2月21日(金)
ちびちび読んでいた「女嫌いのための小品集」(パトリシア・ハイスミス 河出文庫)を読了。
ちょっと悪ノリに思えるものや珍味も混ざってるので、すこしずつ読むのが正解かも。
あらゆる種類の困った女たちが出てくるこの作品集と、「キャロル」みたいなきめの細かい女同士の恋愛ものを書く人が同一人物ってのがまたときめかせます。
この作品集の容赦ない“女嫌い(misogyny)”っぷりは、山岸凉子に似ている気がします。
違うところは、山岸凉子には“厳格な姉と奔放な妹”ものがいくつもあるけど、ある作品では姉をかばって妹を裁き、また別の作品では妹をしっかり認めるみたいになっていて、そこに作者のタフさや成熟を感じる点です。
慈悲と言ってもいい。
鋭すぎる冷徹さは共通しているけど、
ハイスミスには山岸凉子の“業(ごう)を静かに見つめるまなざし”や“人間を見捨てない心の厚み”のようなものがほとんどなくて、
だから一層厳しくてどうしようもなく孤独なかんじがするのかもしれません。
ちびちび読んでいた「女嫌いのための小品集」(パトリシア・ハイスミス 河出文庫)を読了。
ちょっと悪ノリに思えるものや珍味も混ざってるので、すこしずつ読むのが正解かも。
あらゆる種類の困った女たちが出てくるこの作品集と、「キャロル」みたいなきめの細かい女同士の恋愛ものを書く人が同一人物ってのがまたときめかせます。
この作品集の容赦ない“女嫌い(misogyny)”っぷりは、山岸凉子に似ている気がします。
違うところは、山岸凉子には“厳格な姉と奔放な妹”ものがいくつもあるけど、ある作品では姉をかばって妹を裁き、また別の作品では妹をしっかり認めるみたいになっていて、そこに作者のタフさや成熟を感じる点です。
慈悲と言ってもいい。
鋭すぎる冷徹さは共通しているけど、
ハイスミスには山岸凉子の“業(ごう)を静かに見つめるまなざし”や“人間を見捨てない心の厚み”のようなものがほとんどなくて、
だから一層厳しくてどうしようもなく孤独なかんじがするのかもしれません。