Docker互換のPodmanが公開
Docker互換のオープンソースコンテナエンジン「Podman 1.0.0」が公開 - @IT
未使用なのでPodmanについてのコメントはしないが、メリットがよく解らないところ。
DockerはDocker社が開発しているが一応はオープンソースだし、Docker互換のコンテナエンジンは既にいろいろとある。いわゆるDockerイメージ(※通称)はOpen Container Initiativeにて公開されているので旧CoreOS(Red Hatが買収)のrktやGoogleが主導で開発しているKubernetesに含まれるCRI-Oなどはオープンソースの互換エンジンである。
記事を読む限りでは、デーモンを必要としないというのがPodmanの特徴とも思われるが、個人的には「デーモンを使わないことによるメリット」はあまり思いつかない。
そもそもコンテナ技術はchrootの隔離を高めたものなのでデーモンが必ずしも必要とは限らないが、各種の管理機構を実現するためにデーモンが動作することが多い。例えばDockerをデプロイするとdocker0という名称のLinux Bridgeが作られてコンテナはブリッジ経由でネットワークに接続されるが、IPアドレスをDHCPで割り当てたりホスト名で名前解決しているのはDockerデーモンである。これらを、別の技術で代替することは可能で、例えばホストeth0とdocker0とをフォワーディングしDHCP・DNSサービスを提供するソフトルーターをデプロイしてもいいだろうし、ホストeth0をdocker0に接続して外部のDNS・DHCPサーバーを利用する方法も考えられるが、前者は面倒だし後者ではコンテナのスケーラビリティーを活かせない。だからDockerデーモンに任せるのは手軽で理にかなっている。
AlexaやSiriにプライベートな会話を聞かれないようにする技術
Project Alias makes sure Alexa and Google Assistant won't hear a damn thing - TheRegister
正直に言うと、私にはこの手の技術の需要が理解できない。
スマートスピーカーは、「Hey Siri」「Alexa」や「Okay Google」といった特定の呼び掛けでコマンドを実行するために常に音声を拾い続けて待機している。しかし、もしユーザーが「待機している」と思っているだけで音声をGoogleやAmazonに送り続けていたとしても不思議ではないし、あるいは「聞き間違い」に近い誤認識によってユーザーが意図しないコマンドを実行してしまい、それらの結果としてプライベートな会話がAppleやAmazonやGoogleに送信されてしまうプライバシー問題は否定できない。
…というのが、これらの研究のモチベーションなのであろうが…
しかし、もしApple・Amazon・Googleがプライバシーを侵害していると思うならスマートスピーカーを使わなければいいし、特定の場合以外で動作してほしくないなら普段は電源を切っておけばいい。
この記事の装置はRaspberry Piを使ってスマートスピーカーにホワイトノイズ(あらゆる周波数の音を含むノイズ)を聞かせることで実現しているようだが、その装置のオン/オフはできるのにスマートスピーカーのオン/オフができない理由がわからない。
私が思いつくのは、例えばパブリックなスペースにスマートスピーカーが設置されており、その横に商談など秘密/機密情報を取り扱う部屋(会議室/応接室など)があるような場合に、部屋から漏れ出た音声をスマートスピーカーから遮断するような場合だが…その場合でも、その部屋の防音を高めるべきであってスマートスピーカーにホワイトノイズを聞かせるというのはズレている気がする。