今日は田舎の作業場で制作の仕事。チラシをデザインするだけなのに進まない。イメージがわいて来ない。たった30文字程度のテキストをどこに置いたらいいのかが分からない。どの写真をどこにどう配置したらいいのだろう。色は?大きさは?ああー、時間だけが過ぎてゆく。
目の前に時計。あと30分もしたら娘が学校から返ってくる。あー、あと30分したら娘たちをピアノ教室へ送らなければ。あー、迎えに行かなければ。もうご飯の支度をせねばならない。いや、朝からお皿も洗っていない。見たくない。周りは今作るべきイメージの感覚を阻害する「現実」ばかりだ。
全く集中できない。目の前のIllustrator。レイアウト画面は3時間変わっていない。締め切り時間だけが確実に迫ってくる。そんな切羽詰った私に子どもが話しかけてくる。「なにしてるの?」冷静に答えられない。「ごめんね、今話しかけないでね。仕事を辞めるから片付けるまでちょっと待っててね」。「うるさい!」と怒鳴りそうになる自分をぐっとこらえて、静かに子どもに話しかける。右脳と左脳の脳みそがぐちゃぐちゃっと混乱している。今にも泣き出しそうだ。今の私は、正常ではない。意識を現実に戻さねば。
仕事を中断して夕食作りに取り掛かる。トイレから出てきた娘に「ネギ入れていい」と突然話しかけてしまった。娘はきょとんとしている。私の頭の中では、今日の夕食のおかずが検討されていた。「鶏のムネ肉のネギ塩焼きにしよう」。私の心の中の言葉は娘には聞こえていない。当たり前だ。クリエイティブな制作に入った時、私には「論理的思考」がすっかり無くなっている。順序だてて相手に理解しやすいように言葉を補って話す、などという意識は吹っ飛んでいる。だから仕事は辞めた。仕事を片付けて夕食作りを始めたのに、言葉がすぐには戻らない。
クリエイティブな仕事を始めると、素の感覚だけになってしまう。相手を意識して理論立てて話すことができなくなってしまう。生み出すべきものと自分の感覚だけが重なり合う。意識が他に向かない。こんな自分が分かっているので、そういう時の車の運転や人と話すことには必要以上に気を使わなければと思う。普通ではない。そこにあるのは、自分の感覚と表現すべきイメージ、光や闇や空気や音、色の世界。
暮らしや子どもは、こういった感覚の世界から私を現実に引き戻す。
だから仕事は進まない。ここまで集中するのに相当時間がかかるのだけど。今日もやっとその集中する世界に入ったところで現実に引き戻された。それが現実。それが、今の私の生きている場所。今日もまた、集中力が途切れてしまった。何も考えない。考えるのはやめよう。
少し休む。まだ、6時間あるから。
※こうして「文章」が書けている時はまだまだ正常。「左脳」が動いています。本当に追い詰められた時、私は「言葉」をまとめることができなくなってしまいます。だから絵を描く。最近「文章」で仕事ができているのでそんなに追い詰められていないんだろうなー。ちょっと、寝よ~。
【写真】ということで現実に戻った私が作った夕食。鶏ムネ肉のネギ塩焼きとその他野菜たち。
とんさんち
目の前に時計。あと30分もしたら娘が学校から返ってくる。あー、あと30分したら娘たちをピアノ教室へ送らなければ。あー、迎えに行かなければ。もうご飯の支度をせねばならない。いや、朝からお皿も洗っていない。見たくない。周りは今作るべきイメージの感覚を阻害する「現実」ばかりだ。
全く集中できない。目の前のIllustrator。レイアウト画面は3時間変わっていない。締め切り時間だけが確実に迫ってくる。そんな切羽詰った私に子どもが話しかけてくる。「なにしてるの?」冷静に答えられない。「ごめんね、今話しかけないでね。仕事を辞めるから片付けるまでちょっと待っててね」。「うるさい!」と怒鳴りそうになる自分をぐっとこらえて、静かに子どもに話しかける。右脳と左脳の脳みそがぐちゃぐちゃっと混乱している。今にも泣き出しそうだ。今の私は、正常ではない。意識を現実に戻さねば。
仕事を中断して夕食作りに取り掛かる。トイレから出てきた娘に「ネギ入れていい」と突然話しかけてしまった。娘はきょとんとしている。私の頭の中では、今日の夕食のおかずが検討されていた。「鶏のムネ肉のネギ塩焼きにしよう」。私の心の中の言葉は娘には聞こえていない。当たり前だ。クリエイティブな制作に入った時、私には「論理的思考」がすっかり無くなっている。順序だてて相手に理解しやすいように言葉を補って話す、などという意識は吹っ飛んでいる。だから仕事は辞めた。仕事を片付けて夕食作りを始めたのに、言葉がすぐには戻らない。
クリエイティブな仕事を始めると、素の感覚だけになってしまう。相手を意識して理論立てて話すことができなくなってしまう。生み出すべきものと自分の感覚だけが重なり合う。意識が他に向かない。こんな自分が分かっているので、そういう時の車の運転や人と話すことには必要以上に気を使わなければと思う。普通ではない。そこにあるのは、自分の感覚と表現すべきイメージ、光や闇や空気や音、色の世界。
暮らしや子どもは、こういった感覚の世界から私を現実に引き戻す。
だから仕事は進まない。ここまで集中するのに相当時間がかかるのだけど。今日もやっとその集中する世界に入ったところで現実に引き戻された。それが現実。それが、今の私の生きている場所。今日もまた、集中力が途切れてしまった。何も考えない。考えるのはやめよう。
少し休む。まだ、6時間あるから。
※こうして「文章」が書けている時はまだまだ正常。「左脳」が動いています。本当に追い詰められた時、私は「言葉」をまとめることができなくなってしまいます。だから絵を描く。最近「文章」で仕事ができているのでそんなに追い詰められていないんだろうなー。ちょっと、寝よ~。
【写真】ということで現実に戻った私が作った夕食。鶏ムネ肉のネギ塩焼きとその他野菜たち。
とんさんち
なんて思っちゃいます。 ところで、「まったく集中できない 目の前のillustrator」ってちょっと詩的ですね! (スミマセン、まじめなお話なのに。)
詩的、でしたかー。
お、今度は詩を書くのもいいですね。ちゃれんじしてみよっかな!
それよりその前に、「目の前のIllustrator」なんとかしなければー。