昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

ポエム・ポエム・ポエム ~正午編~ =おのこ と めのこ=

2018-11-02 08:00:00 | 
その昔、おとこは 北の果てに生まれる
その昔、おんなは 南の果てに生まれる

その昔、おとこは
裸馬のたてがみを掴み 疾風の如くに走った
その昔、おんなは
慣れぬ自転車のハンドルを握りしめ  走った

その昔、沖に浮かぶ舟より 
泳いで帰れ!と
海に投げ込まれた おんな

その昔、沖に流れた舟を 
必死の思いで追いかけて
大波にもまれた おとこ

海の水の流れは いつか、溶け合う

前世よりの 縁は深く
太古よりの 流れは強し
                       


=背景と解説=

友人の結婚式用に書き上げた作品です。
さすがに、読み上げることがためらわれました。

その後すぐに、北海道出身の女の子と知り合い、私自身が九州の出身ということもあり、「南と北だね」という彼女の言葉で、この詩をプレゼントしました。
コロコロとよく笑う子で、喜んでくれました。
と思っていたのですが、わたしより五つか六つ下(未成年)の子でしたが――大人びた子でして、タジタジでしたよ――「お子ちゃまね」と感じたようです。


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