<川は流れる>

Reiの好きなこと、ここだけの話

「Player」2

2008年09月10日 | ジュリーインタビュー

-ロンドンの街の雰囲気に影響されたってことはなかったですか?



J「僕は、録音に全部立ちあったけど、歌いれの時はメンバーは自由時間だからあちこち行ったようですね。「あそこはすごかった」とか、服装が急にガラッと変わってきたり。メイクしてきたりとかしてね(笑)。日本じゃ絶対しないと思うような人が、キングスロードで、カラースプレーを買ってきて髪の毛を染めてみたり(笑)ずいぶんその気になってたみたい。今のロンドンの音楽ってすごい過激でしょう。」



-そうですね。



J「コンサートなんか見に行っても、ぼくらだけ観光旅行に来たみたいな雰囲気でみんなにシローい目で見られる感じで「やはり、こらあかんわ」と(笑)。」



-何のコンサートに行ったんですか?



J「レインボー・シアターにクラシックス・ヌーボーを見に行ったら、ステージよりも客席に来ている人たちのほうが派手なくらいで、アダム&ジ・アンツの親衛隊のインディアン・ヘアの人たちとか、ドラキュラの格好した人とか、コンサートが、一種の社交場になってる感じで、ステージはデビット・ボウイなんかの感じのものだし、驚くようなものはなかったけど、客席のすごさにはびっくりしましたよね(笑)」



                                                        



-ロック・パイルのビリー・ブレムナーがレコーディングに参加していますが、最初はデイブ・エドモンズを使うつもりだったとか。



J「アルド・ボッカにストレイ・キャッツのギターを使いたいとか・・・いろいろな要求を出したら、ストレイ・キャッツはヨーロッパツアー中だからだめだと。デイブ・エドモンズは大丈夫だろうと言ってたんだけど、お母さんが亡くなって田舎に帰っていた時で、連絡はついたんだけど「今はそんな気分じゃない」と断られて、BBCのテレビで、ロック・パイルのレコードが出来上がるまでのドキュメント番組で、ビリーがけっこうリードを弾くのを見てたから、ビリーにしようということになって・・・・。



彼は最初あがっちゃったらしくてね。なにしろ外国人がズラーっと見てるわけでしょう?(笑)「できればカラオケを持って帰って練習してきたいんだけど」なんて言い出した。で、「これはイカン」とアレンジャーの伊藤銀次が「こうやったらどう、ああやったらどう」なんて説得したりして、でもビールを飲んだりしてるうちにうちとけてきて、スタジオの中でやらないでブースの側で腰かけて、ラインでつないで録音した。みんな虎視眈々とした目つきで見てるから、やりにくかったでしょうね、たしかに(笑)。



いわゆるスタジオ・ミュージシャンじゃない人だから。「バイバイジェラシー」は、もろロックパイルをまねした曲で、ビリーが歌っていた曲なんです。」







-ハートですか。



J「そうそう。これ聞かしたら怒るかな、とか言いながら聞かせたらうなづきながらニタっとしてくれたんで、「しめた」と思って「好きなように弾いてください」と言ってやってもらったら、日本で録音したのとぜんぜん違うフレーズを出してくれた。」



-「渚のラブレター」と「バイバイジェラシー」は、LPに入れる時にレコーディングしなおしたんですか?



J「音源は日本で録ったのですけど、むこうでトラックダウンしたんです。「バイバイジェラシー」はギターを差し替えて「渚のラブレター」は違うテイクのボーカルが入ってます。ミキシングが違うだけで、ぜんぜん違う歌に聞こえるのは不思議ですね。」



-他のミュージシャンは使わなかったんですか。



J「ビリーは大成功だったんだけど、失敗もありました。「バタフライムーン」では、レゲエぽい演奏をお祭り騒ぎふうに仕立てて、アメリアッチ風のトランペットを入れようと言うことになって、ミュージシャンを呼んだら、これが又ド下手な人でね。「これはキーがやりにくい」とかなんとか、ぶつくさ言う(笑)。仕方なしに、とりあえず吹くだけ吹いてもらって、後で消して、かわりにシンセサイザーを入れましたが、ロンドンにもド下手なミュージシャンがいるんだってことがわかりました(笑)。」



                                                    



まだまだつづきます。[E:upwardright]



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