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クリスマスの魔の2分間

2005-12-28 | 読み物

庄内平野から鳥海山を望む

 クリスマスの12月25日午後7時14分ごろ、山形県の日本海側である庄内平野が広がる余目(あまるめ)と云う場所で、秋田発新潟行き上り「特急いなほ14号」(6両編成)が脱線、前3両が横倒しとなり、土手下に転落し乗客5人が死亡、運転士ら33人が重軽傷を負い、病院に収容されると云う大惨事が発生しました。事故当時、現場付近は強風が吹いており、予期せぬ突風で車体が浮いて脱線した可能性が高いとのこと。
 「特急いなほ14号」に異変が発生したのは、定刻より68分遅れで最寄の停車駅である酒田駅を出た6分後。現場近くの第2最上川橋梁(全長627メートル)付近通過直後と見られ、JR東日本新潟支社指令室のモニターが電力の供給停止を表示、その5秒後に供給を再開、しかし再びすぐに変電所から現場付近一帯への送電そのものがストップしてしまった。このことは車輪をレールに乗り上げるなどした「特急いなほ14号」のパンタグラフが架線から瞬間的に離れ、一旦は復元したが、残念ながら、脱線した「特急いなほ14号」の車両が架線を再び引っかけ架線を切断したために電力システムが異常を感知して、送電を停止したものと思われる。直後車掌が、周囲2キロを走る全列車に緊急停車を命じる「防護無線」を発し、JR東日本新潟支社指令室でアラームが鳴り車掌から携帯電話で大事故発生を知らせる連絡が指令室に入ったのは2分後の午後7時16分だった。この2分間の間に「特急いなほ14号」脱線、転覆したものと思われる。山形県警の調べによると、脱線転覆した「特急いなほ14号」には乗務員3人(運転士、車掌、販売員)を含む計45人が乗車していたとみられる。男性は31人で、このうち、死亡2人、重傷5人、軽傷19人、けがなし5人。女性は14人で、うち死亡3人、重傷2人、軽傷5人、けがなし3人、経過入院1人。また最も損傷の激しかった先頭車両(6号車)には、運転士を含む男性10人(うち死亡2人)、女性7人(うち死亡3人)の計17人が乗車。残る5両には、2両目に15人、3、4、5両目に各2人、最後尾のグリーン車には5人が乗車していたとみられ、けがを負わなかった8人はいずれも後ろ3両に乗車していた。また車掌はグリーン車の最後尾、販売員は4両目か5両目のデッキ付近にいたとのこと。事故が起きた場所は、若かりし頃、「いなほ」「白鳥」「日本海」や「もがみ」「月山」と云う名の列車に乗って何度も通ったことがあります。実際、今月の始めにも同じ時間帯にその場所を通りました。冬は確かに風が強く地吹雪などが起きたりする気候的には厳しいところですが、いままで最上川の鉄橋の付近で今回のような事故が起きたなんてことは全く聞いたことがありませんでした。春や夏になると「蝉しぐれ」にイメージされるような「緑の風」が吹く長閑な田園風景が広がるとても素敵なところです。日本一の折り紙がついていた庄内米のササニシキ(旧山形県東田川郡余目町産)もこのあたりが産地でした。私達一般人にとって、電車に乗ることは、日常的なことであり、そんな日常的なことで何故?命を落とさなければいけないのでしょうか?決して冒険の旅に出る電車に乗ったわけではなく、ただ愛する人に会いに行くだけ、家族に会いに行くだけ、仕事をしに行くだけ、ただそれだけのこと。それって日常的なありふれたことのはずです。今回、多少天災と云うニュアンスがあるとはいえ、もうこのような不幸な事故が二度と起こらないように再発防止の対策や工夫をお願いします。

 

参考:JR東日本 

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