天台宗 東明寺 たより

北九州市天台宗東明寺住職のおたより

ロシアのウクライナ侵攻

2022-04-09 16:39:41 | 日記
ロシアのウクライナ侵攻による凄惨な状況が毎日報道されています。

多くの命が犠牲になっています。平穏だった町は廃墟の姿です。

建造物等の回復は時間があれば可能かもしれないが、失われた命は戻らない。

奇しくも話題になったドラマの中で、主人公が「なぜ人を殺してはいけないか」という問いに

このように答えていた。

 「ただ秩序のある平和で安定した社会を作るために便宜上そうなっているだけです。
 「今は殺しちゃいけないってことになってますけど、一たび戦時下となればいきなり
  OKになるんです。それどころかたくさん殺したほうが誉められるって状況になる
  そんな二枚舌で語られるような適当な話なんですよ。
」(ミステリと言う忽れ)

まさしく過去の戦争や、このロシアのウクライナ軍事侵攻がそれを表している。

天台宗では
 「不殺生を説く仏教徒として、また、生きとし生けるもの全てが平和で安心して暮らせる社会
  の実現を  目指す天台宗徒として、いかなる理由があろうとも、暴力や生命を脅かす重大
  な人権侵害行為は容認  できません。」
と声明文を出しています。

仏教では、「一切衆生悉有仏性」「山川草木悉皆成仏」との教えがあります。
誰もが仏に成れるということですが、それは誰もが、生きとし生けるものが平等であるというこ
とです。だから相手の仏性(命)を奪うことは許されないことなのです。

このような惨劇を招いた罪は大きい。



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