11月28日 (水) 午後1時より不動講のお勤めを致しました。その時の法話です。
今日は心の鏡、心のバックミラーということについてお話したいと思います。
先日テレビを見ています時に、子供から、テレビを見ている時のお父さんの顔が怖いといわれました。自分としては番組を聞き洩らさないようにと思って、集中しているつもりでしたが、もしかすると周りの音をうるさく思っていたのかもしれません、怖い顔に見えてたようです。
自分の顔は自分では直接見ることができませんから、どんな顔をしているかわかりません。自分の顔を見ることがあるのは、朝髭を剃る時ぐらいでしょうか。それ以来朝は、鏡を見ながら口角を上げて笑顔の練習をしています。朝自分の笑顔を見ることもいいもので、一日気分良く過ごせることが多くなった気がします。
顔には気分の善し悪し、心のありようが喜怒哀楽の表情となって出ます。よく言われることですが、信号待ちをしている日本人の顔を見ると疲れているように見えるそうです。経済の停滞、政治不信、未曾有の災害、痛ましい事件や事故、将来の不安など数え上げればきりがありません。そういった世の中では自然と顔も曇ってしまっているのかもしれません。
顔が疲れているということは、心も疲れていることでしょう。鏡を見て顔を見る時には心も一緒にバックミラーのように写してみましょう。
十二月になり今年を振り返ることも多くなってきます。世の中の出来事を振り返るとともに、自分自身も振り返ってみたいと思います。心の点検をして、前方を見つめるとともに、後方確認も必要で、人生の安全運転を心掛けたいと思います。