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私的コラム&雑記(&メモ)

Epic Gamesの日替り無償配布

2020-12-25 | ビデオゲーム

 Black Friday(11/27)からNew Year's Day(01/01)までは断続的にセールが行われるのは何処でも同じだが、Epic Gamesでは12/18~01/01にかけて日替りで1本ゲームソフトの無償配布が行われていることは特徴的だと思う。今回の投稿は、その日替り無償配布の内容が事前にリークされていたという話題。

 このリークされていたという話題自体は、情報元のRedditでの投稿のほか多数の個人Blogでも扱われている、今更感のある既報の話題なのだが、個人的に注目したいのは、すべてではないにせよEpic Games初出のゲームが多数を占めている点である。
 下の表は無償配布に登場した日付とEpic Gamesに登録された日付とをまとめたものであるが、Epic Gamesに登録された日付が無償配布に登場した日付の1日前であるゲームタイトルが非常に多くなっている(無償配布に未登場のタイトルについては登録すらされていない)。

日替配布登場日 タイトル Epic Gamesリンク Epic Games登録日
2020-12-18 Cities: Skylines Epic Games Link 2020-12-17
2020-12-19 Oddworld: New’n’Tasty Epic Games Link 2014-07-22
2020-12-20 The Long Dark Epic Games Link 2014-09-22
2020-12-21 Defense Grid:The Awakening Epic Games Link 2020
2020-12-22 Alien: Isolation Epic Games Link 2020-12-21
2020-12-23 Metro: 2033 Redux Epic Games Link 2010-03-16
2020-12-24 Tropico 5 Epic Games Link 2020-12-23
2020-12-25 Inside Epic Games Link 2016-07-07
2020-12-26 Darkest Dungeon Epic Games Link 2020-12-25
2020-12-27 My Time at Portia Epic Games Link 2019-01-15
2020-12-28 Night in the Woods N/A N/A
2020-12-29 Stranded Deep N/A N/A
2020-12-30 Solitairica N/A N/A
2020-12-31 Torchlight 2 Epic Games Link 2020-07-16
2021-01-01 Jurassic World Evolution N/A N/A

 Epic Gamesでは以前から週替り(毎週木曜日更新)でゲームソフトの無償配布が行われてきたが、そこでも数年前の古いタイトルに混ざって新作が数時間限定で配布されたこともある(例:8月に24時間限定で配布された『A Total War Saga: Troy』など)とはいえ『Cities: Skylines』(Steam登録日:2015-03-10)や『Tropico 5』(同:2014-05-23)といった具合にEpic Gamesでは初出というだけでゲームタイトル自体は数年前からある旧作である。言い換えるとリリース以来Steamで稼いできたゲームタイトルの販路をEpic Gamesに広げたことになる。

 ここからは筆者の邪推であるが、開発元や販売元がSteam以外での販売方法での売上/利益率の向上を模索しているのかもしれない。
 もともとSteamは割引率が非常に高く一部では賛否両論がある。例えば筆者のプレイしているBlue Byte開発/Ubisoft配給の『Anno 1800』もUPlayやEpic Gamesでは取り扱いがあるがSteamでの販売が中止されたが、同ゲームは2019年第1四半期の登場から今年10月まで$30を下回る価格で売られたことが無かった(今冬のセールでは概ね$20程度で販売されているが)。その点でEpic Games(こちらは別の意味で賛否両論あるが…)の方が相対的に割引率が低いためSteamなど他のプラットフォームからEpicに移るパブリッシャーもあるかもしれない。
 その上で、無償配布を行うとしたら、一見すると開発元や販売元にメリットは無さそうに見えるが、上記の例でいうと『Cities: Skylines』『Tropico 5』『Jurassic World Evolution』などは膨大な数のDLCが用意されており、通常の安売りで買っても本体価格よりもDLCの方が高価なぐらいのゲームなので、無償配布でユーザー人口を拡大→DLCを買ってもらって稼ぐということなのかもしれない。