さて、先般速報した
樹脂標本の詳細をば。
今般手掛けている
和琴自然教室展示工事の展示物の中に入る
樹脂標本の確認に環境省の方と一緒に行ってまいりました
お邪魔したのは
「さっぽろ自然調査館」という会社です。
樹脂標本についての詳細は各自でお願いしたいのですが、
要は動植物等をエポキシ樹脂等に封入してしまうものです。
前回UPしたものの拡大版。
では、まずは材料。
展示するものを検討・決定し、採取します。
あ、当然その前に全体のプランニングがありますが・・・。
時期によって入手(採取)困難なものもあるので、
こちらではいろいろなものを在庫しているそうです。
ちなみに、乾燥はフリーズドライ方式とのことです。
チョウチョウなんかは、一旦バラバラにして、
翅はラミネートパウチをしてから、胴体・触角等々、
それぞれパーツごとに別々に保管してあります。
番号がふってあって、
あたかもプラモデルのように組み立てるそうです。
そして、形作りながら樹脂で固めていきます。
回転式やスライド式の場合はアクリルケースの中に作ります。
(回転式・スライド式の完成形は工事完了までのお楽しみ~
)
そのままのものはシリコンの型に入れて作ります。
完成後にシリコンの枠を外します。
ちなみに、シリコン枠は樹脂が染み込むため
5回程度の転用が限界とのことでした。
形を作って→乾かして→樹脂を流し込んで→乾かして・・・と
何段階も工程があります。
厚さにもよりますが、樹脂を3回~5回、またはそれ以上流し込みます。
形作りと樹脂、それぞれ乾燥に1日づつ掛かるそうです。
そんなこんなで、ひとつの標本が完成するまでに
10日~2週間くらい掛かるようです。
(ポリエステル樹脂だとすぐに固まるそうですが、
逆に使い勝手が悪いとのことでした。)
こちらは乾燥中~
ゴミが入らないようにケースをかぶせています。
で、このように完成~!
ぬぬ!ウチダザリガニ!
憎き外来種ですね!!
以上となります。
とても参考になりました
こちらで作製した樹脂標本は、
豊平峡ダムミュージアム 「ひふみみはなめ」、
シラルトロ自然情報館等々にあるそうです。
各施設については各自でお願い致します
(あ、冬期は閉鎖かも・・・
)