不倫の館

今週は自分の席を暖める暇がない。

ずうっと出ずっぱりだ。
東京、溜池、御茶ノ水と行く場所も目的も違う。
残念なことに夜のほうのお誘いはないので、東京で飲むのは止めにして律儀にまっすぐと帰宅する。（あ、二日目は違った）

会議のほうも時間通りに終わってくれるので最寄の駅に着くのは６時と早すぎ。
７時を過ぎていれば行くところもあるが、この時間で立ち寄れる止まり木はすくない。

立ち寄る飲み屋さんはだいたい決まっている、数席のカウンターしかない小料理屋、常連だらけのスナック、深夜カラオケのスナック。こんなところだろうか、なにも言わずともいつもの酒がだまって出てくるのがうれしい。

それなりの客層を選んだ結果、これらの飲み屋さんに落ち着くのだがやはり中にはそりの合わない客もいる。
その店でしか会わないのにウマが合うお客もいる。

ところで先の小料理屋、ここにくる複数のカップルは実に怪しい。

店のオヤジに聞くとどのカップルも夫婦ではないらしい。かれらの会話も聞いているだけだが実に面白い。会社の上司との不倫、パトロンさんとお水、パパに親子でぶら下がっている関係も・・・おお、ここはまるで不倫居酒屋だ。

酔いも店次第、客しだいということだろうか。


恋する者や酒飲みが地獄へ落ちたら、天国は人影もなくさびれよう！
オマル・ハイヤーム　「ルバイヤート」