神族との「章尾之盟」の原本は

蒼之魔君によって破られたが  帝君の容赦ない粛清

を目の当たりにして 蒼之魔君はひっそりと丁重に

原本を修復した・・・らしい。

 

いずれにしても ハ荒は 三年前に墨淵が統一した時に

戻る事ができた。

しかし、神族の中では再び  問題が持ち上がって来た。

終戦の翌月、ある神君が  長老団に 神王を弾劾する

書類を提出した。

弾劾書は  実に明確に、 帝君の功績は讃えられるも

鎮圧手段は あまりにも残虐であり、行き過ぎている。

B上神については 死罪は当然であるが、鬼族と妖族

については B上神にそそのかされて加担しただけである。

しかも  心底悔いて降伏書を差し出したにもかかわらず

全て 誅殺した事は慈悲心のかけらもない残虐行為である。

西荒、北荒の地には 屍が百万以上。

流れる血は 河の如く この屍の山 血の海は まさに帝君の

不仁の心の現れである。

神王においては  心は不仁であってはならない。

この為 天下の承服を得る為にも、帝君には  自ら神王の

位を明け渡して頂き  神族は仁王を新たに選出すべき

である。  と。

 

弾劾書を受け取った長老たちは密かに討論し、

17対3という結果を持って  帝君の弾劾を可決した。

 

下々の神仙たちは状況を飲み込めなかったが

位の高い神仙たちには  おおよその察しはついた。

おそらくは A上神と長老団の自作自演であろう・・と。

反乱軍はいなくなった。長老たちはもう帝君の采配を

必要としない。帝君の強力な手腕とハ荒での威信を

持ってすれば、このまま帝君が神王に収まっては

自分たちの出る幕はない。

帝君は不仁であるとして弾劾し、仁ある人物こそ

神王に相応しい・・・

と、 いかにもそれらしく天下の承服を求める・・

 

この弾劾を 帝君がどう受け取るか、皆  内心は

戦々恐々としていた。

何と言っても  「恩を仇で返す」にほかならない。

それも、あまりにも あからさまなやり口で。

帝君の激怒は避けられないであろう・・と。

しかし、一方で 帝君は孤高な人物であり、これまでも

野心を持って権力の座に居座る事はなかった。

帝君の持つ力は強大であっても。

 

墨淵が天下を統一した時も 自分の配下には二十数名の

忠実な神将と数十万の私兵のみで、戦い後には武装解除

して 碧海蒼霊に隠居し、神将たちも武装を解いて

引退した。その後  碧海蒼霊で兵士を置いている話も

聞かない。

 

帝君が身を引く可能性に賭けて見るのは悪くない。

そして 今回の戦いにおける兵士たちは皆 神族の

兵士で、帝君によって 鉄壁の軍に鍛え上げられた

けれども 帝君には属していないのだ。

 

長老たちは綿密に意見を交換しあった。鉄壁の軍は

自分たちにあるから B上神のように帝君が反乱を

起こしても それほど恐れる事はない。

しかし、 もし玉殿の中で 激怒した帝君と対峙したら

・・・自分たち一族はひとたまりもないであろう。

その為、弾劾票を投じた十七人は 病気を理由に

自宅に引きこもり 密かに守りを固めた。

 

長老たちが 息を潜めて五日たっても、

帝君が玉殿に現れる様子がなかったので 

不安になった皆が探し回った結果

十三天自体が閉ざされていることがわかった。

最終的には 昼度樹を守っている霊樹仙君が

玉殿にやって来て 帝君からの伝言を述べた。

 

曰く「権力争いがしたければ  すれば良い。わざわざ

弾劾書を持ち出すなどの 真新しい洗練された策を

用いるとは なかなかご苦労な事。と帝君は仰った。

貴方たちに付き合う気にもならないので 碧海蒼霊に

戻る事にした。と。

そうそう、今後、仮に天が崩れ 地が裂けようとも

皆様には 二度と 碧海蒼霊に来て自分を煩わせる事

の無いように、とも仰っていた」

 

長老たちは皆 罰が悪そうに顔を歪めた。

気まずさの後に怒りがこみ上げ、中には

気を失いそうになった者までいたが

その矛先を向けるところがないのだった。

帝君に向けるなどはあり得ないし 使いでやって来た

霊樹仙君に怒るわけにもいかなくて、結局は

自身で収めるしかなかった・・・

 

ところで、情報通の折顔上神は  皆が九重天で

帝君を探し回っていた頃 碧海蒼霊の入り口で

帝君を待ち構えていた。

案の定、帝君は碧海蒼霊に帰って来た。

 

折顔上神は 帝君の前に立ちはだかり

「賢兄、こんなに簡単に負けを認めるのか?」

帝「負け?」門を開けながら答える。

「面白い事を言う。私の辞書にそんな単語は

存在しない」

帝君が負け惜しみを言っていると考えた折顔は

帝君の後をついていった。

「老いぼれたちは 私欲に溺れているだけで ハ荒や

神族の事を真剣に考えてはいない。ただ  貴方が

神王の座に居続けると 自分たちの権力を誇るのには

不便だと思うだけの事」「狡猾な老いぼれどもめ、

貴方に乾元の陣を差し出させ、軍隊を無敵な物に

してもらったのに その軍隊を  貴方の追放手段に

使う手札にしようとは。

それにしても、一か月も経たないうちに 貴方の権力を

奪うとは あまりに早すぎる。えげつない行為では

ないか」

帝君は  門を開けると真っ直ぐ中に入って行く。

帝「うん」「彼らは 確かに あまり急ぐ度胸がなかった。

だから、少し  手助けをしてやった」

適当なふうをよそおい更に言う。

「多議神君が書いた弾劾書を  貴方も読んだでしょう?

なかなかうまく書けていると思わないか?」

 

 


桃花徒然 その91

2023-02-09 23:24:46 | 永遠の桃花

枕上書 番外編より

 

三族連合軍と 神族の戦いは49日間続いた。

49日目、神族は北荒を攻め落とし  B上神は大敗した。

反逆軍は 玉砕し  鬼族と妖族は  降伏書を差し出したが

帝君はそれを受け取らなかった。

首謀者のB上神 鬼君  妖君の首を蒼何剣で切り落とすと

三人の屍を  北海の海底に沈めた。

鳳九は 開戦の翌日には 碧海蒼霊に戻ったため

戦いを最後まで見なかった。帝君の気を散らせては

いけないと気遣っての事だった。

 

碧海蒼霊に戻った鳳九は  ある日 ゴンゴンと

畑の野菜に水をあげていた。戦いが終わって

帝君が戻る頃 丁度食べごろになるわ・・・

従者も一緒に 雑談を交わしながら手伝っていたが

鳳九「あの日  戦場で私と帝君が結婚式を挙げた

のは、帝君の策略でしょう?B上神が強固な

結界を築いて戦いが始まらない。でも 帝君の

結婚式ともなれば  神族の陣営に緩みが出来る

と思わせられる。

 もしかしたら B上神を誘い出す事ができる

かもしれない。帝君はそう考えたのでしょう?」

「結局  本当にそうなったわ」

 

従者は鳳九の言葉に ドキッとした。当たらずとも

遠からず。三族連合軍には 乾元の陣を破る力が

なかったため、籠城を決めこんでいたが  永遠に

その作戦を続けるのは不可能とわかっていたので

機会を狙っていた。

そんなことは百も承知。速戦即決の帝君としては

長期戦など眼中にない。

B上神の性格は 自信過剰で頑固でせっかちだ。

その為、何度か軍営で結婚式を行い 儀式の時は

わざと 一時間ほど警戒心を解く時間を作っていた。

しかも  同時に 乾元の陣の攻略法を図面にして

B上神勢力の手にわたるようにした。

図面は勿論  偽物だが、見破られないほど 精工に

作られていた。

B上神はせっかちでも 幕僚たちは慎重だった。

幾度も議論を重ねたが 怪しいところは

見つからなかったし  スパイからの報告でも

陣営での結婚式は いずれも本物である事が

わかった。

それでも 幕僚たちのほとんどは 軍人ではなく、

文人だったので、慎重の上にも慎重な協議が

行われていたが  まさかの 帝君本人の結婚式

まで行われるという情報を得たのだった。

 

B上神にとって この情報は絶好のチャンス到来

と思えた。東華の結婚式をぶち壊せば 自軍の

士気も上がる!

彼は 幕僚たちの反対を押し切って  結婚式当日に

結界を開け 進軍を断行した。

 

従者は  鳳九が 戦に利用されたと思ったらどうしよう

と 勘ぐってしまった。額にあぶら汗をにじませ

「帝后、帝座・・帝座は 決して 貴女との結婚の

儀式を利用してB上神を誘い出そうとしたわけでは

ありません。結果的に儀式は そういう役割を果たし

ましたが、その事で帝君を誤解なさらないでください」

「貴女が初めて戦場に行った時 軍人の結婚式を

とても羨ましい と言ったので、帝座はその時から

準備を始めていました。三十三天にある天樹之王

まで掘り起こして北荒までも運び・・・」

 

鳳九は  吹き出して 従者の言葉を遮った。

「そんなに緊張して どうしたの?私は 彼が私を

利用したなんて考えた事もないわ。もし 彼らを

誘い出すだけなら 配下の重臣に挙げさせても同じ

効果があるでしょう?天樹之王を運んでくる必要

もないし。彼は八荒の尊神、この天下の大黒柱よ」

「貴方は存じないけど、26万年後でも 帝君が太晨宮

にいさえすれば  天地間の四族は 誰であろうと

勝手はできない。私が敬慕し、崇拝したのは

単に男女の情愛しか求めない神ではなかった。

彼は この世の全てを肩に背負っているという事を

私は最初からわかっていたわ」

従「帝后・・・」

 

赤い衣の少女は  顔を上げて 遠くの空を見上げた。

まさに北荒の方向だ。

「帝君は私に  彼のできうる最高の事をしてくれたわ

 以前  私は 26万年後の帝君こそ最高の帝君だと言った

けど、あれは間違いだった。

どんな時の帝君でも 最高の帝君なのよ」

 

従者は ようやく理解した。この八荒の中 

帝君に恋慕する女性がこれほど多いにもかかわらず

唯一 この少女だけが帝君から特別な扱いを受けられる

のかを。

美しいが 妖艶ではなく、聡いが 狡くはない。

理や義をわきまえて  良く人の心を察する事ができる。

八荒の中において  彼女のように帝君の意にかなう者

 帝君に見合う者は  他にいないかもしれない。

従者は 無意識に微笑んだ。なぜだか嬉しさが

こみ上げて来たのだった。

 


猫に指圧とマッサージ

2023-02-07 11:06:40 | 日記

元気君が  体調不良で 少しほっそりした。

吐き戻しと  尿の出にくさ。

本当に  悩むわ🤦‍♀️

病院へ  とも思ったが  以前  友人が言っていた

お金の問題が・・・

内蔵が悪くなっていて インシュリンの投与が

必要、と言われ  10万円かかった。

勿論一回で済むはずもない。

ご主人は  いくらかかっても良い と言ったけど、

結局3回位で  断念したとかで、後は自然に任せた

らしいです。

あまり突っ込んで聞くのも気が引けて・・・

で、我が家の場合  臆病で小心者の元気は

病院に行くのさえ ストレスになるだろうし

検査 待ち時間、移動 投薬  

どれをとっても 大変。しかも  確実に衰弱していく。

ならば・・・(もう 本当にこれは 自分だけの判断)

老後をどう過ごさせてあげたいか

究極の選択。

まずは  ツボ押し   次はエサ選び

私は なぜか知らないけど、大まかなツボなら

身体を触って  スポッと指が入るところを探ると

そこが  ツボ   という事がある。

勿論  ツボの本は読み込んでいますが、全部頭に

入れられるほど覚えは良くない・・・

で・・  元気君の脊椎に沿いながら あちこち触って

ツボらしき位置を見つけ、優しく刺激する事を

繰り返して見た。

母が昔  お灸をすえていたので 胃腸  腎臓の場所は

ほぼ見当がついた。

それらしき位置に 指が入る場所がありました。

元気は 何か感じるらしく、嫌がらずに触らせて

くれます。

ほどなく トイレに行って  無事  排尿。

しばらくマッサージ続けてあげよう💖

エサは  喜んで食べるから と 一般食の缶詰を

頻繁にあげていたけど、高齢猫用のパウチに変更

してみました。

これでしばらく様子見。

夏の ノミ騒動では  トロイ君がひどい目に遭いましたが

今はすっかり元気になったトロイ。

かわりばんこです。

もう今年13歳。人も犬猫も  健康管理大事ね・・・


桃花徒然 その90

2023-02-04 22:50:10 | 永遠の桃花

枕上書 番外編より

  帝君と鳳九の結婚式の最中

いきなり 敵軍が結界を解いて攻め寄せて来た。

 

大河の向こう岸に整列した三族の連合軍は

ざっと見積もっても百万以上いる。

そして、岸辺に陣取った先鋒隊は 数千の

獰猛な妖獣を従えていた。

獣たちの彷徨が  天を震わせる。

王台の下  天族の兵士たちはすぐさま反応し、

体制を整えた。

 

鳳九は急いで帝君の手を取ると 

高台から降りようとしたが 帝君は落ち着き払って

「怖がらなくて良い」というと  蒼何剣を手に取った。

刃に手を滑らせると  赤金血が刃を伝う。

時を同じくして 敵軍は  進軍のサインを出し

獣たちが  一斉に河を渡り  こちらへ向かってくる。

その時、帝君が手を振るや否や  蒼何剣は千年の巨木

程に肥大し、それが瞬時に  千本の剣に変わると

岸に整列して  堅固な結界を築いた。

そして

先陣を切って突撃して来た獣の幾匹かが  剣の刃に

触れたとみえた途端、赤金血を吸った刃に無惨に

切り刻まれてしまった。

 

鳳九は ただただ圧倒されて その堅固な結界を

見ていた。

次々と突進して来た獣たちは もれなく刃に

かかって  結界の境界はあっという間に

血の海に変わり  累々と屍が連なっていった。

 

鳴蛇に乗って中空に浮いていたB上神は

その光景に怒り狂って、ありったけの力で

法術を繰り出したが  結界はびくともしなかった。

それでも 鳳九は気が気ではない。しかし

帝君は  まるで何事もなかったかのように

再び  昼度樹の杖を掴んだ。

「!あ・・貴方は  まだ結婚式を続けるつもりなの?」

帝君は落ち着き払って心配している鳳九をなぐさめ

「怖がらなくても良い。十五分もあれば 全ての儀礼を

円満に終わらせる事ができる」

結界に目をやってから

「今回は  途中で問題が起きたりしないから」

鳳九「だ・・だけど・・」

 

帝君は  冷たくなった鳳九の手を握り  安心させる

ように「怖がらなくて良い。私がいる」と言った。

「私が  大丈夫 と言うのだから  大丈夫だ」

 

鳳九の手が ほんのり温かくなったところで

帝君は兵士たちの方に向きなおると

昼度樹の杖を高く掲げて 一振りした。

杖の先から  金色の光が飛び出して 瞬時に

戦場を覆いつくす。

そしてその光が散ってしまう前に

「整列!」という号令のもと  四方の天空から

猛極獣に跨った騎兵隊が姿を現した。

いづれも鉄の甲冑に身を固め、中空に跪く姿勢を

とって 神王に服従の礼を尽くす。

地上では 大音声を上げ  兵士たちが八つの陣営に

分かれて 乾元の法陣を組んだ。

戦旗が風にはためく。戦いの準備は整った。

 

帝君は 何事もなかったかのように整然と神樹に

向かい  儀式の続きをおこなった。

「白家の鳳九  聡明にして明るく、天から授かった雅あり。

深く我が心を捉えたる。  夫婦となりて 今生を共に生きる

事を深く決意し  結んだ手を決して離さないと誓う」

 

誓いの言葉が終わると、天樹から 柔らかな七色の光が

発せられた。繁った葉の間から神冠が現れる。

数羽の美しい小鳥たちが  天樹の花で編まれた神冠を

くわえると  ゆっくりと帝君の前に降りて来た。

帝君は  神冠を受け取ると

「昼度樹の趣味は 悪くないようだ。この神冠は

なかなか良く出来ている。そうは思わないか?」

と言った。

このような状況で冗談を言える帝君に敬服しながらも

目は  華美で端麗な神冠に注がれ  鳳九は胸が一杯に

なって  言葉を失った。

帝君は 鳳九に近づき  神冠をかぶせた。

神冠が降りた事で 天樹が 神后を認めた事になる。

兵士たちは 一斉に兵器を突き出して敬意を表した。

 

帝君は 鳳九の背後に立って彼女の手を 昼度樹の杖に

添え 「彼らの神后になったなら、この 最後の戦争

の始まりを  貴女が指揮する事にしよう」と言った。

そうして、杖を 大きく右に振った。

 

進軍ラッパが鳴り響き 蒼何剣の結界が解除されるや

「進攻!!」という叫びをあげて 兵士たちは戦いを

開始した。