昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~ (六十七) 三

2013-10-12 16:20:28 | 小説
(三)

暑い夏の盛りが過ぎて、やっと小夜子の念願が叶う時がきた。

「小夜子。来週の土曜日の午後、バーベキューをするそうだ。
この間誂えた振袖姿を見せてやってくれ。

奴さんたち、腰を抜かすぞ。
この間芸者遊びの接待をしたら、もう随喜の涙ものだった。

嬉々として、野球拳にはまり込んだよ。
どうしてあんなに、アメリカ人てのは助平なのかな。
あいつらだけじゃないか、助平というのは万国共通だな。

しかし女はいかん、どうにも威張ってる。
というか、男がだらしないのか? ひょっとして。

レデーファーストとかなんとかいって、何事も女を一番にとしている。

席に着く時でも、男が椅子を引いて女を裂きに座らせている。
車に乗り込む時なんかも、まず女だ。

だから、ぶくぶくと太るんだ。
若い頃にはスタイルがいいのに、結婚すると途端におでぶさんだ。

まったく、情けない。」



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